元首相は映画『Fukushima 50』をどう見たか 菅直人インタビュー【2】 ほとんどの人が「原発なしでやっていけるなら、原発はいらない」と考えているはずだ 中川右介 編集者、作家 東京電力福島第一原発事故を題材とした映画『Fukushima 50』(若松節朗監督)で、ネガティブな人物として登場した当時の首相。しかし菅直人元首相は「非常に事故のリアリティがよく出ている」と映画を評価している。9年前の3月、東電本店との間で何があったかを語ったインタビュー【1】につづいて、映画が描いた時間のその後、事故後にはじまった菅内閣と野党自民党のせめぎ合いを振り返ってもらった。聞き手は菅元首相の著書『東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと』(幻冬舎新書)も担当した編集者・評論家の中川右介さん。 「大連立は加藤紘一さんを通じて何度も打診していた」 ――映画は、事故については3月15日の2号機が奇跡的