全国の鉄道のなかで最も平均通過数量の多い鉄道は地下鉄である。地下鉄そのものが大都市の都心部に敷かれているうえ、高額な建設費の償還を考えて一定の輸送需要が見込める区間に敷設されるからだ。 そんな地下鉄の営業係数はどのくらいだろうか。昨日の大手私鉄編に続き、全国の地下鉄について2013(平成25)年度と2008(平成20)年度とを比較し、合わせて平均通過数量という指標も用いて探ってみたい。試算の結果、100未満の数値、要するに営業利益を計上している路線がずらりと出そろった。さまざまな路線のなかで際だった特徴の見られるものを紹介していこう。 因みに、「営業係数」とは100円の営業収入を得るためにかかる費用を示した数値。100未満なら黒字、100を超えていれば赤字となる。「平均通過数量」は、路線1キロ当たり、1日にどれだけの人数を運んでいるかを示す数値。年間の旅客人キロ÷年間の営業キロで求められる
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