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ブックマーク / ogwata.hatenadiary.org (133)

  • 杉本幸治 本明朝を語る - もじのなまえ

    リョービの看板である明朝体、明朝をデザインされた杉幸治さんが、今までのご自分の仕事を話すのだという。週末は忙しいだよなあ、でもこの手のセミナーは一期一会、行かないと後悔するに決まってる。というわけで行って参りました、「杉幸治 明朝を語る」。 この日配られた資料によると、杉さんは1927年、下谷の生まれといいます。なるほど、お話の最中「菱」の字を指さして「しし」と発音されていたけど、江戸っ子ってわけですね。原弘も出た東京都立工芸学校(旧府立工芸)のご卒業というから、この世界ではエリートということでしょうか。これは大事な点だと思います。 杉さんより上の世代の原字設計者(主に手彫り活字の世代)は、たぶん好きも嫌いもなく、べるために字を彫っていた世代の人達ですね。ここでの技術の継承は徒弟制度によります。ところが昭和も2桁になり教育制度が確立してくると、だんだんべるためじゃなく好きで

    杉本幸治 本明朝を語る - もじのなまえ
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2006/04/23
    「最近用字用語の不統一を病的に気にする編集者が激増していること」
  • 京都大学の東洋学セミナーへ - もじのなまえ

    24日は朝5時にとび起き、寝ぼけ眼の子供を連れて新幹線に。京都大学の東洋学セミナーに参加するためです。この日が春休み初日の子供を、京都駅までお出迎えのお婆ちゃんにバトンタッチすると、単身京都大学の吉田キャンパスにむかいました。 ちなみに子供は、この後5日ほど大阪のじじばば宅でわがまま放題をした後、ANAキッズらくのりサービスを利用して、飛行機で帰京の予定。 それにしても航空会社も面白いサービスを考え出したもの。運航中は密室になる航空便は、子供を持つ者にとっては縁遠いものになりがちだったけれど、この特性を逆手にとれば、送り迎えする者の連絡先を事前に申請させ、客室乗務員の近くに座席を配するだけで、子供の安全を保障することが可能になる(墜ちさえしなければ、ねw)。途中下車が多く、不特定多数が出入りする新幹線では、こういうサービスは成立し得ないわけです。 これにより親は同行する時間的経済的コストを

    京都大学の東洋学セミナーへ - もじのなまえ
  • ビット舟の反響 - もじのなまえ

    「XMLと文字」メーリングリストで、川俣さんがおもしろい指摘をしてくださっている。 XMLと文字 ぼくなどよりも、よくご存知のような(笑)。しかし、「下から読むとよく分かる」というのは、ある意味当で、なぜならこの次々回で、もう一度1998年の統計データを挙げて時代背景とからめ分析するつもりだったからです。川俣さんは、まだ書いてない次々回の内容が、すでに分かっている(笑)。ともあれ、川俣さんのコメントを読んで、視野をひろげることができました。感謝。

    ビット舟の反響 - もじのなまえ
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2006/02/18
    Taro氏のコメント「ところで、「漢字を救え」などと大きなことを言うなら、JIS以前にまず常用漢字を批判しないといけなくなるはずです。」
  • ビット舟特別編31を配信 - もじのなまえ

    日、ぶじに配信されたようです。 特別編31 JIS X 0213の改正を総括する(3) 「JIS X 0213の改正と「漢字を救え!」キャンペーン」 今回と次の回で、1998年に日文藝家協会が開催した文字コード問題を考えるシンポジウムを分析します。感想などお聞かせください。 しかしこれ見ると、ルビでいうところの「こけら」も「かき」も、同じ「かき」じゃないですかねえ? あと「もぎき」っていう字も、丹羽基二さんの『人名・地名の漢字学』にある形は、「十」の二画目が撥ねた形なんですが(つまり横画が長い)、これって手偏の三画目を苦労して削ったような……。苦労してますなあ。

    ビット舟特別編31を配信 - もじのなまえ
  • 例示字体の恣意的あるいは便宜的なものであること - もじのなまえ

    ある人が「山さんのコメント、むずかしくて分かりづらい」と言っていた。なるほど、山さんは突き詰めて考える質の人だから、万人向けとは言いづらいかもしれない。僕が理解している範囲で、文字コード規格における例示字体が、どうして恣意的で便宜的なものであるか、書き留めておこう。 たぶん、これを分かってもらう一番良い例は、図として掲げたJIS X 0213における旧人名用漢字許容字体表の文字だろう(現在はすべて人名用漢字)。これらは、すべての法定文字をJISで符号化させるためにJIS X 0213に収録されたもの。で、注意して欲しいことはこれらには包摂範囲はないってことです。JIS X 0213規格票のp.35「6.6.3.1 漢字の字体の包摂規準の適用」に、 C) 次の面区点位置には、包摂規準を適用しない として、上記の文字が指定されております。なぜか? それは、「人名用漢字許容〈字体〉表」という

