サンプルとして保管してあるチューペット。今後、市場で見られることはない=大阪府八尾市の前田産業 凍らせて食べるポリ容器入り清涼飲料水「チューペット」の生産・販売が終了した。生産元の前田産業(本社・大阪市港区)によると、5月にカビの混入が見つかり、生産を休止して対応策を検討していたが、コスト面から再開を断念したという。チューペットは30年以上、夏のお菓子の定番として全国的に親しまれてきただけに、インターネットの掲示板などに惜しむ声が続々と寄せられている。 同社によると、チューペットは75年に発売。最盛期には年間約1.3億本を売り上げ、ポリ容器入り清涼飲料水の「代名詞」になった。最近は果汁100%の製品を発売して低価格品とすみ分けるなど、なお年間約6千万本を安定して販売していたという。 しかし今年5月、カビの混入が発覚。自主回収して調べたところ、いずれも毒性は弱いものの、2種類のカビを確