性的少数者(LGBTQ)について理解を広げる法整備の機運が高まっている。法案の文言や、国会の動きに注目が集まるが、いま学校で性別によって困っている子どもたちにも目を向けたい。最近耳にした、生まれた時の性別に違和感をもつ子どもの事例からは「そもそもなぜ、社会は人を男女に分けたがるのか」という疑問を感じた。
![<視点>「性別」で困る子どもたち 学校の慣習、再考を 社会部・奥野斐:東京新聞 TOKYO Web](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c0c658955dbe9aea9a8291024bbb87a500007775/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstatic.tokyo-np.co.jp%2Fimage%2Farticle%2Fsize1%2F6%2F7%2F6%2F8%2F67689c1be9af8019807c45da98491fed_1.jpg)
森鴎外(一八六二〜一九二二年)が「舞姫」を執筆した旧邸が東京都文京区の根津神社に移築されるのにあたり、神社が移築費用の支援を募ったクラウドファンディング(CF)を実施している。二十九日まで。 旧邸はもともと、二〇二一年に閉館した台東区池之端の旅館「水月ホテル鴎外荘」の敷地内にあった。閉館後、鴎外とゆかりの深い根津神社が昨年、旧邸を受け入れることを決めた。建物を一度、解体し、整地した神社の敷地に建て直す。庭も造る。二年半〜三年を要し、三億円近くの費用がかかる見込み。 CFで募った資金を移築費の一部にあてる。目標額は一千万円。返礼品には御朱印やお札などがある。内海一紀宮司は「鴎外は神社の氏子で縁が深い。歴史的な建物を保存し、ゆくゆくは参拝客が休憩できる場所にできれば」と話している。
グーグルマップで太平洋のミッドウェー諸島にある明治時代の「櫻井又五郎」の墓を見つけたので調べてみた、と軽い気持ちで記事にしたら、意外にも多くの方が読んでくださった。実際に数件の情報提供も…。まずはお礼を申し上げます。 その記事でも書いたように、櫻井さんのミッドウェー行きに関わったと見られるのが、水谷新六さんという探検家だ。日本最東端の南鳥島(東京都小笠原村)の発見という大仕事をやってのけた人物だが、功績の割に資料が乏しく、生涯は謎が多い。さらに調査を続けると、そんな水谷さんについて新たな事実が判明した。(デジタル編集部・谷岡聖史) 前回のあらすじ グーグルマップで遊んでいたら偶然、ミッドウェー諸島に1899(明治32)年の「東京府下 櫻井又五郎」という墓を発見。普段の取材の合間に、米国政府の担当機関に問い合わせたり、公文書を読みあさったりと調査を進めるうち、同時期のミッドウェー諸島で、水谷
埼玉県秩父市久那の葛城神社の例大祭が十六日、同神社であり、地元の市立久那小学校児童らによる伝統芸能「久那の獅子舞」が奉納された。 獅子舞は、江戸時代の天明期が起源とされ、今に継承されているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で奉納は四年ぶり。児童たちは昨年十一月から、地元の芸能団体「久那獅子舞保存会」の指導で稽古を続けていた。この日は同小四年生八人らが、リコーダーの音に合わせて舞を披露。好天にも恵まれ、学校関係者をはじめ多くの市民が境内に詰めかけ、熱心に写真に収めていた。
放送中のNHK連続テレビ小説「らんまん」の音楽を手がける作曲家の阿部海太郎さん(44)が、ある音楽家の足跡を追っている。ハンセン病療養所内でハーモニカバンドを率い、多数の楽曲を残した近藤宏一さん(1926〜2009年)だ。音楽家としては無名ながら、その活動には「音楽の本質について考えるべきものがたくさんある」として光を当てたいという。(石原真樹) あべ・うみたろう 1978年生まれ、埼玉県所沢市出身。東京芸大音楽部楽理科を卒業後、同大学院、さらにパリ第八大第三課程で音楽学を専攻。帰国後、蜷川幸雄氏の舞台の劇音楽などを手がけた。現在は舞台や映画、ドラマなど幅広い分野で音楽を担当するほか演奏活動も行う。NHK「日曜美術館」のテーマ曲も作曲。