    例示字体の恣意的あるいは便宜的なものであること - もじのなまえ
  • ご来場ありがとうございました - もじのなまえ

    昨日はPAGE2006、ご来場いただいた方々、どうもありがとうございました。パネルディスカッションの司会って初めての経験だったので、どうもうまく仕切れずに自己嫌悪でございます。 最後の方で、いつも慎重な山さんが、珍しく阿南さんに抗弁する場面があり、面白くなりそうなところで時間切れとなったのは残念。もっと早く山さんを煽っておけば(笑)。来場者から阿南さんに対してOSレベルでグリフセットを指定できるようにしてくれないと、フォントベンダーは困る旨の要望が出されたりことを考えると、司会者の仕切りはお粗末でしたが、セッションとしてある程度の役割は果たせたかと思います。 僕が映写した資料は、直前に書き直したもので、配布したものと大きな相違がありました。その書き直し版を以下に公開してあります。 文字コード関連の作成資料集 これは26枚におよぶスライドでして、これを駆け足で25分で紹介したのですから、

    ご来場ありがとうございました - もじのなまえ
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2006/02/06
    山本太郎さんのコメント。「文字組版と印刷は、その意味では超?歴史的に文字や書体と接する必要があります」
  • もじのなまえ - 例示字体の規範性について

    太郎さんが、昨日のエントリーに対して2度にわたってコメントをしてくださっている。山さんも僕もJIS X 0213改正において、例示字体が変更されたことにこだわっている。なぜか? これについて、山さんのコメントを補足する形で説明しておきたい。 JIS X 0208/JIS X 0213では、以下のような規定がある。 この規格は、言語としての文字と符号化表現との対応を規定するものであって、言語自体を規定するものではなく、言語に何等の基準を与えるものでもない。 (JIS X 0213:2000「3.2.2 規定しない項目」p.382) ここで宣言されているのは、自身が工業規格であり言語規範ではないということだ。しかし、現実にはどうかというと、フォントベンダーを中心に、例示字体にもとづきフォントの文字デザインが設計されてきた。つまり結果として〈言語自体を規定〉してきたと見ることができる訳だ

    もじのなまえ - 例示字体の規範性について
  • 昭和25年の朝日新聞活字使用度数調査 - もじのなまえ

    長く古探しを続けていれば、いつかは誰でもなにかお宝に巡り会えるものですが、僕の場合はこれかな。朝日新聞東京社による『活字使用度数調査 熟語使用度数調査』。なかでも興味深いのがここに紹介する結果をまとめたグラフ。全使用量が29,507,387、使用母型が2,616*1。内訳は当用漢字が1928種*2/15,080,743/51,11%。外字っていうのは表外漢字ですね。これが456種/456,276/1.55%。 ここでは仮名や約物もふくまれていますが、漢字だけを取り出して再作成したグラフが以下のもの。 ただし、新聞ですから表外漢字は比較的すくないはずで、この点のバイアスをどう評価するかという問題は残ります(使用割合の少ない新聞でさえも2.9%も使われたと考えるべきか否か)。ともあれ、昭和25(1950)年においても少なからず表外漢字が使われていたということが、これにより言えるでし

    昭和25年の朝日新聞活字使用度数調査 - もじのなまえ
  • こぶりなゴシックが大日本スクリーン製造より来年発売 - もじのなまえ

    いやあ、これはビックニュース。mixiの日記で、みはしさんが「半月ほど前から告知してたけど、誰も気づかない」と、以下のurlを案内していた。年明けには発売日が告知できるらしい。 千都フォント | 書体見 | こぶりなゴシック こぶりなゴシックとは、字游工房が凸版印刷のために作ったプライベートフォント。だから凸版でを作らないと使えない。タイプフェイスは字游工房のサイトで見ることができる。これがどうしてうれしいかというと、字面率の小さい(つまり、小振りな)ゴシックというのは、今やヒジョーに選択肢が限られるから。 今や世の中のゴシックというと、ゴナUから始まった仮想ボディいっぱいにデザインしたものばかりになってしまった。新ゴ、MB101、ヒラギノ角ゴ……。フォントじゃないが、銀行のロゴタイプもこの手が多いですよね。もちろんそれが悪いというんじゃない。僕にとってゴシックというのは、やはり写研の

