「総資金利ザヤが一部の銀行でマイナスになっているのは、たいへん危機的な事態だ」 10月18日、東京・大手町の全国銀行協会(全銀協)で開かれた記者会見。同協会の会長を務める平野信行三菱東京UFJ銀行頭取は、厳しい表情で記者の質問に答えた。 一部の銀行で総資金利ザヤがマイナス――。つまり調達した資金を運用して得られる利回りが調達資金の原価を下回るという事態に陥っている。これは商業銀行の根幹業務が赤字に陥っていることを示す一大事だ。 「なぜこのような状況になるかというと、基本的には需給の問題。これを個別行のレベルで大きく変えることは難しい」 貸せる資金は増えているが… 銀行に預金が多く集まり、銀行が貸せる資金は増えているのだが、企業や個人など資金の借り手の需要の伸びがいま一つ。その結果、銀行間の貸出競争が激しくなり、貸出金利の低下が続いている。 そしてこの危機的事態に陥っている一部の銀行、それが
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