<科学の森> 「課題を全て解決できなければ、残念ながらストックは使われない」。昨年12月、文部科学省であった会議で、山中伸弥・京都大iPS細胞研究所長が幹細胞や再生医療の有識者らに報告した。約20分の報告の間、表情は険しいままだった。 「ストック」とは、再生医療用のヒトのiPS細胞(人工多能性幹細胞)を備蓄するiPS研の主要事業だ。患者本人の細胞からiPS細胞を作れば、移植時の拒絶反応は回避できるとされる。しかし、それでは作製の時間と費用がかさむため、ストック事業では、拒絶反応を起こしにくい特殊な白血球の型(HLA型)を持つ提供者のiPS細胞をあらかじめ複数そろえておく。日本人の大半への移植に対応できる態勢を目指し、2013年に始まった。 iPS研は、文科省の「再生医療実現拠点ネットワークプログラム」の中核拠点として13~16年度に配分された約100億円のうち、約70億円をこの事業に投じた
19世紀に巨大化したフィリピン諸島のイスラム王国 現在のフィリピン共和国を構成する島々は、スペイン植民地統治以前は一つの権力により統治された経験はありません。首長制の小集落やそれから少し発達した小王国がいくつも散在し、人々は交易や農業、自然採集などをしながら暮らしていました。 特に海上交易に従事する人々は流動性が高く、定住せずにビジネスに有利な土地に自由に動き回っており、土着の王権のうち、権威を高めてそのような人々を引きつけて中国との交易に当たらせたものが周囲の島々への支配権を強めるという歩みを見せました。 スペインによるフィリピン諸島の植民地化が強まる中で、19世紀前半にこの地で巨大化したのがスールー王国です。 1. スールー諸島とは スールー諸島はフィリピンの南部にあり、ミンダナオ島とカリマンタン島の間に横たわっています。南シナ海からモルッカ諸島に船で向かう際の交通の要衝にあたります。
5月の連休明け頃から、日当たりの良い公園のコンクリートポットや階段、ご家庭の門壁やベランダ、橋の橋脚などさまざまなコンクリート壁に、小さな赤いムシがたくさんチョロチョロ動き回っているのをご覧になったことはありませんか? この生き物、昆虫ではなくダニです。若葉新緑の季節に突然、しかも大量に発生します。場合によっては室内に入り込んだり、洗濯物についたりするので、迷惑がられています。 正確には、ダニ目前気門亜目タカラダニ科アナタカラダニ属のカベアナタカラダニBalaustium murorum(Hermann)という種です。 タカラダニはこの季節に、全国のあちこちで大量に見かけられることが報告され、不快という苦情が寄せられるようになったのは1980年代頃からです。当所の衛生害虫統計でも、最初の苦情報告は1987年です。 このダニ、その生活史や生態など、不明な点がたくさんあります。 まず、5月から
新米参与mayan @mayan1969 タカラダ二。コンクリートの表面にすむ身近な生き物なのに人畜無害なので誰も研究しようとしない。研究してもまったく金にならないので詳しい生態がまったくわかっていないという謎生物。先行研究がないって素敵やで タカラダニをご存知ですか? pref.kyoto.jp/hokanken/oyaku… pic.twitter.com/rTWOoDLSTR 2018-05-02 14:17:43
ゴキブリはなぜ嫌われ死ななければいけないのか。黒光りするあの見た目や、ガサガサと走るあの動きなどその理由は枚挙にいとまがない。世界から最も嫌われていると言っても過言ではない、その命と向き合う研究者がいる。「虫の声を聞け」シリーズ第2回目は殺虫剤製品の研究開発を行うアース製薬研究開発本部研究員グループリーダーの安台梨乃さん。 人を引きつけるゴキブリ ―ゴキブリは世界中から嫌われています。やはりそれだけ害がある虫なのでしょうか。 「ゴキブリは病原微生物を媒介するため、害虫となっている。そのため、ゴキブリは人間に間接的な害がある虫と言える。仮に無菌のゴキブリなら、害はないだろう」 ―では、そもそも不快とされているのはなぜでしょうか。 「ゴキブリは形や色など見た目が悪い。丸みがあるゴキブリや色が異なるゴキブリはあまり不快ではない気がする。人間はどうしようもなく嫌いな形や色があり、ゴキブリはその要素
