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ブックマーク / kanjibunka.com (39)

  • 偏愛的漢詩雑記帖|漢字文化資料館

    偏愛的漢詩雑記帖 川合康三 著 ISBN 978-4-469-23290-5 四六判・293頁 定価:2,420円(税込) 2024年8月中旬 刊行予定 大修館書店HP商品ページへ 「漢字文化資料館」人気の連載を書籍化 漢詩研究の専門家である著者が、有名無名にかかわらず「偏愛」する漢詩を選んで、紹介・解説します。誰もが知っている「春望」や「長恨歌」から、あまり触れられることのない明・清時代の詩まで、扱う詩はさまざまですが、どれも通説だけによらない著者の解釈が盛り込まれ、作者の漢詩への「愛」が伝わります。 書籍化にあたっては、大幅な加筆を行い、書き下ろしも加えました。 著者メッセージ 曹操、陶淵明、杜甫、白居易、蘇軾――そういった中国詩史にそびえる山なみを眺めてみると、彼らの詩はペシミスティックな甘い抒情に浸ってはいない。さまざまな困難にこうしながらも、人の力を信じ、生を肯定する力強さにあふ

    偏愛的漢詩雑記帖|漢字文化資料館
  • 『大漢和辞典』の百年|漢字文化資料館

    2023/11/14 『大漢和辞典』の百年 池澤正晃 著 ISBN 978-4-469-23287-5 A5判・260頁 定価:3,740円(税込) 2023年11月中旬 刊行予定 大修館書店HP商品ページへ 世界最大級の漢和辞典はどのようにして作られたか。 「漢和辞典の最高峰」、「東洋文化の一大百科事典」と言われる『大漢和辞典』。 編集・製作にかかわった人々が異口同音に「自分の生涯をかけた仕事」と言った漢和辞典はどのようにして編集・製作されたのか。 大修館書店の創業から『大漢和辞典』の編纂、デジタル版の発行までの軌跡を、出版社、著者の両面からたどり、豊富な図版資料とともに紹介します。 また、戦前・戦中から戦後の印刷、出版事情などにも触れており、出版・印刷の歴史や製の仕組みなども知ることができる内容です。 著者メッセージ 「述べて作らず」という言葉がある。古人の遺した教えを述べ伝えること

    『大漢和辞典』の百年|漢字文化資料館
  • 『ジグソーパズル 漢字5万字』|漢字文化資料館

    2023.12.25 『ジグソーパズル 漢字5万字』 [GTIN-13]4595987163016 仕様:1000ピース(500mm×750mm)・4色・箱入り 直販サイト販売価格 3,850円(体3,500円+税10%) 大修館書店HP商品ページ(直販サイト)へ 『大漢和辞典』の5万字が、ジグソーパズルになった! 「ジグソーパズル漢字5万字」全体図 諸橋轍次著『大漢和辞典』に収録された5万字以上の漢字を一覧できるようにした、1000ピースのジグソーパズルです。 漢字の配列は全214部の部首順で、部首内は画数順。教育漢字(小学校で学ぶ漢字)は赤色、常用漢字(日常的に使われる漢字)は青色、人名用漢字(常用漢字以外で子の名に使える漢字)は緑色にしました。 5万字の漢字が並ぶ迫力のジグソーパズル、部首や画数を手がかりに、ぜひチャレンジしてみてください! 「ジグソーパズル漢字5万字」一部拡大 ◎

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #14 正しい読み方・楽しい読み方 2023.12.08 松原朗さま 小学生だった時、まだ家にテレビがなかった頃、「音楽夢くらべ」というラジオ番組がありました。クラッシック音楽の一節を流し、そこから思い浮かべる情景を参加者が語る。曲から紡ぎ出す「夢」は、たとえ標題音楽であっても曲が来志向する情景に囚われず、各自が好きなイメージを繰り広げるのです。つまり正解はなくて、いかに自由に、豊かに思い描くことができるかを競い合うのです。伯牙[はくが]と鍾子期[しょうしき]の故事では、琴[きん]を奏でる伯牙の胸中の情景を鍾子期がずばり言い当てる、それが「知音」(よき理解者)として称えられます。学校教育の場でも一般に学習とは「正しい解答」にたどり着くこととされます。漢詩漢文は膨大な予備知識を必要とするかに見えるので、初学者は先生の言葉を鵜呑みにしがちです。納得できないのは自分の無

