2022年に中国の自然増加率及び人口増加率はついにマイナスとなった。これは上図の通り、出生率が最近顕著に低下傾向にあり、ついに死亡率を下回ったからである。 中国の出生率の推移には出生率が上昇した3つのピークがある。 第1に、一律に人頭割で土地を配分した土地改革(1946~52年)、そして人民共和国成立後、1950年に制定された婚姻法をきっかけに、それまで身分的に結婚できなかった階層まで含んだ結婚ブームが生じ、その後、出生率が急増した。 第2は、1959~61年の「今世紀最大の飢饉」に伴う死亡率増加・出生率低下の反動で起こった1963~71年の出産ブームである。 第3は、この第2次ベビーブームの親たちが子供を産むことから生じた1980年代の第3次ベビーブームである。1979年から一人っ子政策が実施されていたので出生率水準自体は頭が抑えられていたと言える。 1959~61年の死亡率上昇について