1975年12月に有限会社ブルース・インターアクションズとして設立、翌1976年にはレーベル運営をスタートさせると、今日までメジャー・レーベルとは一線を画すオルタナティヴなタイトルをリリースし続けてきたPヴァイン。当初はブルース専門レーベルとして立ち上がった同社は、レゲエなどカリブ音楽やアフリカ音楽の作品もいち早くリリース。非西欧圏のポピュラー・ミュージックを日本で紹介してきた先駆的レーベルでもあった。 そんな同社の創設者である日暮泰文と高地明が入れ込み、次世代のブルース・シーンを背負って立つ実力派シンガーとして太鼓判を押すのが、このたび新作『Don’t Worry About The Blues』を発表するクリスタル・トーマスだ。昨年はBLOODEST SAXOPHONE feat. TEXAS BLUES LADIES名義の『I JUST WANT TO MAKE LOVE TO YO
日本では2018年に、アナログレコードの売上、出荷枚数共に前年を上回った。2018年に生産された新譜レコードの規模をお伝えすると、売上額は20億8000万円で108%増、出荷枚数は112万枚と105%増を記録し、国内では18年ぶりとなる20億円越えを達成するほど人気と需要が高まっている。 CDの売上低迷に反して、レコード人気はすでに10年近く続いている。レコード人気の背景はさまざまだが、フィジカルメディア形式で音楽を楽しむリスナーや、コレクション感覚で好きなレコードを集めるファンの需要を満たしてくれるのがこのメディアの良さ。またレコードは昨今の音楽ストリーミングの時代において、インディーズアーティストやレーベルがコアファンに向けて音楽を販売する形式としても貴重なビジネスとして貢献してきた。さらに大手レコード会社も近年、ミレニアル世代やZ世代といった若者層に対するマーケティングとしてレコード
タワーレコードの旗艦店の一つ、タワーレコード新宿店の10階に、アナログ盤レコード専門店「TOWER VINYL SHINJUKU / タワーヴァイナルシンジュク」が3月21日にオープンした。アメリカで創業したタワーレコードは、1980年に輸入レコード店として日本にも上陸したが、その後アナログからCDに移行して以来、アナログ専門店を出店するのは初めてとなる。今回、タワーレコード新宿店内にショップ・イン・ショップの形態で出店する「TOWER VINYL SHINJUKU」は、売り場面積約170坪、クラシックを除く(クラシックのアナログ盤についてはこれまでと同様にクラシック売り場にて取り扱い)オールジャンルで在庫数約7万枚(うち中古レコード約4万枚)を誇るアナログ盤専門のショップとなる。ガラス張りの解放感溢れる店内では、大型のヴィンテージ・スピーカーによるアナログ・サウンドを聴きながら買い物を楽
テクニクス復活の功労者であり、SL-1200MK7の開発にも深く携わった上松泰直氏に独占インタビュー! DJにとっては世界標準とも言えるターンテーブルの名機SL-1200シリーズ。1972年に発売された第一号機から着実に進化を続けながら、2010年にパナソニック(旧・松下電器産業)のハイファイオーディオ・ブランドであるテクニクス(Technics)が休止したことによって、SL-1200シリーズも世界中のDJに惜しまれながらも販売終了となった。しかし、2015年にはテクニクスが復活を果たし、そして、ついに今年5月にはSL-1200シリーズを継承するDJ用ターンテーブルの新モデル、SL-1200MK7が発売されるという。そこで、テクニクス復活の功労者であり、今回のSL-1200MK7の開発にも深く携わったパナソニック株式会社・テクニクス担当の上松泰直氏に話を伺った。 ――まずは上松さんがテクニ
7インチレコードを使ったDJプレイで世界的にも最も知られる日本人DJ KOCO a.k.a. SHIMOKITA氏にインタビュー ヒップホップシーンを中心に、ここ2、3年ほどで世界的にも最も知られる日本人DJとなったDJ KOCO a.k.a. SHIMOKITA。もし、DJ KOCOのことをまだ知らない人がいれば、彼のインスタグラムのアカウント(@djkocoakashimokita)をぜひ覗いてみて欲しい。7インチレコードを使った彼の神業とも言えるプレイを収めた動画に世界中のヒップホップファンや名だたるDJ、プロデューサーがコメントを寄せ、世界トップレベルのDJとしての惜しみない賛辞を送っている。すでに海外にも何度も招聘され、今後、ますますワールドワイドな存在になるであろうDJ KOCOだが、今の彼を作り上げた街である下北沢にて、彼のトレードマークである7インチレコードでのプレイを中心
三重県伊勢市。伊勢神宮があることで全国にも著名だが、人口は約13万と決して多くない。かつてこの町にはレコードを専門に扱う店があったが、現在は存在しない。このような状況下、新たに面白い音楽文化を発信する拠点となっているのが「水色レコード」だ。店名だけを見れば誰もがレコード店を想起するが、近隣には凝ったドーナツを販売するお店として認識されている模様。では、なぜ店名に「レコード」の名が付くのか。実際に訪問し、店主から話をうかがった。 スタイリッシュな外観が印象的だ ■ 水色レコードの誕生秘話 水色レコードは伊勢市の中心市街地から少し離れたJR参宮線「宮川駅」の近くに位置する。田んぼと畑がまばらにある長閑な住宅街で2017年からドーナツなどの洋菓子とレコードや雑貨などを販売している。店主の伊藤さん(1983年生まれ)は、これまで定職に就きながら、不定期で自作のアクセサリーを様々なイベントに出店して