仏エルヌにある美術館に展示されている画家エティエンヌ・テルスの自画像(2018年4月28日撮影)。(c)AFP PHOTO / RAYMOND ROIG 【4月30日 AFP】仏南部ペルピニャン(Perpignan)郊外にある、地元出身の画家の作品を集めた美術館で、収蔵作品の60%近くが贋作(がんさく)であることが分かった。地元首長は29日、地域にとって「大惨事」だと述べている。 美術館があるのは、ペルピニャン郊外の人口8000人程度のエルヌ(Elne)。大規模な改修を終えて27日に再オープンしたばかりで、地元出身の画家エティエンヌ・テルス(Etienne Terrus、1857~1922年)の作品を展示している。 ところが、美術館が新たに約80点の絵画作品を購入した後、美術史家が鑑定したところ、全ての収蔵作品140点のうち82点が贋作であることが判明した。 この美術史家は、見てすぐに贋作
認証のグニャグニャ文字は時代遅れ? GoogleがCAPTCHAを使わなくなったわけ:Mostly Harmless(1/2 ページ) Webサイトの認証などで、人間かAIかの判定に使われている「CAPTCHA」と呼ばれる“グニャグニャ文字”。これをGoogleが使わなくなった理由とは。 少し前、朝日新聞の記事が目につきました。 ネットのグニャグニャ文字認証、AIが楽々突破 「あれ? これ、前にもあったな」と思って調べてみると、このVicariousがCAPTCHA(Completely Automated Public Turing test to tell Computers and Humans Apart:コンピュータと人を区別するための完全自動化チューリングテスト)を解読したという記事は2013年に出ていました。CAPTCHAというのがこの“グニャグニャ文字”の名前で、主にWeb
中国の企業は、脳波(EEG)センサーを搭載したヘッドギアによって、従業員に対して今までにない権限を行使できるようになる。だが、このテクノロジーには大きな限界がある。 サウス・チャイナ・モーニング・ポストの報道によれば、工場や軍隊、鉄道で働く中国人の従業員は、脳波モニターを装備した帽子やヘルメットの着用を義務付けられ、感情の突然の変化をモニターされている。さらに、政府主導のこのプロジェクトは、モニターから送られたデータをスキャンし、人工知能(AI)を使ってうつ病、不安、怒りの兆候があるかどうかを調べ、企業はそれに応じて従業員の仕事を調整しているという。 これは本当に有効なのかといえば、おそらく有効ではないだろう。頭皮上からのEEGセンサーによる脳スキャンで検出できるものは非常に限られていて、スキャンされた信号と人間の感情との関係性はまだはっきりとしていない。参加企業の1つである浙江電力公司(
「infinity」は「無限大」という意味の英単語だが、女性の名前としても使われているという。全米には1000人以上のInfinityさんがいるそうなのだが、この名前はJavaScriptライブラリjQueryで適切に扱えない可能性があるそうだ(Reddit)。 「Infinity」という文字列が含まれた要素に対し、jQueryの.data()メソッドを使ってその値を取得しようとすると、このメソッドは「Infinity」という文字列を数字の+∞として解釈してそれを返してしまうという。 JavaScriptでは数値を0で割ったときなどに無限大を意味する「Infinity」という値を返すようになっている。.data()メソッドは指定された要素の値を可能な限り適切なJavaScriptオブジェクトとして変換しようとし、変換できなかった場合のみその値を文字列として返すという。「Infinity」と
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