担い手不足が課題となっているアニメ産業の現場で、障害のある人たちが活躍している。京都市中京区の就労支援事業所「Shake Hands」では…
36人が亡くなった2019年の京都アニメーション第1スタジオ放火殺人事件は18日、発生から4年となった。京都市伏見区のスタジオ跡地では、事件発生時刻の午前10時半から追悼式が開かれ、参列者らが犠牲者に祈りをささげた。 追悼式は非公開で行われ、京アニ側によると、遺族や社員ら約160人が参列した。黙とうの後、八田英明社長が「天空から36名のみんなも見ていてくれている」などと弔辞を述べた。参列者は祭壇に献花し、犠牲者のみ霊に手を合わせた。 京アニはスタジオ跡地周辺の混乱を避けるため、ホームページでファンに対し追悼式への訪問を控えるよう呼びかけ、式に合わせて同社のユーチューブ公式チャンネルで追悼動画を公開した。 殺人や現住建造物等放火など五つの罪で起訴された青葉真司被告(45)の裁判員裁判は9月5日に初公判が行われ、判決は来年1月25日に指定されている。
戦時中、国立ハンセン病療養所・菊池恵楓園(熊本県合志市)の入所者に対し、陸軍が「虹波」(こうは)と名付けた薬剤を投与する人体実験を行い、9人が死亡したことを示す文書群を、同園が初めて開示した。同園での人体実験で死者が出ていたことは知られているが、1次資料の全容が明らかになったのは初めて。死者や重体患者が相次いでも軍嘱託の医学者たちが投与を続けたことが記されており、専門家は「当時の医学倫理に照らしても残酷な人体実験で、文書群を検証すべき」と話している。 京都新聞社と熊本日日新聞社が情報公開請求した。虹波は写真の増感材として開発された感光色素を合成した薬剤。防衛研究所戦史研究センター(東京都)所蔵の旧陸軍資料によると、虹波の研究目的は「戦闘に必要なる人体諸機能の増進」「極寒地作戦における耐寒機能向上」などとされている。実験は機密軍事研究の一環だった。 今回開示された恵楓園の虹波関係簿冊は25点
花背地域に繁殖するオオハンゴンソウ。鮮やかな黄色で美しい花を咲かせるが、特定外来生物に指定されるやっかいものだという(京都市左京区) 特定外来生物に指定されているキク科の「オオハンゴンソウ」が、京都市左京区花背地域に繁殖している。黄色のかれんな花を咲かせるが、地元にとっては生態系に悪影響を及ぼすやっかいもの。市民団体が昨年から駆除活動に乗り出したが繁殖力が非常に強く、「抜いても抜いても、いたちごっこ」と頭を悩ませている。 山あいに流れる川沿いや休耕田で、一面に広がる黄色い花畑。「とても美しいでしょう。でも正直、対処しようがないぐらい、深刻な事態です」。NPO法人「自然観察指導員京都連絡会」(北区)の清水正代表(71)=伏見区=はため息をついた。 オオハンゴンソウは、北米原産の多年草で、夏に直径6~10センチの花を咲かせる。明治時代に持ち込まれ、各地で野生化。2005年、国内固有の生態系に被
二之湯国家公安委員長、旧統一教会絡み近年「被害届ない」警察庁慌てて訂正 2022年8月5日 11:59
一度失えば二度と生えない大人の歯。治療はもっぱら義歯やインプラント(人工歯根)を使うしかないのが現状だが、京都市左京区のベンチャー「トレジェムバイオファーマ」は、歯が再び生えるという夢のような「歯生え薬」の開発に取り組む。乳歯が抜けた後に永久歯が生えそろわない先天性無歯症の患者に向け、2030年の販売を目指している。 京都大大学院医学研究科の高橋克准教授(現客員研究員)の呼びかけで昨年5月に会社を設立した。社長には、当時、高橋研究室にいた歯科医の喜早ほのかさんが就任した。 歯が何度でも生え替わるサメやワニと異なり、哺乳類の人間は1度きり。ただ、人の細胞内には、乳歯と永久歯の次に生える「歯の芽」が存在していることが先行研究で判明していた。喜早社長たちは、歯の芽の成長を止めて2回目の生え替わりを防いでいるタンパク質を発見。その働きを阻害する抗体を開発した。 早速、先天性無歯症のマウスで試したと
