海上自衛隊の護衛艦「くらま」(5200トン)と韓国船籍のコンテナ船「カリナスター」(7401トン)が関門海峡で衝突した事故で、カリナスターは対向する「くらま」の視界に突然飛び込む形となっていたことが、海上保安庁などへの取材で分かった。カリナスターは前方を低速で航行する貨物船(9046トン)に、約2倍の速度で接近していた。関門海峡海上交通センターの管制官に、貨物船を左側から追い越すよう助言を受けて左に向かった後、衝突した。管制官がくらまにカリナスターの異常な接近を知らせたのは、衝突直前だった。 門司海上保安部は、衝突直前の状況を中心にくらまの乗組員らから事情聴取するなど全容解明を急ぐ。 海上保安庁などによると、事故当時の衝突現場の潮流は西向きに2ノット(時速3.7キロ)。貨物船は流れに逆らい約6ノット(同11.1キロ)の低速で航行していたが、後方のカリナスターは12~14ノット(同22.2~