東北パイオニアは1月29日、スピーカーの著しい薄型化を可能にする「HVT方式」を発表した。HVT方式は、Horizontal-Vertical Transformingの略。ボイスコイルなど駆動力の水平運動を垂直方向に変換することで、スピーカーユニットの大幅な薄型化と低振動化が可能になるという。 一般的にスピーカーの厚みは、コーン紙の深さ、ダンパーネック下のクリアランス、ボイスコイルの巻き幅、ボイスコイル下のクリアランス、磁気回路の厚みを足し合わせた寸法となっている。この構造のまま薄型化を行うと、クリアランスが不足してコーン紙が振幅した際に底あたりしたり、エッジやダンパーが突っ張ってゆがみが生じるといった欠点があったという。 これに対し、HVT方式では、「ボイスコイルなど駆動力の水平運動を垂直方向に変換するリンク機構をスピーカーユニット内部に取り入れる」という発想。振動板の背面側に駆動源(