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ブックマーク / zokkon.hatenablog.com (6)

  • 「辞書の編集ってアナログなんでしょ?」「いやいやいやいや……」 - z is for zokkon

    この記事は「書き手と編み手の Advent Calendar 2019」に参加しています。 adventar.org とある中堅出版社で10数年にわたり、2カ国語辞典(具体的には英和辞典と和英辞典)の編集という仕事をしてきました。「出版社」「編集」と一口に言っても、扱うジャンルはさまざまで、業務内容も実は会社によってかなり違っていたりします。とりわけ、辞書という出版物は限られた版元しか扱っていないので、あまり汎用性のある話はできないのですが、思うところあり、このあたりで少しまとめておきたいと思います。 三浦しをんさんの小説『舟を編む』は、映画化もされ今は文庫でも出ているのでご存じの方も多いと思いますが、国語辞書を刊行している老舗出版社の社員編集者を主人公とする作品です。これによって世間での辞書編集者のイメージが形作られた部分は少なからずあると思いますが、あれを読んで自分の仕事と違うと感じた

    「辞書の編集ってアナログなんでしょ?」「いやいやいやいや……」 - z is for zokkon
  • 理論社の本でおすすめ3冊 - z is for zokkon

    理論社が民事再生法の適用を申請。売上高に匹敵する規模の借入金があったらやっぱ苦しいだろうなあ。仮に不動産とか持っていたとしても。Twitterで見て「えっ『指輪物語』の?」と一瞬思ったが、それは評論社だった。一般的には『チョコレート戦争』『兎の眼』ということになるのか。「よりみちパン!セ」シリーズは子供が大きくなったら読ませたいのがいくつかあるので、なんとか踏ん張って再生してもらいたい。西原理恵子の『この世でいちばん大事な「カネ」の話』もこのシリーズなんだよね。 この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ) 西原 理恵子 父が生前親しくしていただいていた山史也先生も、白川静監修で『神さまがくれた漢字たち』を出している。 神さまがくれた漢字たち (よりみちパン!セ) 山 史也 白川 静 ほかに、いせひでこ『ルリユールおじさん』もすごい好き。 ルリユールおじさん いせ ひでこ

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  • カタカナ表記 - z is for zokkon

    ねとらぼ:「iPhone」と書いて「アイフォーン」と読む - ITmedia News これで思い出したのだが,facebook のカタカナ表記に揺れがある。新聞の表記ルールでは基的に二重母音の「エイ」(便宜的にカタカナで代用)は「エー」という長音で表すことになっている。どういう根拠があるのかは知らない。だから facebook は「フェースブック」と表すことになるはずだが,先日同社のCEOが来日したときの朝日新聞では「フェイスブック」となっていた。asahi.com を検索すると「フェースブック」という表記も見つかるから,単純な見落としなのかもしれない。日経では「フェースブック」だった。 たぶん,原音を重んじて「エイ」表記を好む層の書き方が定着するのが,その存在自体が一般に知られるよりも早かったら,「エイ」式の表記を新聞も受け入れざるを得ないということがあるのではないだろうか。そういっ

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  • 辞書作りの舞台裏(1) - z is for zokkon

    今の勤め先で、ときどき修学旅行などで会社見学に中学生・高校生が見えて、仕事の内容を説明することがある。そのときに使ったレジュメに加筆してまとめておきたいと思う。 この会社に入って5年近くになります。その間、ずっと辞書の編集を主な業務にしてきました。というわけで、辞書作りの現場について少しお話しさせていただきたいと思います。 辞書と一般の書籍の違い まず最初に、辞書と一般の書籍の違いについて、いくつか指摘しておきます。モノというか商品の性質の違いが、仕事の組み立て方の違いにかかわってきますので。辞書と一口に言ってもいろんな辞書がありますし、一般の書籍もいろんな種類がありますが、ここでは代表的な存在として辞書は『ウィズダム英和辞典』(第2版)を例にとることにします。高校生向けの学習英和辞典ですね。その中でも上級向けといわれる部類に入ります。一般書籍のほうはもっと種類も多いし、どれかで代表するこ

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  • 文学 - z is for zokkon

    このところ、斎藤兆史・野崎歓『英語のたくらみ フランス語のたわむれ』を読んだこともあって、文学作品をもうちょっとまじめに読んでいこうという気になっている。 同書の著者2人が主張していたことの一つに、文学作品で使われている言葉は非常に豊かで質の高いものだということ。これは、「何年も英語を勉強してきても会話すら満足にできない、もっと実用的な語学を」という近年の風潮に対する反論の一環で、これを補強するための例として、東大で実用英語主義に基づくカリキュラム改革を主張してきた理系の先生を肴にして、この先生の書く英語は、将棋で言うと初段をとったぐらいのアマチュアが世界で一番強い気になっているようなものだと揶揄していて笑ってしまったが、要するにちゃんとした英語を書けるような教育を目指すなら、文学の言語こそ手とすべきもので、これを「役に立たない」の一言で切り捨ててしまってはいけないという主張である。 中

    文学 - z is for zokkon
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2005/08/24
    斎藤兆史・野崎歓『英語のたくらみ フランス語のたわむれ』について
  • 敬語など - z is for zokkon

    文化庁がまた日語の使われ方を調査して発表した。いつも思うんだけど、こんなことを国の機関が調べてどうしようというのだろう。今のところブロガーにネタを提供する以上の意義を感じないんだけど。文化庁に所属する研究員もいると思うんだけど、大学あるいは民間の研究者に任せておけばいいじゃないか。 年長者が若年層よりも誤用を犯しているというのはなかなか興味深い結果だが、それよりも「汚名挽回」が相変わらず非標準と規定されているのにちょっとがっかりした。『問題な日語』ISBN:4469221686、これは誤用ではないという説が披露されていて、目をひらかされた思いがしたから。「劣勢を挽回する」のように、挽回の目的語は取り戻す対象とは限らず、回復する前の状態を表す語もくることができるという論理である。説得力がある。こういうのも日語におけるコロケーションの研究が進めば精緻化されてくるだろう。 もう一つこれに関

    敬語など - z is for zokkon
    funaki_naoto
    funaki_naoto 2005/07/15
    敬語に就て。日本語の論理性を英語の文法を学ぶのと同じ感覚でつかむこと。
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