京都府宇治市内の公園にハンモックなどを無許可で設置したとして1月中旬、近所の男性(82)が都市公園法違反の疑いで京都府警宇治署に逮捕された。男性は約15年前から市の指導に従わずに遊具の持ち込みを続け、市が「これ以上放置できない」と告訴、異例の逮捕となった。釈放後の京都新聞社の取材に「子どもたちを喜ばせたかった」と主張している。 市公園緑地課によると、男性は2006年ごろから自作のハンモックやブランコ、ボールなどを同市木幡の公園に持ち込み、住民から「けがをしたら危ない」と苦情が相次いでいた。遊んでいた子どもが軽傷を負ったこともあり、職員が訪れたり、掲示物を張ったりして注意してきたという。 いったん撤去しても再び設置し続けたため、昨年12月24日に都市公園法に基づく中止命令を出した。それでも同日に園内の木にハンモックを取り付けたため、同署に告訴した。 男性は1月18日に逮捕され、翌日に釈放、同
自民党京都府連が国政選挙の前に党所属の府議、京都市議に支出している政治資金が選挙活動への実質的な対価となっている可能性があることが9日、府連などへの取材で分かった。府連は「正当な政治活動」と主張するが、京都新聞社が入手した府連の内部文書では「候補者がダイレクトに議員に交付すれば公職選挙法上は買収になるので、(府連を経由した)マネーロンダリング(資金洗浄)」と明記している。識者は「当事者の認識次第では買収に当たる可能性がある」と指摘する。 資金は、府連が「交付金」などの名目で府議、京都市議が代表を務める党支部などに支出している。府連によると、直近では衆院選直前の昨年10月初め、各50万円を口座振り込みで支払った。府連は「岸田文雄党総裁の就任を受け、党ポスターの張り替えや機関紙配布などの党勢拡大活動への原資」と説明する。 一方、2014年に府連で作成されたとみられる事務引き継ぎの内部文書による
世界の霊長類研究を牽引(けんいん)してきた京都大霊長類研究所(愛知県犬山市、霊長研)について、京大が組織再編する方向で検討を進めていることが14日、関係者への取材で分かった。霊長研を巡っては、京大が昨年、元所長の松沢哲郎・元特別教授らが関わったとする研究資金不正を公表。今回の京大の方針について、霊長研の事実上の「解体」と見る関係者もいる。京大は月内にも最終決定するとみられる。 関係者によると、京大は霊長研について、学部や研究科と並ぶ組織として位置づけられる「付置研究所」から外すなど大幅に組織再編する方向で検討している。「霊長類研究所」の名称もなくなる可能性が高い。一方、霊長研が飼育してきた動物は犬山市の施設内でそのまま管理するとみられる、という。 この問題で京大は昨年6月、霊長研にあるチンパンジー用ケージの整備に絡んで約5億円に上る研究資金の不正支出があったとする調査結果を公表。松沢氏を懲
京都府南丹市八木町の民家で、バレーボールと見間違えるような大きな白いキノコが見つかった。住民は「長く暮らしているが初めて見た」と驚いている。 京都大名誉教授芦田讓さん(77)が20日、庭の一角を草刈りした際に見つけた。「何やこれは」と驚き、周囲を確認すると10個ほど生えていた。直径は20センチ前後で、スポンジのような感触だった。 妻美子さん(74)がキノコの研究機関に写真を送ったところ、草むらに発生する「オニフスベ」と考えられるとの回答を得た。刈った芝を肥料にしようと、柿の木の下辺りにまいたのが、生育に適した環境を生んだと考えられるという。 食べることもできると聞いたため、24日夜にバター炒めにした。芦田さんは「甘くないマシュマロみたいな感じ」、美子さんは「ずっとかむとちょっと苦みが出る。はんぺんのような食感で、まずくはないかな」と笑った。
