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ブックマーク / horikawad.hatenadiary.com (26)

  • パラサイト男子とその彼を体内に宿した女子の愛の物語 - むしブロ+

    我々ヒトの世界では男女という2つの性が存在するのが当たり前だが、世の中にはメスだけで繁殖する動物や、ひとつの体に雄と雌の両方の生殖機能をもつ雌雄同体の動物もいる。 雌雄同体の動物は、卵子と精子をつくることのできる生殖器官、卵精巣をもっている。雌雄同体の個体が別の雌雄同体の個体と交尾して生殖する場合もあれば、自ら作り出した卵子と精子を受精させて子どもを作る場合もある。後者の受精様式を自家受精という。 雌雄同体の動物種は、動物界全体の5~6%ほど存在する。不思議なことに、莫大な種数を誇る昆虫では、ワタフキカイガラムシの仲間にしか雌雄同体は確認されていない。 Image: Wikimedia ワタフキカイガラムシIcerya purchasiは、1個体の中で精子と卵子を受精させる自家受精をもっぱら行う。だが、この生物における雌雄同体のシステムは、非常に特殊なものとなっている。というのも、卵精巣に

    パラサイト男子とその彼を体内に宿した女子の愛の物語 - むしブロ+
    gauqui
    gauqui 2012/11/26
  • iPS細胞のゆるキャラ「アイピーエスさいぼう君」 - クマムシ博士のむしブロ

    iPS細胞の作製で2012年のノーベル生理学医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授が、自身が所長を務める京大iPS細胞研究所の研究費不足をうったえている。 「研究スタッフをきちんと雇うには、マラソンを1年間に80回走らないといけない。人に優しい研究予算のメカニズムにしてほしい」 今年のノーベル生理学・医学賞に決まった山中伸弥・京都大教授(50)が18日、政府の総合科学技術会議の有識者議員会合で、日の研究現場の雇用環境の改善を訴えた。 山中教授は、自身が所長を務める京大iPS細胞研究所の教職員約200人のうち、9割近くが有期雇用で、その人件費は年間約8億円と説明。今年3月に完走した「京都マラソン」で集まった寄付金が1000万円余りだったことと比べながら、スタッフの雇用が、助成期間限定の国の研究費(競争的資金)に依存する問題を指摘した。 スタッフ雇用にはマラソンを年80回…山中教授:読売新聞

    iPS細胞のゆるキャラ「アイピーエスさいぼう君」 - クマムシ博士のむしブロ
    gauqui
    gauqui 2012/11/01
  • EM菌こそ宇宙最強のエイリアンである - クマムシ博士のむしブロ

    クマムシも納豆菌も驚愕の、トンデモない論文が大阪日日新聞に掲載されていた。 大阪ヒト元気録:大阪日日新聞 論文中では、EMボカシネットワークという研究組織がEM(Effective Microorganisms)を使用し、その有用性を示している。 そのEM菌の、恐るべき効能の例を挙げよう。 ・ブタの飲み水にEMを混ぜるとブタが元気になり、小屋の悪臭も消えた。 ・そのブタの尿を飲んだがん患者が快方に向かった。 ・EMにサトウキビから作った糖蜜とぬかを混ぜたもの(通称「元気玉」)を河川に放り込むと、浄化された。 などなどだ。 そして、戦慄が走る恐ろしい事実も明らかになった。 なんと、EMは2000ºCでも死なないというのだ。 たばこの火がだいたい900ºC、ガスバーナーを使った激しい炎の温度が1700ºCほどである。鉄でも1538ºCで融ける。 もちろん、このような温度ではクマムシや納豆菌は燃

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  • 意識の高い理系大学院生の特徴 - クマムシ博士のむしブロ