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  • 『大漢和辞典』の百年|漢字文化資料館

    『大漢和辞典』の百年 池澤正晃 著 ISBN 978-4-469-23287-5 A5判・260頁 定価:3,740円(税込) 2023年11月中旬 刊行予定 大修館書店HP商品ページへ 世界最大級の漢和辞典はどのようにして作られたか。 「漢和辞典の最高峰」、「東洋文化の一大百科事典」と言われる『大漢和辞典』。 編集・製作にかかわった人々が異口同音に「自分の生涯をかけた仕事」と言った漢和辞典はどのようにして編集・製作されたのか。 大修館書店の創業から『大漢和辞典』の編纂、デジタル版の発行までの軌跡を、出版社、著者の両面からたどり、豊富な図版資料とともに紹介します。 また、戦前・戦中から戦後の印刷、出版事情などにも触れており、出版・印刷の歴史や製の仕組みなども知ることができる内容です。 著者メッセージ 「述べて作らず」という言葉がある。古人の遺した教えを述べ伝えることはするが、自ら新しい説

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #8 体で読む・頭で読む 2023.08.25 松原朗さま おたより、拝読いたしました。漢文学・中国文学の違いの問題から、松原さんの筆先はさらに進んで、日近代の文化や思想の歴史的展開に触れる高みに達したかのようです。松原さんのお考えをわたしなりに整理してみると、長く中国に学んできた日は、明治に至って二つの方向が生じる。一つは中国から離れて日の独自性を求める方向、もう一つは中国・日を東洋として一括する方向、この二つうちの後者はさらに日を東洋の中心に据えようとする方向を生み出した――論旨を単純化しすぎたかも知れませんが、これは日近代史の重要な問題につながるように思われます。重要すぎて、ちょっと怖くなってしまう。明治から昭和に至る日全体の動きをたどる考察は、わたしたちよりもさらにふさわしい方々にゆだねたほうがよさそうです。 というわけで、身の丈に合うべく話題

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #7 日伝統の漢詩文と中国文学 2023.08.10 川合様 猛暑が襲来しています。お元気にお過ごしでしょうか。私は前期末に向けた支度にかまけてしまい、ご返事が遅れてしまいました。こんなことではいけません。 さて、きっと誰もが高校で杜甫の「春望」(国破れて山河在り)や李白の「静夜思」(牀前月光を看る)を習ったことがあると思います。これを日文化の中の漢詩文と受け止めるか、それとも外国文学としての中国文学と見るのか、この違いは高校の漢文授業の現場を巻き込んで、将来にもわたる議論の種になるでしょう。もう十数年前のことになりますが、ある市民対象の漢文講座の1回を、辺塞詩をテーマに担当したことがありました。熱心な高校の漢文の先生が応対してくださったのですが、話が終わって控え室でお茶をいただいたときに、もう少し時間があったら中国語で朗読していただくと良かったのですが、という

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #6 東洋と西洋の角逐 2023.07.10 松原朗さま 話がむずかしく、込み入ってきましたので、ここまでのやりとりを簡潔に整理してみます。話題の中心は漢文学と中国文学。松原さんは長い歴史をもつ漢文学とは別に中国文学が生まれた契機は、日人が留学して実際の中国を体験したことにあったと言われました(#3)。それに対して、わたしは明治に入って西欧近代の概念が流入したことが中国文学という見方を生んだのではないかと述べました(#4)。中国文学史への言及は、西欧に刺激されて生まれた典型的な例として挙げたに過ぎません。が、話題は中国文学史、さらにそのもととなった西欧諸国の文学史へと拡がってゆきました。松原さんはヨーロッパの歴史を詳しく振り返って述べておられますが(#5)、わたしは西欧の歴史に暗いので、ぼんやりした感想だけでお許しください。彼の地では近代国家が成立するまでに、民族

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #5 文学と国民国家 2023.06.20 川合様 第四信を拝受してから、一カ月近くも過ぎてしまいました。筆無精もここに極まり、誠に失礼いたしました。ここまでは話の糸口を探しているところと思っていたら、にわかに質に切り込むような展開となり、思わず粛然と襟を正している内に時を過ごしてしまいました。 先のお手紙では、大事なことがいくつも書かれていました。前便で私は、日の伝統文化の中にある漢詩文が「訓読」を方法とし、外国文学としての中国文学が「音読」を方法として対立しながら今に至る大事な契機は、中国の風土の体験の有無にあるという見通しを述べました。無論、訓読に拠りつつも漢詩文を中国文学と見るような折衷派があっても良いのですが、話を単純化するためにこう整理しておきます。 これに対して、川合さんから二つの意見が出されました。一つは、体験は文学の理解を質的に左右するもので

    漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館
  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #4 漢文学と中国文学 2023.06.09 松原朗さま 第三信、読みました。たくさんの内容がつまっていて、それに対する意見をどこから書いたらよいのか、戸惑ってしまいます。松原さんのお考えに違和感を覚える箇所もいくつかありました。反論と言ったら失礼かも知れませんが、しかし「お説ごもっとも!」「御意!御意!」を二人で繰り返していたら、こんにゃく問答を続ける意味はありません。考えに違いがあるからこそ対話が始まるはずです。 異論を唱えたくなった一つは、吉川先生が中国に留学され、中国の風土を体感したことが,外国文学として捉える吉川先生の立場を作り上げたというご指摘です。言い換えれば、中国体験の有無が「漢詩・漢文派」との違いを生み出したということでしょうか。 私はもともと経験を重視する立場に与しません。「中国は広大だよ、行ってみなけりゃわからない」、自分は中国経験が豊富である

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  • 漢詩漢文こんにゃく問答|漢字文化資料館

    漢詩漢文こんにゃく問答 #3 訓読と直読、伝統的な文化理解と風土の体感 2023.05.19 川合様 ご返事をいただいてから、しばらく時間がたってしまいました。今日は4月10日、私の勤めている大学では5日に武道館での入学式が済み、明日から授業開始です。授業が始まってしまうと、新学年ということもあってしばらく気もそぞろになりそうです。このタイミングを逃すわけにいかないと思い、返事を書き始めました。 私も川合さんから「3月18日」の思いがけない意味をうかがって、ある種、感慨無量なのです。実は私が漢詩を読みたい、杜甫を読もうと思い立ったそもそもの原点も吉川先生にありました。新潮文庫から『杜甫ノート』が出ていた。岩波新書には『新唐詩選』正・続があった。それらは高校の間に繰り返し読んだものです。『杜甫ノート』が面白かった。なかでも「九日」と題された「九日藍田が崔氏の荘」という七律を分析論評した文章は

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  • 「鼻血」はひらがなで書くと「はなぢ」ですが、「地面」は「じめん」となります。どうしてですか?|漢字文化資料館

    以前の漢字文化資料館で掲載していた記事です。2008 年以前の古い記事のため、ご留意ください。 Q0128 「鼻血」はひらがなで書くと「はなぢ」ですが、「地面」は「じめん」となります。どうしてですか? A 「鼻血」の場合、「血」の「ち」という読み方が濁って「ぢ」になっているから、「ぢ」と書くのは当然だ、ということは、ほとんどの方が感覚的に理解していることでしょう。とすると「地」の「チ」という読み方が濁ったのだから、「地面」も「ぢめん」と書くべきではないか、と不思議に思うのは、至極もっともな疑問といえましょう。 この謎を解くカギは、「チ」という音にあります。これをわざわざカタカナ書きにしておいたのは、ちゃんと意味があります。そう、「地」の「チ」という音は、実は音読みなのです。これは、「地面」の「メン」が「面」の音読みであることからして、ご理解いただけるのではないしょうか。 漢字の音読みには漢

    「鼻血」はひらがなで書くと「はなぢ」ですが、「地面」は「じめん」となります。どうしてですか?|漢字文化資料館
  • なぞり書きで脳を活性化<br>画数が夥しい漢字121|漢字文化資料館

    2023.1.17 なぞり書きで脳を活性化 画数が夥しい漢字121 笹原宏之 編著 ISBN978-4-469-23285-1 変型B5判・128頁 定価:1,980円(税込) 大修館書店HP商品ページへ 誰もが気になる「画数の多い漢字」を「知る・読む・書く」 大漢和辞典掲載の漢字で最も画数が多い64画の漢字「𪚥」(龍4つ)を筆頭に,32画までの121字を1ページ1文字で紹介。語釈はもちろんUnicodeを明示することで,PCなどのデバイスでも入力できるようにしたほか,なぞり書き用のマスを2パターン設けているので,実際に書いてみることもできます。 編著は「漢字ハカセ」としておなじみの笹原宏之先生。最新の研究に基づいた漢字の由来や,トリビア的なワンポイントを「ささひろ・ポイント」としてまとめました。眺めるだけでも面白い「画数の夥しい漢字」について,「知る・読む・書く」ことが楽しめる仕上がり

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  • 漢文世界のいきものたち|漢字文化資料館

    漢文世界のいきものたち 『戦国策』「虎の威を借る狐」 高芝麻子 2022.03.10 「虎の威を借る狐」という言葉は故事を想起しやすいためか、ストーリーとあわせて知っているという人が多いようです。中国では同じ意味で「狐仮虎威(狐 虎威を仮[か]る)」という表現を使います。そのため、「狐仮虎威」の形でこの故事成語を掲載する漢和辞典もあります。 出典は『戦国策』楚策です。あらすじを見てみましょう。 あるとき虎が狐を捕まえました。狐は虎の餌になりたくない一心で、自分が天帝に選ばれた存在であり、べると天帝の怒りを買うと信じ込ませようと一計を案じます。狐は虎を後ろに従えて歩き、動物たちが虎を畏れて逃げて出すところを見せたのです。虎は畏れられているのが自分だとは気づかず、狐の言うままに、天帝に選ばれた存在であるから動物たちは狐を畏怖しているのだと誤解し、狐は命拾いをしたのでした。 教科書ではしばし