90年代から2000年代前半にかけて、世界一のレコードショップ密集地として“レコードの聖地”とも言われていた渋谷・宇田川町にて、その象徴的な存在となったショップの一つが、現在も井の頭通り沿いに店を構えるマンハッタンレコードであるのはご存知の通り。そして、その宇田川町“レコ村”が最も盛り上がっていた時代に、マンハッタンレコードのショップマネージャーおよびバイヤーとして活躍していたのが、今回、登場してもらった清水武順氏だ。現在、CD/レコードのディストリビューションをメインとした会社「BBQ」の代表を務め、マンハッタン/レキシントン時代からの流れで人気レーベル、ストーンズ・スロウを日本に広めるなど様々な功績を残した清水氏のこれまでの経歴を追いながら、自らのレコード愛、音楽愛を語ってもらった。 ――まずは清水さんが最初に音楽にどうやって深くハマっていったかを教えてください。 ロカビリー、モッズか
米国の音楽ファンが2018年、購入したアルバム・レコードの数は1680万枚だった。 今回はこの「1680万枚」という数字を軸に、2018年で米国のレコード人気がどれほどの規模で伸びているか、音楽業界全体を見てみたい。 米国リサーチ会社ニールセンが発表した2018年の音楽消費レポートによれば、「1680万枚」は、2017年の売上枚数から更に15%増加。また、1991年以降米国で1年に購入されたレコード枚数では最大だった。そして、2018年の実績によりレコードの売上枚数の伸びは、13年連続でプラス成長を達成して、かつてないほど右肩上がりを続けている。 レコード、CD、ダウンロード、カセットによるアルバムの売上枚数を合計した中で、レコードは1割を占めている。購入されたアルバムの合計は1億4100万枚だった。そのうち、11.9%の1680万枚がレコードだったのだ。2017年は6.5%だったので、倍
最初にケンイシイさんにお会いしたのは2015年。アメリカ・サンフランシスコにある歴史あるカストロシアターで、彼が世界的アニメーター森本晃司さんとのコラボ作品の「EXTRA」を披露した時だった。今回3年ぶりに渋谷にて再会したのだが、気さくで機転のきく印象はそのまま。彼の謙虚ともいえる性格は、日本のテクノ・ミュージックの先駆者として世界を駆け巡って培われたものなのだろう。様々な著名アーティスト達とコラボやライブを行い、そして近々ソロアルバムのリリースを予定しているという多忙なケンイシイさん。そんな彼に、今日のアーティスト「ケンイシイ」を作り上げた軌跡と、彼に影響を与えたアルバム3枚について尋ねてみた。 ――お久しぶりです!2015年にSFでお会いして以来ですが、お忙しそうですね。 まずは、ケンさんが音楽制作の道に進まれたきっかけをお聞かせください。デリック・メイをはじめ、デトロイト・テクノの音
目眩くエキセントリックな音楽性が広く知られているのはもちろん、近年はパートナーのYTAMO(ウタモ)とのデュオ、ゆうきで全国各地に出演。地域の小さな夏祭りにも登場するそう。今回お話をおうかがいするのは音楽家のOORITAICHIさん。彼のレコード観とはどんなもの? 京都と奈良の県境にほど近い彼の自宅兼スタジオにおじゃましました。 ――OORUTAICHIさんが初めてのレコードを聴いたのはいつです? 家で親父が聴いてたジャズとか、それが最初ですね。そのときはレコードを意識していたわけじゃないですけど。音楽に興味を持ち始めてからは親父のレコード棚を見たりしてましたね。 ――それはいつの頃です? 中学生くらいのときですね。ジャズは難しそう、と思いながらも聴いたりしていましたね。 ――自分の意志で始めてレコードを買ったのは? 高校生のときですね。とにかく掘りたいというか、たくさん聴きたくて、レコー
ジャマイカ音楽歴史家、ジャーナリスト、フォトグラファー、そしてディスクジョッキーでもあるデヴィット ・カッツ。10代の頃にレゲエ、そしてジャマイカの文化に魅了された彼は、「Solid Foundation : An Oral History of Reggae」やリー・スクラッチ・ペリーの伝記「People Funny Boy : The Genius of Lee “Scratch” Perry」「Caribbean Lives : Jimmy Cliff」の著者としての活躍を経て、世界中に名を知られている。 彼の文章と写真はThe Wire、Wax Poetics、Riddim等を含めアメリカ、ヨーロッパ、日本、数々の音楽出版社に掲載され、英国最大のラジオ局BBC Radioのレゲエ番組では、共催ホストを務めるなどもしている。2015年に上映された「Lee "Scratch" Perr
「コレは知っておきたい!レコードプレーヤーの選び方、楽しみ方」 DJ・オーディオ機材専門店・OTAI RECORD編 値段もメーカーもさまざまで多種多様な機種が存在するレコードプレーヤー。そもそも「何を基準にプレーヤーの良し悪しが決まってくるのか?」そんな初歩的質問を、愛知の人気DJ機材専門店「OTAI RECORD」名物社長・井上揚介さんにぶつけてみました。 レコードプレーヤー選びは、物理学の世界?! 話をお聞きしたのは、OTAI RECORD内の視聴室。(試聴室です!)プレイヤーもさることながら、スピーカーも高価なものが目白押し。井上さんの左手にある木製のスピーカーは「小柄ながらいい音」とオススメだそう。 Franco Serblin「LIGNEA(リネア)」 ――今日は、初めてレコードプレーヤーを買おうと考えている初心者に向けて、ターンテーブル選びを指南していただこうかと。井上さんは
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