    最近、意識の高い学生が流行っています。 「意識の高い学生」の特徴のまとめ。: fromdusktildawnの雑記帳 「意識が高い学生」でいいじゃないか: ihayato.news そこで、ここでは私の周囲にいる意識の高い理系大学院生の特徴を30項目列挙してみました。 理系大学院生の皆さんは、いくつの項目が自分に当てはまるか数え、最後の診断結果と照らし合わせてみてください。 意識の高い理系大学院生の特徴 ・M1の頃からNature、Scienceへの論文掲載を狙っている ・博士号をとるまでに論文を5報以上出すのが目標だ ・自分でデザインした自慢の名刺を持っている ・ゼミの資料は英語で書く ・ゼミで先輩を論破することに燃える ・同じ分野の研究論文は基的にクズだと思っている ・研究室のボスと仲がいい ・でも自分はボスよりも賢いと思っている ・ドクターを3年で取れない人間は研究をやめた方がいい

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  • 日本に大量増殖したミュータント人間とその原因 - クマムシ博士のむしブロ

    ここ近年、あるミュータント(変異型)人間が日で増殖している。 このミュータントには、以下のような特徴がある。 1. 主に大都市で活動する。 2. とくに1月から4月にかけて活発に活動する。 3. 紺系の色を好む。 4. 従順である。 5. 前屈運動能力に長けている。 皆、個人識別が困難なほど互いに酷似した外部形態(服装・髪型)を呈している。前屈運動能力にも長けており、上半身を前方向に倒す角度を精密に調節することが可能だ。 このミュータントは、国内外で「シューカツセイ」という名で知られている。 1986年代の若者は、ここまでの同調性はなかった。 当時の若者はバラエティに富んだファッションに身を包んでいる。当時はまだ、シューカツセイの特徴を備える個体は認められない。シューカツセイが大量発生したのは、ここ最近になってからなのである。 ・なぜミュータント人間「シューカツセイ」が大量増殖したのか

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  • 人類絶滅を回避するために宇宙へ飛んだミニ人間 - クマムシ博士のむしブロ

    Image from Wikimedia 地球から他の惑星への移住は、人類絶滅を防ぐための大切な手段だ。 もし来年、巨大隕石が地球に衝突したら? もし次の氷河期が、めちゃくちゃ辛かったら? ネアンデルタール人のように、我々も絶滅してしまうかもしれないし、そう考えると夜も眠れなくなるというもの。 そんなリスクを回避するために、他の惑星への移住計画が着々と進行している。 しかし、ここで問題となるのが、惑星間の移動だ。 惑星間の移動の際には、宇宙船の中でずっと過ごさなくてはいけない。宇宙船の中では、無重力や宇宙放射線など、地上とは異なる環境要因で満たされている。こんな環境の中に長時間いても、人間は大丈夫なのだろうか? このリスク評価をするために、国際宇宙ステーションに実験台として送り込まれた「ミニ人間」がいる。 シー・エレガンスとよばれる線虫だ。 Image from Wikimedia このシ

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  • 人体一速い細胞は誰だ?!60兆分の1を決める戦い! - クマムシ博士のむしブロ

    コロラドのデンバーで開かれているアメリカ細胞生物学会にて、世界初となる細胞レースが開催されました。 World's first cell race no small affair - Updated - December 03, 2011 70種類の系統の細胞たち*1が、ペトリ皿の上で競走している様子が以下の動画で見ることができます。 動画では逆方向に走っている細胞も見られますが、走っているスピードがデジカメにより解析され、どの細胞が最も速いか決定されました。 それでは、結果発表! 1位:骨髄幹細胞選手 2位:胸部上皮細胞選手 3位:がん化した胸部上皮細胞選手 4位:遺伝的皮膚疾患患者由来の上皮細胞選手 おめでとうございます! 結果から分かるように、幹細胞やガン細胞がスプリンターとしての能力を持っているようです。 1位の骨髄幹細胞選手のスピードは毎分5.2マイクロメートル、すなわち0.00

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  • 超危険ウィルスはどのようにして作られたか - クマムシ博士のむしブロ

    Image from Wikimedia オランダ・エラスムス医学研究センターのRon Fouchier博士が、人に感染する恐れのある超危険ウィルスを作成したと話題になっています。このウィルスに感染すると、かなり高い確率で死に至ると予想されています。 Scientists Brace for Media Storm Around Controversial Flu Studies: ScienceInsider このウィルスは、A型インフルエンザウイルスのH5N1亜型、いわゆる高病原性トリインフルエンザウィルスから作成されました。この元になったトリインフルエンザウィルスのRNAに5つの変異を入れたものが、今回の超危険ウィルスです。 Fouchier博士らは、この研究成果をまとめた論文をScience誌に投稿しました。しかし、この研究内容が公表されるとバイオテロなどに利用されてしまう恐れがあ

