水の生活意識調査で13年間続いている「水道水の10点満点評価」では、常に点数が高い中京圏。その真相を探ってみた。また、東京圏、大阪圏でも徐々に評価が上がりつつある水道水だが、その背景に何があるのだろうか? 編集部 利き水会を開催 水の生活意識調査で13年間続いている「水道水の10点満点評価」では、東京圏、大阪圏に比べて、中京圏は一貫して点数が高い。タイトルでは名古屋としたが、実際には岐阜県、愛知県、三重県が対象。 水道水は、自分が住んでいる地域のものしか知らないことが普通。他地域と比べてみるわけでもないのに、10点満点の評価で中京圏の点数がいつも高い、というのも不思議な気がする。 そこで、東京圏、大阪圏、中京圏がそれぞれタップウォーターを市販しているので、編集部で利き水会を開き、味わってみることにした。 東京は「東京水」、大阪は「ほんまや」、名古屋は「名水」で、ボトルのデザインも県民性を反
水と風土が織りなす食文化の今を訪ねる「食の風土記」。今回は関東を中心に山梨県の郷土食として知られる「ほうとう」を取り上げます。小麦粉を水で練り込み、包丁で幅広に切った麺を、かぼちゃなどの野菜の味噌汁のなかに入れて一緒に煮込むほうとう。そのルーツは、思いのほか古いものでした。 うどんとは似て非なるもの 周囲を山に囲まれ、大小の河川が流れる山梨県。郷土食「ほうとう」は、うどんと同じく小麦粉を水で練るが似て非なるものだ。その特徴は、①生地を寝かさない、②麺が幅広で少し扁平(うどんは主に丸型)、③練るときにほとんど塩を使わず、湯に通さないでそのまま煮込む、④味付けは味噌が一般的など。また、ほうとうはかぼちゃを用いるため冬の料理のイメージが強いが、実は季節の野菜を用いて年中食される料理である。 甲斐国あるいは甲州と呼ばれた江戸時代、すでに果樹の産地として知られていたが、ほうとうもまた甲州名物として名
河合荘次さんは、拓本が単なる模写ではなく、拓本家の個性と芸術性の表現だということを、教えてくれました。水で紙と墨を使いこなすことによって、実現される匠の技です。拓本はまた、その時代のありのままの姿を写します。オリジナルの碑が失われたり、劣化したりしても、拓本は残るのです。 日本拓本家協会副会長 河合 荘次(かわい しょうじ)さん 1947年生まれ。名古屋商科大学産業経営学部卒業。高校時代の部活動で、書道と拓本部に掛持ちで籍を置いて以来、拓本を採り続けている。俳人・歌人への注目から始まり、書者(筆者)を経て、現在は石工に注目し、幕末から明治にかけて江戸を中心に活躍した石工の手による碑石を採拓している。 拓本ってなんだろう? 拓本とは、対象物に紙を密着させ、墨で表面の文字や紋様などを写し出したものをいいます。金石文(きんせきぶん)(注1)に分類される句碑、歌碑、道標、道祖神、記念碑、梵鐘(ぼん
山あいの温泉旅館を訪れたとき、夕食に刺身が出てきて不思議に感じたことはありませんか? 今回の取材の発端は、機関誌『水の文化』50号に遡ります。ほうとうの取材で山梨県に伺うと、海がないのにマグロの刺身が今も多く食べられていて、その理由が「魚尻線(うおじりせん)にあたるから」と聞きました。海から離れた内陸部で海魚の食文化が残っていて、それには魚尻線が関与している――これはとても興味深い事実です。山梨県立博物館の学芸員、植月学さんを訪ねて、山梨県における海魚の食文化と魚尻線についてお聞きしました。 山梨県立博物館 学芸課 学芸員 植月 学(うえつき まなぶ)さん 1971年生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。早稲田大学文学部助手、東京藝術大学助手等を経て現職。専門は動物考古学で、牛馬の歴史や縄文時代の環境・生業に特に関心をもっている。著作に『十二支になった動物たちの考古学
気ぜわしい、今の暮らしの中では、 橋は単なる通過点。 橋を渡るときに、ゆっくり川を見ることも 滅多にありません。 ところが川を船で行くと、 橋は渡るだけでなく、 くぐるものでもあった、 ということを思い出します。 船が橋をくぐるたびに、 橋の上の人と、船でくぐる人が 笑顔を交わし、手を振り合います。 思いがけない一期一会は、 橋がハレの場であることを 再認識させてくれます。 もちろん、線路や道路を渡る橋もあります。 越し難い何かをまたいで、 こちら側と向こう側をつなぐのが橋の役目。 比喩として 〈架け橋〉ともいうように、 何かをつなぐ、 大切な働きをしているのです。 橋のある所には、 人が引き寄せられ、賑わいが生まれ、 ドラマが繰り広げられます。 渡るという機能以外の そんな橋の魅力を探してみました。 土木技術者が読み解く橋の歴史の魅力 松村 博 帝都復興における橋とデザインの思想 中井
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