大阪市此花区で2009年7月、パチンコ店が放火され、客ら5人が死亡した事件で、殺人罪などで起訴された高見素直(すなお)被告(43)の裁判員裁判について、大阪地裁は、9月からの公判で、争点の一つとなる「死刑の違憲性」を裁判官だけで判断することを決めた。 法令解釈などは裁判官のみで判断するとした裁判員法に基づく措置だが、希望する裁判員には審理に立ち会うことを許可する。弁護側は「量刑を考えるために裁判員の参加は不可欠。自由参加はおかしい」と反発している。 この公判では被害の大きさから、検察側は死刑を求刑する可能性が高い。弁護側は「絞首刑は残虐な刑罰」と主張する方針で、主な争点は〈1〉被告の刑事責任能力の程度〈2〉死刑の違憲性――となっている。