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ブックマーク / jbpress.ismedia.jp (299)

  • ゴールドマン・サックス:バンカーの矯正施設:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年10月5日号) 世界トップの投資銀行が自分自身にスポットライトを当てている。 資金難と、デリバティブに絡む隠れた損失の噂が飛び交い始める。市場が神経質になる。株価は下落し、取引の相手方は信用枠を削減し始める。世界最大手の一角を占める金融機関が破綻の危機に陥り、世界を再び危機に陥れようとしている。 ニューヨークの高層階にある役員室では、この金融機関の上級幹部がゴールドマン・サックスの代表者たちと会い、ゴールドマンが信用枠を維持するという再確認を求めている。 たとえそれがゴールドマンを危険にさらすことを意味するとしても、同社のバンカーたちは顧客の力になるべきか、それとも、ことによれば金融危機を引き起こす可能性があったとしても、自分たちを守るべきなのか? ここでスクリーン上の映像が止まる。部屋の明かりが点灯し、ゴールドマンのロンドン事業のバイスプレジデント約100人

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    gauqui 2013/10/10
  • 米国の政府閉鎖:こんな国家運営はあり得ない:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年10月5日号) 自由の国が、統治不能に陥りかけているように見える。もうたくさんだ。 9月30日深夜、米国議会では、目前に迫った連邦政府機関の閉鎖について、誰もがほかの誰かを責めていた。どうなるのかと事態を見守っていた世界にとっては、非難の応酬は的外れだった。崖っぷちで揉めている時にまず問うべきなのは、「誰が正しいのか?」ではなく、「一体こんな崖っぷちで何をしているのか?」であるはずだ。 政府機関の閉鎖自体は、困ったことではあるが、耐えられないものではない。治安関連の業務は継続されるし、年金も通常通り支払われる。国際宇宙ステーションの宇宙飛行士が呼吸できなくなることもない。 280万人の連邦職員のうち、必要不可欠ではない業務についているおよそ80万人が自宅待機となり、さらに130万人が無給での勤務を求められている。暫定予算が成立し、資金の流れが回復するまでの間、

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    gauqui 2013/10/07
  • サムスンの後継候補の御曹司、投資家による厳しい品定め:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (2013年10月1日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) この国には王室はないが、それに最も近いのはサムスンの創業者一族だ――。韓国の人たちは時折そんなことを口にする。そのため、その一族の長である李健熙(イ・ゴンヒ)氏が昨年、ただ1人の息子をサムスン電子の副会長職に昇格させた時には、王朝の継承が始まるとの見方が強まった。 李健熙氏は26年近く前に実父の後を継いでサムスングループの会長に就任した。人前に出たがらないこの億万長者はそれ以降、同グループが建設業から生命保険業まで幅広く手がける世界最大級のコングロマリット(複合企業)に成長する舵取りを担ってきた。 しかし、サムスングループという王冠の最大の「宝石」が、ハイテク企業としては世界一の売上高を誇るサムスン電子であることは明らかだ。 サムスン帝国のほかの企業は、李健熙氏の2人の娘に引き継がれると見られているが、アナリストの大半は、サムスン電

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    gauqui 2013/10/02
  • サムスングループで何が始まったのか? ファッション事業移管、メディア幹部相次ぎスカウト | JBpress (ジェイビープレス)

    第一毛織とサムスンエバーランドは、第一毛織のファッション衣料事業をサムスンエバーランドが12月1日付で1兆500億ウォン(1円=11ウォン)で買収すると発表した。 第一毛織は1954年設立で、サムスングループの母体企業の1つだ。社名の通り、繊維会社として出発している。韓国を代表する衣料ブランド「ビンポール」などを育てたが、ここ数年はファッション衣料事業は伸び悩んでいた。 特に、ユニクロやZARAの向こうを張って2012年に参入したSPA(製造小売業)が不振で、ファッション衣料事業は2013年4~6月期に営業赤字に転落していた。 一方で、ここ数年、化学素材や電子材料などの事業を急速に拡大させていた。特に液晶フィルムやポリカーボネイトなどスマートフォン関連材料や部品事業が急成長していた。2013年1~6月期の売上高もこれら化学、電子材料事業が全体の7割を占めるようになっていた。 第一毛織は上場

