「名張毒ぶどう酒事件」で再審=裁判のやり直しを申し立てていた奥西勝元死刑囚が、4日に医療刑務所で死亡したことを受けて、今後の再審の申し立ては85歳の妹が引き継いでいくことになりました。 奥西元死刑囚は4日、肺炎のため収容先の東京・八王子の医療刑務所で死亡し、これを受けて弁護団は5日午後、名古屋市内で記者会見しました。 この中で、弁護団長の鈴木泉弁護士は「裁判では事実上2度にわたって無罪が言い渡されているのに、生きているうちにえん罪を晴らすことができなかった。その無念はなんとしても晴らさねばならない」とする声明を読み上げました。 そして、現在行われている9度目の再審の申し立ては、名古屋高等裁判所が近く審理を終結させる見込みだとしたうえで、その後、新たな証拠を加えて妹の岡美代子さん(85)が10度目の申し立てを行うことを明らかにしました。 奥西元死刑囚の遺体は5日午後、東京の八王子医療刑務所か