巨大書店の先駆け「八重洲ブックセンター」の本店(東京都中央区八重洲)が周辺の再開発のため、44年間にわたった現店舗での営業を3月末で終える。5年後の2028年度に完成予定の複合施設に入居予定だが、「ビルが丸ごと本屋さん」という光景は見納めで、惜しむ声が寄せられている。(増田恵美子) 東京駅八重洲南口を出ると、すぐ目に入る八重洲ブックセンター本店(地下1階、地上8階)は約150万冊もの在庫を備えてきた。現在は「44年間の感謝をこめて」と各種企画を展開中。1階の柱には作家らが「ありがとうございました!! すぐ帰ってきてね!!」(川上未映子さん)などと言葉を書き込み、壁には「棚の隅々まで、思い出」など利用客からのメッセージが張られている。
公的な資料や論文の根拠となるだけではなく、歴史ファンには貴重な読み物でもある自治体史。東京都世田谷区では、その制作が物議を醸している。新たな区史づくりに着手した区が、執筆陣に著作権の譲渡を求めると、1人が猛反発。専門家は「発注者が当然に著作権の譲渡を受けられるわけではなく、事前によく協議すべきだった」と苦言を呈す。(原田遼)
茨木のり子は十代半ばから戦争という時局下で過ごした。第二次世界大戦が終結した時には十九歳になっており、周りの世界が激変していく過程に身を置きながら過去を振り返り思考するには十分な年齢であった。身のうちから溢(あふ)れてくる疑問や矛盾に衝(つ)き動かされるようにペンを取ったのである。 茨木の作品史を見渡すと、書き始めた時期と同じように重要な項目として韓国語がある。茨木が韓国語の学習を開始したのは一九七六年、五十歳の時だ。当時は韓国に関する情報も少なく、なぜ韓国語を? という問いかけを受けた。これに応じるように、少女時代に朝鮮民謡の選集を愛読していたことなど、個人的な記憶の海から探り採られた珠のようなエピソードは韓国という糸で結ばれていき、さらに近現代において日本語で書かれた詩とは? という問題意識へと発展していく。 本書では、まず茨木の作品を分析して詩人の在り方を考察する。続いて韓国の歴史と
グーグルマップで遊んでいたら、北太平洋にぽつんと浮かぶミッドウェー諸島に、明治時代の「櫻井又五郎」という名の墓を見つけた。 墓の存在に気づいたのは2020年9月。新型コロナウイルス「第2波」で自粛ムードが漂う中、せめて旅行気分だけでも、と(グーグルマップで)太平洋の島々を巡っていた時だった。 深夜にスマホの中の墓を見つめながら、素朴な疑問が浮かんだ。100年以上も昔、櫻井さんはなぜこんなところに? こつこつと調査を重ね、結論には至っていないが、ひとまず経過をまとめてみたい。何か情報をお持ちの方は、ぜひお寄せください。(デジタル編集部・谷岡聖史) ミッドウェー諸島(環礁) ホノルルから約2000キロ北西、東京都心から約4100キロ東南東にあり、主に大小2島からなる。世界複合遺産でもある北西ハワイ諸島の一部だが、行政上はハワイ州ではなく、米連邦政府の魚類野生生物局が直接管理する。長らく無人島だ
戦前に日本で作られたポスターは海外の作品を模倣したものが多数あることを青梅市立美術館の学芸員が調べあげた。その調査結果を本として出版し、元ネタとなった外国作品と日本の翻案作品の121組を掲載した。両者を並べてみると、盗用といえるような実態が一目瞭然だ。 本は「ポスター万歳 百窃百笑」。表紙は「たいへんよくパクリました」の印影と「『剽窃(ひょうせつ)』か『学びの成果』か、それが問題だ!!」との文言の装丁。著者の田島奈都子さんはデザイン史が専門で、一九四五年以前の日本製ポスター研究の第一人者だ。 まず、商業ポスターをみると、サッポロビール(一九三〇年)のポスターの飛行機はドイツ人オットー・アルプケの「ベルリン空港を飛び立つ飛行機」(二九年)に形や下から見上げた構図がそっくりだ。ビールなど飲料関係のポスターは模倣作が多い。
われわれが繰り返し聞かされてきた、南海トラフ地震の30年以内の発生確率が「70〜80%」という国の予測(80%予測)。それがどう計算されたのかはほとんど知られていない。その確率の根拠が江戸時代に港を管理していた役人の一族に伝わる古文書だと、知り私は驚いた。 南海トラフ地震 静岡県の駿河湾から九州沖の海底に延びる溝(トラフ)沿いで起きる巨大地震。過去1400年の歴史上、100〜200年間隔で大地震が起きている。政府の中央防災会議は2012年、最悪の場合、死者が約32万人に上ると想定。地震調査委員会は13年に南海トラフ全域でマグニチュード(M)8以上の巨大地震が30年以内に起きる確率は60〜70%と発表。18年には年数の経過により70〜80%と引き上げられた。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く