    こぶりなゴシックが大日本スクリーン製造より来年発売 - もじのなまえ
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2005/12/25
    DTPでページ物を作ろうとしたとき、まず突き当たったのが「長めの文章が組めるゴシックがない」ということだった。
  • PAGE2006のセッション事前打ち合わせ - もじのなまえ

    今日、JAGATに行って、PAGE2006でやるセッション「日語文字セットとフォントの新しい環境」の事前打ち合わせを、スピーカーの阿南さん、山さんとしてきた。その席で配布した僕のレジュメ(なのかな?)を以下に公開。 これでも分かるとおり、僕は2004年改正にはかなり批判的。同様に山さんも改正の公開レビューから変わらず批判的。一方、新JCS委員会で幹事までやった阿南さんは、批判に対して真っ向から受けて立つ姿勢。とはいえ3人に共通しているのが、1983年改正のような混乱は、絶対に回避しなきゃいけないということ。……さて、番はどうなりますか。 日語文字セットとフォントの新しい環境 小形克宏(2005.12.22) ●「字体の混乱」の実体とは ・よく言われるJIS X 0208の1983年改正による混乱とは、符号位置入れ替えによる文字化けもさることながら、例示字体変更によってフォントの字

    PAGE2006のセッション事前打ち合わせ - もじのなまえ
  • シンカから回答をいただいた - もじのなまえ

    昨晩、シンカにこれまでの簡単な経緯と、このブログのurlを明記した上で、「そちらのアウトラインデータと写研の写植は当に同一のものなのでしょうか?」という質問のメールを出したら、今朝、早速丁寧な返事をいただいた。長いので失礼ながら一部を略して掲載させてもらう。 〈引用ここから〉 お世話になっております。 いただきましたご質問にお答えいたします。写研に関する弊社のシステムは、サッミズ及びsingisというハードとソフトを使用しています。当然ながら写研の純正システムで稼働していますのでご安心下さい。 今回、ご指摘いただいた文字のラインに関する事は弊社で確認できました。書体の字母そのものが、このようになっています。写研にもこの件を伝えました。写研の公式回答は、弊社に寄せられ次第お伝えします。 私見として述べさせていただきます。 私は、写植の時代から30年にわたり書体のビジネスに携わってきた者です

    シンカから回答をいただいた - もじのなまえ
  • デザインの主役はゴナU - もじのなまえ

    また『みつえ日記』のデザイン話をしたいと思う。しかし、売れているのかな。心配だなあ。皆さん、よろしくお願いいたします。 11月15日の項でも書いたけど、こののデザイン・テーマは「文字をいかに見せるか」というものだった。つまり『みつえ日記』というタイトルを中心に発想していったのだが、もうちょっとくわしく言うと「日記」という文字は、最初からゴナUしかないと思っていた(「みつえ」の方については後日)。 なぜゴナUかというと、それはもう去年の12月に開かれた女子美術大学のシンポジウム『タイポグラフィ・タイプフェイスのいま。――デジタル時代の印刷文字』で、中村征宏さんによるゴナUの原字(もちろん手書き!)を見たからだ。 ゴナUっていうのは自分のような1980年代から出版の世界に入った人間にとっては、一番身近な、というより飽きるくらい使いすぎた書体と言った方がいいかもしれない。もう、なんでもかんでも

    デザインの主役はゴナU - もじのなまえ
  • 鳥海さんが言いたかったこと - もじのなまえ

    一昨日になるが、JAGAT(日印刷技術協会)で「フォントのデザインと役割」と題して、かつての写研のエースデザイナー橋和夫さん(蘭明朝や紅蘭楷書など)、それに字游工房の鳥海修(とりのうみ、と読みむ。ヒラギノや游明朝体など)さんの講演があり行ってきた。 ありがたいことに、JAGATは文字関係のセミナーがあると僕を招待してくれる。世の中に当に無料のものというのは少ないが、ここでもJAGATは招待と引き替えに、なにかセミナーを盛り上げるような質問をすることを期待しているのだろう。もちろん、当にそう言われたわけではないが、僕は勝手にそう解釈して招かれて行くたびに質問をするように努めてきた。実際、JAGATのセミナーは勉強になるものが多いので、これからもご招待いただきたいしね。 ただ、今回の鳥海さんの講演ではちょっと質問に困ってしまい、ついに何も言えなかった。いや、別につまらなかったわけでは

    鳥海さんが言いたかったこと - もじのなまえ
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2005/12/09
    「書体には見せる書体と読ませる書体がある。今まで自分は読ませる書体をずっとやってきたけど、これでよいのか疑問をもつようになってきた」