「はーっ・・・」―テレビで自民・井上貴博氏の当確情報が流れた瞬間、支援者からため息がもれた。 会場には約50名の支援者のほか、各局報道陣が多数詰めかけ、長年福岡1区で盤石だった 民主・松本龍氏の牙城が初めて崩れるかどうか、固唾をのんで見守っていた。 みんな・竹内今日生氏の後塵も拝し、惨敗ともいえる内容に「厳しい結果だ」と口にする関係者もいた。 地元の建設業界や部落解放同盟などの支持を背景に、強固な基盤を築いてきた松本氏のまさかの敗北に、 会場には異様な空気が流れた。本人はなかなか会場に現れない。報道陣は囲み取材の段取りで慌ただしい。 それまでの間、テレビの開票結果を見ていた支持者は「自民ばっかりやね」と肩を落としてつぶやいていた。 開票から1時間以上が経過した21時20分、ようやく松本氏本人が姿を見せ、会見が始まった。 「本当に熱い思いで支えていただいた皆さん、そして心やさしくご支援いただ