タグ

ブックマーク / samepa.hatenablog.com (5)

  • 『蒼きウル』の企画→凍結→凍結解除の経緯 - さめたパスタとぬるいコーラ

    知っているようであまり知らなかった『蒼きウル』について。ここのところインタビューを読み漁ったりしていたので、ざっくりまとめておく。個人的に目を通した範囲では、「クイックジャパン Vol.18」に収録されている30ページにも及ぶ山賀監督へのインタビューが必読な印象。インタビュアーは『スキゾ・パラノ エヴァンゲリオン』での熱を引きずっている感じの竹熊さん。あとはやはり岡田さんの『遺言』は面白いので読んでおいた方が良い。 ■庵野版 第一期『蒼きウル』(1992年ごろ) 山賀さんは『王立宇宙軍』を監督した後、十年後に手がける監督作のため充電期間に入ると言い残し、新潟に帰郷*1。その言葉の通り、その後5年間は新潟の映画館で仕事をしたり、アニメに関わる場合にも脚を担当するに留めていた。『トップをねらえ!』や『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中野戦争』の脚も新潟で書かれたものらしい。 5年後、『

    『蒼きウル』の企画→凍結→凍結解除の経緯 - さめたパスタとぬるいコーラ
  • 『幾原邦彦の世界』inマチアソビ・レポ そのままの君でいて - さめたパスタとぬるいコーラ

    先日徳島で行われた「マチアソビvol.11」において、「幾原邦彦の世界」と題されたイベントが行われました。登壇者は幾原監督、庵野秀明監督、漫画家の星野リリィ先生。司会はアニメ評論家の藤津亮太さん。 せっかく徳島まで話を聞きに行ったので、覚えてる範囲でレポってみます。このイベントでは主に『美少女戦士セーラームーン』『少女革命ウテナ』『輪るピングドラム』の三作品を軸に、それぞれの時代を振り返っていく形で、幾原監督とその作品について語られていました。撮影が禁止されていたので、画像は開場の様子を遠くから写した写真(「幾原邦彦の世界」が始まる2時間くらい前、別のイベントが開催中)と、空港にあったマチアソビの大きな垂れ幕などをペタペタと。レポ内容に事実誤認や致命的な抜けなどあればご指摘ください! 徳島阿波おどり空港ではマチアソビ関連の垂れ幕がずらりと並んでた。右端には「幾原邦彦の世界」の垂れ幕が。 イ

    『幾原邦彦の世界』inマチアソビ・レポ そのままの君でいて - さめたパスタとぬるいコーラ
  • 『ヱヴァQ』感想 シンジ君は『Q』で底を打ちました - さめたパスタとぬるいコーラ

    初日に二回観てきました。これは荒れるでしょうね。でも、このシンジ君像は画期的ですよ。 初見時は自分が何を観せられているのかよく理解できず、感想を保留としましたが、二回目を観ながら、これって実は凄いことをやっているのではないかと思うようになりました。 ネタバレを避けて感想を書くのは至難であると思いますが、あえて言うなら「全く違うことをやっている」ということです。ある意味旧劇場版くらい画期的なことをやっている。その点において大いに評価したい作品です。次回の完結編は凄いことになりそうですね。 以下ネタバレ ■どこが違うか 既存の「エヴァ」の「破壊」を目指して制作された新劇場版『破』ですが、鶴巻監督のインタビューでは、結局旧シリーズの構造に引き寄せられた部分もあったと愚痴る場面が見受けられました。それに比べ『Q』はよくもまあこれだけ「脱・旧シリーズ」できたものだと感動しました。 はじまってまず目に

    『ヱヴァQ』感想 シンジ君は『Q』で底を打ちました - さめたパスタとぬるいコーラ
  • 『輪るピングドラム』最終話感想 幻想が作り上げた戦略を葬り去れ - さめたパスタとぬるいコーラ

    『ピングドラム』は地に足のついた幸福を探す物語だったと思う。 一歩間違えれば、「運命」の名の下に「こどもブロイラー」に行くことや、歪んだ大人になることを強いられる「氷の世界」。その根的原因である「呪い」は、完全に振り払う事はできない。過去にあった事や、現在たしかにそこに「ある」ものを、無かった事にはできないのだから。 しかし最終話を観た後、「呪い」の存在が皆の不幸を確定させてしまうとは限らないのではないか、運命の果実を分かち合う相手さえいれば、「呪い」による「罰」さえも、笑って乗り越えていけるものではないかと思えた。 『ピングドラム』は3月の震災を受けて、作品内容の方針転換があったらしい。元々計画されていたのは「もっとエッジの効いた見せ方」だったとか。正直そちらも気になるけど、結果的にこの形に落ち着いた事は、この作品に大きな独自性を与えたと思う。エッジの効いた見せ方から、優しい見せ方へ。

    『輪るピングドラム』最終話感想 幻想が作り上げた戦略を葬り去れ - さめたパスタとぬるいコーラ
  • ピングドラム20話感想 /なにかを「与える」ために - さめたパスタとぬるいコーラ

    今回は観ていて、ふと1話で登場した通りすがりの宮沢賢治フリークの小学生を思い出してしまいました。・・・あ、はじめに断っておきますが、この記事では『少女革命ウテナ』と『劇場版美少女戦士セーラームーンR』のネタバレ満載なので、未見でネタバレが嫌だという人は気をつけてください。劇場版セーラームーンRに関してはここでのネタバレ(幾原監督による自作解説)見ると、未見のひとはむしろ観たくなってくるかもしれないけど(笑)。 小学生A だからさ、リンゴは宇宙そのものなんだよ。手のひらに乗る宇宙。この世界とあっちの世界を繋ぐものだよ。 小学生B あっちの世界? 小学生A カムパネルラや他の乗客が向かってる世界だよ! 小学生B それとリンゴになんの関係があるんだ? 小学生A つまり、リンゴは愛による死を自ら選択したものへのご褒美でもあるんだよ。 小学生B でも、死んだら全部おしまいじゃん。 小学生A おしまい

    ピングドラム20話感想 /なにかを「与える」ために - さめたパスタとぬるいコーラ
  • 1