    サムスングループで何が始まったのか? ファッション事業移管、メディア幹部相次ぎスカウト | JBpress (ジェイビープレス)
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    gauqui 2013/09/30
  • 米連邦予算を巡る攻防 悪夢と寝物語のデフォルトの危機:JBpress(日本ビジネスプレス)

    (英エコノミスト誌 2013年9月28日号) 米国政府の財政が、誰が共和党を代表して発言するのかという争いに巻き込まれている。 もし万人が望んでいないことが起きたら、それは一体誰のせいなのだろう? この問いへの回答を探り当てる行為が、ガバメントシャットダウン(政府機関の閉鎖)を回避するというパフォーマンスの一部と化している。このショーでは、土壇場になって合意が形成されるのが常だ。 米国議会で繰り広げられている最新のショーは、様相を異にする。民主党と共和党は、過去の交渉がどちらにとっても期待外れに終わったことへの反動から、今回こそ妥協を阻止することを期待して、ともに全く相容れない立場を取っている。 さらに9月30日という最終期限のタイミングが、その数週間後の10月中旬、議会が債務上限の引き上げを求められる際に意図せぬ大混乱が生じる可能性を高めている。この混乱は、非常に望ましくない波及効果を伴

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    gauqui 2013/09/30
  • やぶへびで規制当局の標的になったJPモルガン:JBpress(日本ビジネスプレス)

    しばらく前まで、ウォール街ではゴールドマン・サックスが批判の矢面に立ち、世間の顰蹙を買い、規制当局の介入を受けていた。今では、ゴールドマンに代わり、JPモルガン・チェースが批判を一身に受けている。 資産規模で米国最大の銀行であるJPモルガンは、粗悪な住宅ローン担保証券を販売したことに絡み、数十億ドルを支払い、米国政府と和解することを検討している。「ロンドンの鯨」のトレーディング損失に対する調査を終わらせるために9億2000万ドルの罰金を払ったわずか1週間後のことだ。 たとえ政府と合意できたとしても、同社はまだ、中国での雇用慣行からクレジットカード事業に至るまで、様々な問題で非難に直面する。 会長兼最高経営責任者(CEO)のジェイミー・ダイモン氏は、かつてウォール街で最もダイナミックでカリスマ性が高い経営者として称えられたが、収益性の高い強固な銀行を経営しているにもかかわらず、悪い理由でスポ

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    gauqui 2013/09/27
  • アジアの領有権問題:ダイヤモンドの傷

    (英エコノミスト誌 2013年9月21日号) 東シナ海と南シナ海で起きている紛争は別々の話だが、中国の狙いは同じだ。 先日90歳になったシンガポールの長老政治家、リー・クアンユー氏は、東シナ海と南シナ海での領有権問題に対する中国のアプローチについて、彼独特の率直な分析を行っている。リー氏は新著『One Man’s View of the World(1人の男の世界観)』で次のように書いた。 「中国人は自分たちが近所で一番大きな少年だということを知っており、力をつけるにつれ、近所の連中から自分たちの権利を尊重してもらえるようになることが分かっている」 敬意が足りないと、中国は威嚇的になる。尖閣諸島(中国名:釣魚島)を巡っては、日との緊張が再び高まっている。中国は9月11日、日政府が尖閣諸島5島のうち3島を民間所有者から買い上げた「国有化」から丸1年となる日を腹立たしい気持ちで迎えた。同時

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    gauqui 2013/09/25
  • 日本の電力:原発を巡る攻防

    (英エコノミスト誌 2013年9月21日号) チェルノブイリ以降で世界最悪の原子力災害となった福島第一原子力発電所の事故が、日のエネルギーの未来に影を落としている。 福島原発事故は日のエネルギーの未来に影を落としている〔AFPBB News〕 日国内で唯一稼働していた福井県の大飯原子力発電所が停止した。大飯原発の停止は、来、定期的な保守・安全検査のためだった。 だが、再稼働の日程はまだ決まっていない。福島第一原子力発電所の3基の原子炉がメルトダウンして以降停止している国内のほかの50基の原子炉も同様だ。 2011年3月、地震と津波によって日社会の多くのことが根底から覆されるまで、日は電力の30%を原子力に頼っていた。世界でも有数の原発依存国だったのだ。それが今、原発ゼロの状態にある。このような事態は1970年以降では2回しかない。 2012年12月に政権の座に就いた自民党は、原

