横浜市鶴見区の医療機関などが情報通信技術(ICT)を使って患者の医療情報を区内で共有する「サルビアねっと」が3月、運営を開始した。病院、医科や歯科の診療所、薬局、介護施設などが患者情報を共有することで、救急時や災害時のメリットが多いとされるシステムで、横浜市は将来、市全体に広げることを目指し、県も検討を始めた。ただ、運営資金をどうするかなど今後の課題も多い。(斎藤博美) サルビアねっとには現在、済生会東部横浜病院を含む3病院、16医科診療所、7歯科診療所、26薬局、5訪問看護ステーション、5介護施設の計62施設が参加している。登録患者数は約7千人。9割は鶴見区民だが、他区民や川崎市民、都民もいる。参加施設が共有する情報は、診療履歴や検査データ、アレルギーなどのほか、薬剤処方記録、訪問介護記録なども。患者側にとっては二重検査や二重投薬を防ぐなどのメリットがある。 「サルビアねっと協議会」の安