松本大洋に対して、僕たちは評価をしにくくなっている現状がある。 それは、松本大洋が描く「マンガ」と世間一般のマンガとの間にどうしようもない齟齬が現れてきていることの結果だと思う。 それは、マンガをアートとして捉えるかどうか、という問題でもある。 ドラえもんをモダンアートだと評するような、読替式の評価であったり。 あるいは、岡崎京子作品や、松本大洋作品などを映画と比較することで、「物語を語る装置としてのアート」という位置づけで評価してみたり。 そういった評価は結構うけいれられやすかった様に思う。 ドラえもんをアートと評するのは、結局のところ、キャラクター文化に侵された資本主義社会においては当然すぎる話だし。 (アンディ・ウォーホールがマリリンモンローをアートにしちゃった時からそれは必然だったんだろうさ。) 映画と比較して、価値をあげるってのも映画がアートとして認識されている以上、簡単にことは
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