全身の筋肉が動かなくなる進行性の難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」患者の絵画や俳句の作品展が三日、小松市宮本三郎美術館のカフェ「キャトルセゾン」で始まった。日本ALS協会県支部が全国の患者の作品を集めた。支部の永井道子事務局長(73)は「何もできないとあきらめるのではなく、できることもあると希望を持ってほしい」と話す。(長屋文太) 「我といふ人間だめにしたくなきゆゑにひたすら前向きに生く」などといった前向きな言葉に美しい花々を添えた水彩画、出雲大社や姫路城などを丁寧に描いたパソコン画などを展示。大阪府や岡山、徳島県といった全国の患者から集めた約六十点の作品が並ぶ。 鹿児島県の男性患者が描いた夕焼けに赤く染まる桜島の油絵は、足の指で筆を挟んで描いたという。高くそびえる山の手前に跳び箱が描かれた絵からは、困難を乗り越えようという力強さが伝わってくる。渡辺進支部長が描いた能登地方や白山周辺など