過激な性描写が含まれた作品などを指定し、青少年への販売を禁じている東京都の「不健全図書制度」。その「不健全」という名称の変更を求める動きが、漫画家を中心に広がっている。行政に「不健全」と断じられることが誤解を与え、規制対象外である成年向けの販売までなくなり、創作物の命が奪われる事態も生まれているからだ。有志が都議会に陳情を出して改善を訴えている。 「最近では、不健全図書になると『売れない』と判断されて、本屋さんの取り扱いがなくなることがある。それは発禁処分に相当します」
大宅壮一文庫理事長は評論家の大宅映子さん。後ろの書棚の写真は大宅壮一氏と初代理事長、大宅夫人の昌さん。最近行った対談の際に山根事務所スタッフが撮影 1923(大正12)年9月1日、相模湾を震源とする関東大震災が発生した。東京都心は大火災に見舞われ、首都は壊滅。死者・行方不明者は10万5000人。その犠牲者の87%が焼死という生き地獄だった。 その関東大震災を予測し、想定焼失戸数や死者数を18年前の1905(明治38)年9月に発表した偉大な地震学者がいた。今村明恒(1870~1948年)だ。 雑誌『太陽』(博文館)に「市街地に於る地震の生命及財産に對する損害を輕減する簡法」という一文を寄稿したが、一般向け雑誌であったため大反響があり、その後「ほら吹き」という批判にさらされることにもなった。2013年には『関東大震災を予知した二人の男 大森房吉と今村明恒』(上山明博著、産経新聞出版発行)という
官能小説の第一人者、作家の団鬼六(だん・おにろく)=本名・黒岩幸彦=さんが6日午後2時6分、食道がんのため都内の病院で死去した。79歳だった。昨年1月に食道がんが発覚。手術は拒否し、放射線・投薬治療をしながらも、精力的に遊びや執筆活動に取り組み、「快楽こそ人生」という鬼六哲学を最後まで貫き通した。 関係者によると、がんは肺にも移転、最近は入退院を繰り返していた。先月10日には屋形船を借り切り、家族や官能小説家の丸茂ジュンさん(57)らと隅田川で花見会を開いた。 再入院し27日に一時帰宅したが、5月2日に容体が急変して緊急入院。意識が回復することなく6日、家族にみとられながら息を引き取った。 鬼六さんは1931年、滋賀県彦根市生まれ。関学大を卒業後、教員など職を転々。バー経営に失敗、借金返済のために書いた「親子丼」が57年にオール讀物新人杯に入選、作家デビュー。 当初は自身の株や先物相場の経
刑事裁判の人間模様を描く漫画家が、児童福祉法違反(少女売春の斡旋)で逮捕・起訴された実弟の顛末を漫画で再現する。心労で倒れた母や周囲の厳しい風当たりなど、家族の苦しみも描かれる異色作。被害者側はあっても、加害者側の実情を描いた作品は珍しく話題を集めている。 弟の逮捕を漫画化するのは夕刊フジ連載「傍聴マニアックス」のイラストや『裁判長!ここは懲役4年でどうすか〜ぼくに死刑と言えるのか〜』(月刊コミックゼノン連載)を描く、松橋犬輔さん(36)。今月25日発売の同誌3月号「裁判長!」の特別編として連載を始める。 松橋さんは自ら裁判所に出向き、傍聴席から被告を取材し、漫画のネタにしてきた。締め切りに追われる松橋さんの携帯電話に、母親から「弟逮捕」の一報が入ったのは2009年9月のことだった。 「すぐに『連載が終わる。決定しているテレビドラマ化もダメになる』と思った。テレビのニュースで自分にそ
小説「限りなく透明に近いブルー」などで知られる芥川賞作家、村上龍氏(58)が電子書籍を制作・販売する会社を設立する。村上氏自身の既刊本や新刊本のほか、瀬戸内寂聴氏(88)らほかの作家の作品も電子化し、米アップルなどのサービスを通じて配信する。4日に村上氏らが記者会見し、発表する予定という。 設立する会社の名称は「G2010」(東京都世田谷区)。資本金は1000万円で、村上氏とソフト開発会社(同)が折半出資する。 麻薬とセックスにおぼれる若者たちを描いたデビュー作「限りなく透明に近いブルー」(1976年)などから順次、電子化し、年内にも配信を開始。瀬戸内氏やよしもとばなな氏(46)の未発表作品の電子化も手がける予定という。 開発費を回収した後、電子書籍収入の40%前後を作者に配分する。出版社との関係も維持し、既刊本の電子化でデータやアイデアの提供が出版社からあった場合は対価を払う。また、電子
「自分を表現したい欲求は、誰しもが持っています。そこにつけ込むスキがあるんですよ」 出版不況下にあっても、増収増益を続ける出版社がある。それが、著者が自分の本を出すのに自らお金を出版社に支払う、いわゆる自費出版というビジネスモデルを取り入れているA社だ。そこで営業兼編集をしているのがM・Kさん(47)。見るからに誠実そのものだが、知的そうなメガネの奥の目は、“獲物”を虎視眈々と狙っていた。 ◇ まさに「カモがネギをしょってやってくる」ようなものです。ウチでは、営業といっても新聞やフリーペーパーに「あなたもベストセラー作家になりませんか!?」という広告を掲載するだけです。出版コードを持っているので、トーハンや日販などの「取次ぎ」という本屋さんに本を置くことのできる流通会社と契約しています。 ですからウチは、立派な出版社。ですが、扱うのは「自費出版」の本がほとんどなんで
ますます買いづらく…アマゾン、特殊エロ規制の不思議 「獣姦」など狙い打ち「触手」は免れる インターネット書籍販売最大手のアマゾンがエロ、なかでも成年コミックへの規制を強化し、業界に衝撃が走っている。「アマゾンでの取り扱いは売り上げの1割を占める。相当な打撃」と成年コミックを中心に販売する出版社の関係者は語るが、不思議なのは今回狙い打ちされたのが「獣姦」「食糞」といった特殊なジャンルだということ。「いったい何が目的なのか?」と成年コミック業界関係者らは首をかしげている。 関係者によると、アマゾン側は昨年12月上旬、一部の成年コミックを登録から削除した。 「ウチの出版物をチェックすると、何点かが消されていた。なかでも獣姦ものは徹底していて、獣姦専門で描いていた作家の作品はすべて消えていた」と成年コミック編集者は語る。 「獣姦」とは読んで字のごとく、女性が犬などの動物とエッチするもので、ジャンル
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く