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  • バッタに憑かれた男 - クマムシ博士のむしブロ

    Image credit: Kotaro Ould Maeno サバクバッタという、砂漠に生息する巨大バッタがいる。このサバクバッタ(Schistocerca gregaria)は、主にアフリカから中東およびアジアにかけて度々大発生し、穀物に甚大な被害を与える害虫である。 Image credit: Kotaro Ould Maeno サバクトビバッタには、相変異という興味深い現象が見られる。かれらは、個体密度が低い環境では孤独相とよばれるモードになっている。しかし、個体が密集した環境で生育すると、その子どもは親に比べて飛翔力に優れた形態をもち、群れを作るようになる。体色も、緑色から褐色へと変化する。このモードは、群生相とよばれる。この群生相になったバッタの大群が、1日に100km以上もの距離を移動し、農作物をい荒らすのだ。 孤独相(上)と群生相(下)のサバクトビバッタ Image fr

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  • みんな納豆菌を甘く見ない方がいい - クマムシ博士のむしブロ

    image from Wikipedia もしあなたが、納豆菌のことを納豆作りのために必要なだけの貧弱な菌だと考えているなら、それは納豆菌のことをみくびっていると言わざるをえない。 納豆そのものや、納豆菌から産生されるナットウキナーゼが、健康増進作用を持つと代替医療団体やテレビ局によって持ち上げられることもある。だがこれは、納豆菌たちが画策した印象操作にすぎない。 栄養補助品として販売されるナットウキナーゼ 後述する通り、彼らは当に恐ろしい奴らなのだ。 納豆菌の学名はバチルス・サブチリス・ナットー(Bacillus subtilis var. natto)。枯草菌のグループに属している。 家庭用に販売されている粉末状の納豆菌 こいつらは、栄養不足になると芽胞を形成する。この芽胞のスペックは半端ではない。まさに不死身ともいえる、驚異的な耐性能力があるのだ。 そのスペックとは、 ・栄養源な

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  • 麗しき蘭にまつわる下世話なお話 - むしブロ+

    花を買おうとしてネットを調べていたら、蘭が非常に高価なものだと改めて知りました。 世界蘭展も非常に大規模な催し物ということも知り、なんとなくこの植物と人との間には深い世界が広がっている気がしたので、蘭についてちょっと調べたことをメモします。 ・・・・・・ ・ラン科は種子植物の中でも最も繁栄しているグループで、世界に750属35000種ほどが知られている。亜熱帯から熱帯を中心に、南極大陸を除くほぼすべての大陸に分布している。 ・花びらは放射状に広がっておらず、左右対称をとる。花に雄しべと雌しべが合体したずい柱をもつ。また、花弁の1枚が変形した唇弁(リップ)がある。 ・19世紀のイギリスで蘭ブームが起こった。園芸家ウィリアム・カトレイがブラジルから持ち込まれたランを栽培したところ、貴族の間で評判になったのがはじまり。 ・日ではそれよりももっと前から蘭を観賞する文化があった。日中国韓国

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  • 幼虫をゾンビにしてドロドロにするウィルスの粋な生活史 - クマムシ博士のむしブロ

    寄生生物が自分にとって都合の良いように宿主の行動を操る現象は、古くから知られていました。このブログでも以前、アリをゾンビにして操るカビについて取り上げました。 今回、マイマイガの幼虫に寄生するウィルスは、たった一つの遺伝子によって幼虫の行動を変化させることが報告されました。 A Gene for an Extended Phenotype このウィルスは、バキュロウィルスとよばれます。遺伝子工学では、カイコ培養細胞からタンパク質を大量合成する際にベクター*1として使われます。このバキュロウィルスは、節足動物にしか感染しません。マイマイガに感染・寄生する種類のバキュロウィルスは、自分にとって都合の良いように宿主である幼虫をゾンビ化させて、行動を変化させます。 通常、マイマイガの幼虫は昼は地面に近い場所で身を隠しており、夜になると樹上へと上って葉をべます。しかし、バキュロウィルスが寄生したゾ

