沖縄県・尖閣諸島魚釣島沖の日本領海に、中国公船3隻が8日、侵入した。日本側は中国側に自制を呼びかけ、抗議も続けているが効果的な手立てがないのが実情だ。政府内からは「今後の日中をめぐる外交日程にも影響を及ぼしかねない」と懸念する声が強くなっている。 「引き続き中国側に対して、事態をエスカレートさせないよう強く求めていく」。菅義偉官房長官は8日午前の会見でこう繰り返した。今月下旬に日中韓外相会談を日本で行う方向で調整していることもあり、対話を継続する意思を示した形だ。また菅氏は、安倍晋三首相から①国際法や国内法にのっとり冷静かつ毅然(きぜん)と対応②米国や関係諸国と緊密に連携③国民や国際社会に対し的確な情報提供を行う――との指示があったことも明らかにした。 しかし同日午後には、中国公船3隻が4度にわたり領海に侵入。さらに接続水域にも公船2隻が入り、一時は過去最高となる計15隻が水域内にとどまっ