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    gauqui 2013/09/24
  • オーストラリア新政権:「マッド・モンク」の登場

    (英エコノミスト誌 2013年9月14日号) 荒くれ者から首相へと上り詰めたトニー・アボット氏の華麗な転身 「マッド・モンク」と呼ばれたトニー・アボット氏は9月18日、就任宣誓式に臨み、正式に首相に就任した〔AFPBB News〕 経済学者のロス・ガーノート氏の言う「オーストラリアの大いなる慢心」が終わりを迎えようとしているのかもしれない。ガーノート氏いわく、オーストラリア人は1990~91年以降、「先進国としては史上最長の不況知らずの景気拡大期を享受してきた」。 近年、そうした好景気は、オーストラリアを掘り起こして資源を中国に売るという比較的単純なビジネスに支えられてきた。9月7日の総選挙に向けた選挙戦は、中国経済の成長鈍化と、オーストラリアの運が尽きかけていることから新しい発想が必要だという感覚を背景に戦われた。 6年に及ぶ労働党支配に終止符を打ち、自由党と国民党の保守連合を選んだ――

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    gauqui 2013/09/20
  • 「太め」の女性の逆襲が始まった、変わり始めた米国の体型基準 | JBpress (ジェイビープレス)

    「世界四大コレクション」の1つであるニューヨーク・ファッション・ウイーク。9月に開催されたファッション界の一大イベントで、「歴史的」なコレクションが発表された。 「Cabiria」という名の、サイズ12以上の(日サイズ15号以上)女性をターゲットにした、「大きな女性用」ブランドだ。 痩せた女性を念頭にデザインされたファッションが主流の中で、体重80キロ以上のモデルがさっそうと舞台を歩く姿が、全米から喝采を浴びた。ニューヨーク・コレクションで標準より大きい女性用の服が紹介されたのは、史上初のことだった。 ここ2~3年で、太めの女性は「カービー(curvy)」「プラスサイズ」という呼び名になり、大手アパレルメーカーもより大きなサイズの服の販売を始めている。同時に、体重や外見に対する価値観も変わり始めている。 太った人が大多数になった米国は、確実に太っていることを前向きにとらえ、肯定する風潮に

    「太め」の女性の逆襲が始まった、変わり始めた米国の体型基準 | JBpress (ジェイビープレス)
  • 中央アジア:躍進する中国、沈むロシア

    (英エコノミスト誌 2013年9月14日号) 広大な中央アジア地域で、中国の経済力はロシアの上を行っている。 今から数年前、まだ独立したばかりの中央アジア諸国が膨大な量の石油と天然ガスをどこに送り込まねばならないのかについて、疑問の余地はほとんどなかった。強大な旧宗主国ロシアが中央アジア諸国のエネルギーインフラと市場を独占していた。 ところが最近、新しい油田・ガス田の操業が始まる時には、パイプラインは東へ向かい、中国に至る。この点を強調するかのように、中国の習近平国家主席は9月上旬に中央アジアを歴訪し、次々にエネルギー協定を締結、数十億ドル規模の投資を約束して回った。習国家主席の歴訪を見る限り、この地域の新たな経済的超大国がどこなのかという点に疑問の余地は全くない。 中央アジア歴訪で見せた圧倒的な存在感 既に中国にとって最大の天然ガス供給国であるトルクメニスタンでは、習主席は世界第2位の規

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    gauqui 2013/09/19
  • いまだに残るリーマン・ショックの影

    (2013年9月18日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 去る9月15日でリーマン・ブラザーズの破綻から丸5年を迎えた〔AFPBB News〕 我々の金融システムの過去と未来というテーマは、どちらも毒を含んでいる。その毒の強さは、大手投資銀行リーマン・ブラザーズが経営破綻した5年前と何ら変わっていない。 これが、米国でローレンス・サマーズ元財務長官が連邦準備理事会(FRB)議長の候補を辞退するよう強いられた一件から引き出すべき教訓だ。 多くの民主党議員は、かつての金融の自由化が2007~09年の金融危機につながったのであり、その自由化の責任者はサマーズ氏だと考えている。 実際、金融危機の原因とその余波についての議論はまだ終わっていない。そもそも、この危機に起因する例外的な政策がまだ続いているのだから、その議論が終わるはずもないのだ。 リーマン破綻はそれほど重要な出来事ではなかった リーマン