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  • 医学をめぐる漢字の不思議|漢字文化資料館

  • 漢字の来た道|漢字文化資料館

    高久由美 前回、「日・月」という身近な文字から、字の形(すがた)に現れた殷人の世界観をご紹介したが、今回は「干支」の話から始めよう。ほとんどの占いの中で、いつも冒頭に記される「干」と「支」の二文字。さて、そのはたらきとは…。 〈干支のしくみ──甲骨文字の中でのはたらき──〉 甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸の十干と子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の十二支の文字は、早くも甲骨文中でシステマティックに使われており、干と支の順に二文字を並べた60通りの組み合わせ(すなわち、1甲子、2乙丑、3丙寅…60癸亥まで)によって、60日間の日にちを表わしていた。最後の60癸亥の日の翌日はまた最初にもどって1甲子の日である。 表1 占いの文の冒頭に干支の二文字を刻してから、占いの内容が続いて刻され、現代風に言うと、日記の書き出しの○月○日のうちの日にちの記録のようなものである。干支が何度

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  • 漢字の来た道|漢字文化資料館

    漢字の来た道 2019.12.25 ◇PartⅡ 文字としての甲骨文 ──文字を通して見る殷人の世界── 高久由美 今回は、「日・月・年」という時に関する身近な漢字を例にして、甲骨文字とはどのような文字なのか、占いの実例を見ながら解説する。いずれも甲骨文の時代から現代まで、字形的な連続性をもって使われ続けている、時を刻すのに欠かせない漢字である。 〈甲骨文の日と月──殷人にとっての昼と夜──〉 「日」と「月」という漢字の現存する最古の姿は、甲骨文ではと のような形を呈し、漢字の成り立ちを示す「六書」[りくしょ]【1】の分類では、象形(目に見える物をかたどった文字)とされる。字形も見ての通り、丸い太陽の形と欠けた月の形をかたどっている。これらの文字はもちろん天体としての太陽と月を意味しているが、それのみならず殷人にとって と は、昼と夜を意味する文字でもあった。このことは太陽が出ている昼間の

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  • 偏愛的漢詩電子帖|漢字文化資料館

    偏愛的漢詩電子帖 甘瓜を清泉に浮かべ、朱李を寒水に沈む。      ――曹丕「朝歌令呉質に与うる書」 川合康三 2020.04.20 疫病禍が収まらない。すでに三か月あまり、世界中が新型コロナウイルスに翻弄されている。暮らしが立ちゆかず、罹患者は増えるばかり。これがいつまで続くのか、誰にもわからない。 中国の疫病で文学史に関わるものといえば、建安二十二年(二一七)のそれがたぶん一番大きい。魏の文帝曹丕[そうひ]の「蓋し文章は経国の大業、不朽の盛事」という、文学の意義を高らかに宣言した言葉は、その時の流行病から生まれたといってもいいほどだ。 それに先立って、後漢という時代の全体を俯観すると、大まかに言えば外戚と宦官が交互に権力を奪い合う繰り返しであった。最後の外戚何進[かしん]を倒して支配者になったのが董卓[とうたく]。董卓打倒に向かって立ち上がったのが、袁紹[えんしょう]をはじめとする群雄

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  • 『漢文教室』クラシックス|漢字文化資料館

    『漢文教室』クラシックス 2016.10.14 『漢文教室』77号(1966年6月発行)掲載 李白詩の奇想性 鈴木修次 (一) 宝応元年(七六二)十一月、李白は、安徽省南部の当塗において、その地の県令である族叔の李陽冰の家で没した。享年六十二。李華の「故翰林学士李君墓誌序」によれば、死に臨んで「臨終歌」を作ったという。李太白文集に載せられている「臨路歌」がそれであろうと考えられている。その「臨路歌」にいう、 大鵬飛びて 八裔に振るふ 中天に摧かれて 力済(すく)ひえず 余風は 万世に激し 扶桑に遊びて 左袂を掛く 後人 之を得て此を伝へん 仲尼亡(し)すとも 誰か為に涕(なみだ)を出ださん 大鵬飛兮振八裔  中天摧兮力不濟 餘風激兮萬世   遊扶桑兮掛左袂 後人得之傳此   仲尼亡兮誰爲出涕 「大鵬」とは、いうまでもなく荘子・逍遙遊に出てくる大鵬、李白はかつて北海に遊んだとき、北海の太守李

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