サメ使いフッ素が歯を強くする原理解明 東北大グループ 東北大原子分子材料科学高等研究機構の幾原雄一教授(結晶界面工学)らの研究グループは、最先端の電子顕微鏡を使ってサメの歯のエナメル質を詳しく観察し、フッ素が歯を強くする原理を解明したと発表した。 サメは、地球上の生物で最も健康的な歯を持っているとされる。カルシウムの再石灰化を促すフッ素は虫歯予防の効果が認められているが、その役割は原子レベルでは解明されていなかった。 グループは、サメの歯のエナメル質を構成する柱状結晶「フッ化アパタイト」の原子構造を電子顕微鏡で観察。さらにスーパーコンピューターを用い、化学結合を解析した。 その結果、カルシウム原子からなる六角形の中心に、化学結合力の強いフッ素原子が位置し、強固で安定した構造を形作っていることが明らかになった。 別の手法でヒトの歯の原子構造を調べると、フッ素はほとんど存在していなかっ