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    gauqui 2013/09/19
  • ミサイルだけでは米国の信頼性を確立できない

    (2013年9月17日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) バラク・オバマ大統領はシリア危機を巡る対応で米国の信頼性を損ねたのか?〔AFPBB News〕 米国政府にしてみれば、化学兵器の使用はシリア危機の1つの側面にすぎない。この危機ではもう1つ、非常に重要なものが危険にさらされている。それは米国の「信頼性」、すなわち、米国と世界の安全保障が頼りにしていると見なされることの多いあの神秘的な特性だ。 ロシアの外交活動のおかげで、バラク・オバマ大統領はシリア問題を巡り米連邦議会で屈辱的な敗北を喫する恐れを免れた。 だが、この一連の展開では、米国の大統領や政治家、そして国民は軍事力の使用にますます消極的になっており、米国の言う「レッドライン(越えてはならない一線)」が越えられた時でさえ軍事行動を渋るという印象が残ることになった。 そのため、イランや中国などの米国の競合国は近いうちに米国の決意を試

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    gauqui 2013/09/18
  • ノルウェーの巨人:世界に影響を及ぼすSWFの変化

    (英エコノミスト誌 2013年9月14日号) ノルウェーの巨大な政府系ファンドの変化は世界中で感じられる。 総選挙で勝利を収め、ノルウェー首相に就くエルナ・ソルベルグ氏〔AFPBB News〕 ノルウェー人はあなたや私とは違う。我々よりお金を持っているのだ。 9月9日に行われたノルウェーの総選挙では、世界各国の選挙でもお馴染みのテーマの多くが見られた。政府の新たな顔と減税を提供することなどで、保守党のエルナ・ソルベルグ氏が労働党のイェンス・ストルテンベルグ首相を破った。 だが、ソルベルグ氏は国家運営に乗り出す時、同じ立場にある世界の指導者の大半とは大きく異なる問題に直面する。どのようにして財政収支を合わせるかではなく、どのようにして豊富な資金を管理するか、という問題だ。 この問題の1つの側面は、過熱する経済だ。ノルウェーの可処分所得は2008年から2012年にかけて年平均3.8%のペースで

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    gauqui 2013/09/18
  • プーチン大統領、外交政策で強さを発揮

    (2013年9月13日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) G20首脳会議が開かれた時は、米ロ首脳の対応のぎこちなさが目立ったが・・・〔AFPBB News〕 ロシアの国営テレビのマジシャンたちでさえ、同国が9月初旬にサンクトペテルブルクで主催した主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際に、ウラジーミル・プーチン大統領を良く見せることはできなかった。 目の下にはくまができ、声はうつろ、絶えずハンカチで鼻を拭いていたプーチン氏は、9月6日の最後の記者会見で健康状態について聞かれた。「エアコンだ」。大統領は先にロシア極東地域に飛んだことに触れて、こう答えた。 バラク・オバマ米大統領がシリアの化学兵器使用疑惑に対する米国の軍事行動に政治家としての将来を賭けている時に、プーチン氏は「skvozniak」として恐れられる冷たい隙間風に対するロシアの国家的パラノイアにふけっていた。 世界を驚かせたロシア

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    gauqui 2013/09/17
  • シリア情勢と欧州:「戦後大陸」の意義

    (英エコノミスト誌 2013年9月14日号) 欧州はアラブの春の今後の行方を決めることはできないが、重要な存在であることに変わりはない。 内戦が続くシリア(写真は東部デリゾール〔AFPBB News〕 第1次世界大戦で兵士の殺戮、さらに第2次世界大戦では民間人の殺戮を経験したことを考えれば、ヨーロッパ人――特にドイツ――が、かつてのように人を殺すことに積極的になれないとしても、あまり責めるべきではないだろう。 戦後欧州は次第に、戦争をとうに通り越した大陸になりつつある。 シリア軍事行動を巡る英国議会での投票やフランスでの議論から判断すると、比較的好戦的な国までもが、今では戦争に及び腰になっている。しかし、平和主義は度が過ぎるとかえって問題になりかねない。 戦争が過去のものになる大陸 8月21日、シリアで化学兵器による攻撃が行われたとのニュースが伝えられた時、欧州各国の外相はブリュッセルで緊

