「クールジャパン」という言葉は、本来おしゃれな響きのある言葉である。しかし、今ではすっかり政治の匂いがする霞が関用語になってしまった。2010年、経済産業省製造産業局は「クール・ジャパン室」を設置。日本の文化・産業の戦略的な世界進出を目指す旗印としてこの言葉を使っているからだ。 経済産業省が主軸に置いているのが、ジャパン・ポップカルチャーの輸出だ。官民合わせて375億円を集めて2013年11月に「海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)」を発足。アニメ、コミックやコスプレといった面を強調し、クールジャパン戦略担当大臣がコスプレ姿で海外の公務をこなすなどの話題により、オタク文化とクールジャパンの結びつきの強さを印象付けてきた。 では、こうしたクールジャパン戦略が、実際の映像ビジネスにどのような影響を与えているのか。フランス・カンヌで10月13~16日に行われた映像コンテンツトレードショウ「
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