ハースト婦人画報社(以下、ハースト)と講談社が3月9日に発表した業務提携は、衝撃的だった。4月6日発行の「エル・ア・ターブル(ELLE a table)」からハーストが刊行する雑誌14誌やムックなど、全ての出版物の販売業務を講談社が請け負うという内容だった。講談社は、出版取次業者大手2社、日本出版販売とトーハンの筆頭株主だ。同社の優位な販売条件と配本能力は、ハーストにとって魅力的だ。一方、講談社にとっては、ハーストの本国との太いパイプによる最先端のデジタル施策や海外情報は魅力的に映るはずだ。また、女性誌の数も講談社の「ウィズ(with)」「ヴィヴィ(ViVi)」「フラウ(FRaU)」「ヴォーチェ(VOCE)」の4誌に比べ、ハーストは9誌にのぼる。今後、書店で大掛かりな女性誌のプロモーションを共同で実施することも可能だ。野間省伸・講談社社長は会見で「今後、講談社のコミックのキャラクターがハー