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    gauqui 2013/09/17
  • 米国の知られざる一面: 科学としての農業、 ロケット

    (英エコノミスト誌 2013年9月7日号) 米国の農業が欧州のそれと違う理由 米国の農業は昔から欧州と異なる(写真はアイオワ州の農場の種まきの様子)〔AFPBB News〕 米国の農村地域では、大人になって農家経営に携わるようになる前に、驚くほど多くの子供たちがロケットの作り方を教わる。 農村の空は毎年、子供たちが作った小型ミサイルでいっぱいになる。最も大きなロケットは、高度計やパラシュート、それに何個もの卵を積んで数百フィート飛ぶ。 野球場はアルファルファ畑と並んで人気の発射場だ。後者の畑は大抵大きく、アルファルファは他の農作物と比べると、かなり踏みつけても平気だ。こうしたロケットの手作りや発射は米国の農業について多くを説明してくれる。 農村地域に浸透する「4-H」クラブ 何千発に上る農村のロケット打ち上げの背後には、ある青少年機関の存在がある。「4-H」クラブがそれだ(4-Hは頭文字で

  • シリア国民のためにならない西側諸国の「即興」

    (2013年9月12日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) 場当たり的な即興の雲が、国際社会の対シリア政策に暗い影を落としている。アサド政権の化学兵器を国際監視下に置き、いずれ監視団が武器を廃棄するというロシアの提案も、影の払拭にほとんど役に立たなかった。 そんなことは、できるはずもなかった。何しろ現状では、ロシアの提案は、いささか突飛なジョン・ケリー米国務長官の即興の発言に乗じて作成され、次に、国連安全保障理事会でシリアを外交の盾で守るロシアのセルゲイ・ラブロフ外相によって、めったに姿を見せないシリアのワリード・ムアレム外相に打診、調整されたと見られるからだ。 説得力を欠く素人っぽい言動 ケリー長官の派手な言葉――アサド家は保有する化学兵器を放棄することで、ダマスカス東部での先月のガス攻撃を罰するための米国のミサイル攻撃から身を守れるという内容――が、過去にさかのぼる形で捻じ曲げられ、先週

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    gauqui 2013/09/13
  • 世界の金融:次のリーマンはどこ?

    (英エコノミスト誌 2013年9月7日号) 2008年9月の大混乱の渦から5年経った今、世界の金融は当時よりも安全になっている。しかし、十分に安全とは言い難い。 米リーマン・ブラザーズが破綻してから丸5年経った今、世界の金融は・・・〔AFPBB News〕 2008年、米国の投資銀行リーマン・ブラザーズが破綻すると、ひどい信用収縮が過去80年間で最悪の金融危機に発展した。 各国の政府と中央銀行が大規模な救済策を実施し、大恐慌の再来は辛うじて免れた。しかし、深刻な景気後退は回避できず、多くの先進国がいまだ完全には立ち直っていない。 あの惨事から5年経った今、2つの大きな疑問に答えが求められている。世界の金融は当時より安全になったのだろうか? そして、今後さらなる危機が待ち受けているのだろうか? 手短かに言えば、どちらの答えもイエスだ。国際金融はかつてほど脆弱でないように見える。金融業界が改革

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    gauqui 2013/09/10
  • シリア攻撃:イラクとは異なる大義

    (英エコノミスト誌 2013年9月7日号) 米議会がシリア攻撃について採決する時、世界における米国の立場を定義することになる。 ホワイトハウスでシリア情勢について語るバラク・オバマ大統領〔AFPBB News〕 10年と言えば、世界的な影響力の盛衰という点では、ごく短い時間だ。ほんの10年前には、経済はワシントン・コンセンサスに縛られ、地政学はホワイトハウスが操る絶対的な超大国の力に完全に支配されていた。 しかし今、化学兵器を使用したシリアのバシャル・アル・アサド大統領を罰する攻撃の開始を前にして、バラク・オバマ大統領は、議会の承認を求める必要があると考えた。 英国は、最も緊密な同盟国である米国と歩調を合わせられなかった。中東でも、米国のリーダーシップの低下がしきりに語られる。そして、オバマ大統領の補佐官の1人はブリーフィングで、シリア攻撃は「嘲笑されない程度の必要最低限の強度」になると述

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    gauqui 2013/09/09