茶道裏千家前家元の千玄室さん(98)=京都市上京区=は、太平洋戦争中に学徒出陣で海軍に入り、特攻隊員に選抜されたことで知られる。76回目の終戦記念日を前に京都新聞社の取材に応じ、死と向き合った日々をあらためて証言した。敵艦に体当たりしに行った仲間に思いをはせ、「日本はなんであんな無駄な戦争をしたのか。今でも悔しい」と涙ながらに語った。 ■「拒否できない」終戦の年、特攻隊員に 千さんは同志社大2年だった1943年、20歳になったため上京区役所で徴兵検査を受け、海軍に入った。飛行予備学生に合格して土浦航空隊(茨城県)で士官になるための教育を受けた後、徳島航空隊(徳島県)に配属。戦況の悪化で通常は1年半要する訓練は10カ月に短縮された。 45年3月、基地の搭乗員全員が整列する中、上官は「残念だが特別攻撃隊の編成が命じられた。今から1枚の紙を渡す。名前を書いて提出せよ」と告げた。紙には熱望・希望・
京都市左京区の府立植物園で27日、ロシアのアムール川流域に自生するハスが開花した。ハスの北限地にあたる地域の花で、自生地以外での開花は世界初。ピンク色の愛らしい花を公開している。 アムール川は中国との国境をなしていて、中国での呼び名は黒竜江。黒竜江流域も同じハスの自生地として知られており、植物園では2006年に中国産種子の栽培を始めた。 ただ、花芽の出ない年が続いたことから、07年に入手したロシア産種子は冷蔵保管したまま、09年に栽培担当の山本和喜さん(46)が両国を訪問。日照時間の差が発育不良の原因である可能性の高いことが分かったため、夜間や早朝にLED投光器を当てて調整を続けてきた。 その結果、中国産種子は昨年夏に初めて開花に成功、今年は3月からロシア産種子の栽培に挑戦してきた。今月7日に初めての花が咲いたのに続き、27日にも開花を確認した。「四季彩(いろどり)の丘」のそばで一般公開し
「一部の私立中入試で、共学なのに女子の合格最低点が男子よりかなり高いことに不公平を感じる。関西私学の入試事情を調べてほしい」。娘が中学受験を控えている京都市内の40代の母親から、京都新聞社の双方向型報道「読者に応える」に意見が寄せられた。各校の状況を調べると、女子の募集を男子より少なく設定していることが合格ラインの男女差を生んでいた。 「共学をうたう学校なら、ジェンダー平等の時代に合わせていく努力が求められるのでは。『私学だから』と納得するしかないのでしょうか?」。この母親は疑問を投げ掛ける。娘は女子の入学が男子より難関になっている私立中を受験予定だ。自身は仕事と育児の両立や職場での性差の問題に悩みながらフルタイムで働いてきたといい、「娘たちの世代でも女性に不利な条件を突きつけられるなんて」と声を落とす。 京都をはじめ関西私学の受験事情を調べた。一部の共学中では女子の募集が男子よりかなり少
清水寺(京都市東山区)は7日、中近世の天皇や足利尊氏、豊臣秀吉の関連文書が古文書の整理調査で見つかったと発表した。新出資料となる天皇の綸旨15点は、中興の祖・願阿弥ら勧進僧が戦乱で荒れた伽藍復興に寄与し、寺院に定着してゆくさまを示す。 200点近くあった文書群には、京における鉄砲の使用時期を示す三好長慶の禁制のほか、厚い観音信仰で知られた尊氏による土地の寄進状、秀吉が母の病気回復への返礼をつづった書状といった多数の原本が含まれていた。
1955年6月4日、京都府立盲学校で開かれた全国盲人大会に出席し、笑顔を見せるヘレン・ケラー(左端)=同校提供 視力や聴力を失いながら世界各地で障害者福祉の向上を訴えたヘレン・ケラー(1880~1968年)が、1955年の最後の来日時に京都と東京、大阪の5カ所で講演した肉声を収めたオープンリールテープ4巻が、京都府立盲学校(京都市北区)に保管されていることが20日、分かった。一部会場の音源の存在は知られていたが、まとまって見つかるのは初めてとみられる。発見した同校元教諭の岸博実さん(71)は「ヘレンが日本に伝えたかったメッセージの全貌を知ることができる貴重な資料」と話す。 ケラーの来日は37年と48年、55年の計3回。55年は毎日新聞社と日本盲人会連合、日本ヘレン・ケラー協会が共同して招待し、ケラーは5月27日から6月7日まで12日間滞在した。当時74歳だった。 テープは昨春、岸さんが同校
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く