    幼虫をゾンビにしてドロドロにするウィルスの粋な生活史 - クマムシ博士のむしブロ
    gauqui
    gauqui 2011/09/11
  • 心臓を拍動させたまま輸送できるボックス - クマムシ博士のむしブロ

    臓器疾患により臓器移植を必要とする人の数は、移植提供者(ドナー)のそれをはるかに上回り、多くの患者が長期間の待機を余儀無くされています。さらに、ドナーの臓器を受給者(レシピエント)に運ぶ際の臓器の短い"寿命"が大きな問題となっています。 通常、ドナーからの臓器を輸送する際には、保存液に浸してクーラーボックスに入れ、低温状態で行われます。このようにすることで、臓器の代謝を低い状態に抑え、なるべくダメージが起こらないようにすることができます。しかし、この方法でも例えば心臓の場合では、最大で6時間しか保存できません。このため、臓器がドナーからり出された後はプライベートジェットやヘリコプターなども使い、早急にレシピエントまで届けなければなければなりません。 この方法では心臓の拍動は停止しており、レシピエントに移植する際に機能を回復させる措置をとる必要があります。輸送期間が長くなるほど、心臓の機能が

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  • NASAらが月や火星に設置用の新型原子力発電装置を開発 - クマムシ博士のむしブロ

    Image from Wikipedia これまでに行われてきた惑星探査やその他の宇宙開発活動において必要な電力は、燃料電池や太陽電池によってまかなわれてきました。ただ、これらの発電方法では電力供給が不安定であり、将来の火星移住計画など、人々が他惑星に定住した際の生活を支えるための電力供給方式としては不適切だと考えられてきました。例えば太陽光発電だと、夜は発電できなくなるなど、安定して電力を供給できないなどの問題が生じます。 一方で、原子力発電は、どんな環境であれ電力を産生することができるという利点があります。原子力発電なら太陽光などに依存せず、安定して大きな電力を供給することが可能だからです。 今回、アメリカ化学会にて、NASAとアメリカエネルギー省(DOE)は、地球外惑星用の新型原子力発電装置を開発中であり、2012年にデモ用試作品の完成を目指していることを発表しました。 The fi

    NASAらが月や火星に設置用の新型原子力発電装置を開発 - クマムシ博士のむしブロ
  • スーパー放射線耐性細菌デイノコッカス・ラジオデュランス - クマムシ博士のむしブロ

    Wiredの記事などですでにご存知の方も多いかと思いますが、今回は放射性耐性細菌デイノッカス・ラジオデュランスを紹介します。 Copyright: Inserm U1001 ・発見 1956年、アメリカのオレゴン農業試験場では、肉の缶詰を高線量のガンマ線を照射することで殺菌できるか検証していました。しかし、それまでに知られていた生物を死滅させるだけの線量の放射線を照射してもなお腐ってしまった缶詰があることに研究員が気づきました。この缶詰から見つかったのが、デイノッカス・ラジオデュランス(Deinococcus radiodurans)でした。 ・生態 デイノッカス・ラジオデュランスは、デイノコッカス科に属するグラム陽性細菌です。デイノコッカス科には43種類が属しており、おおむね放射線や乾燥に強いのが特徴です。生息場所は高山、砂漠、温泉、南極など広くわたっており、動物の腸内に棲むものもいます

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  • 海にすむ吸血クワガタ - むしブロ+

    ウミクワガタという生き物がいます。クマムシ友達(クマ友)の東大の川島さんから教えていただきました。海に棲むクワガタ、というのは嘘ですが、当にクワガタにそっくりです。ちなみに、海に棲む昆虫はほとんどいません。 from Wikipedia 写真の左がオスの成体、右上がメスの成体、右下がプラニザ幼生です。オスの成体はクワガタの頭にエビの体がくっついたような形態をしていますね。成体でも体長が数ミリメートルほどにしかならないそうです。ウミクワガタのオスは発達した大あごを持ち、クワガタの中でもとりわけヒラタクワガタにそっくりです。分類的にはダンゴムシと同じワラジムシ目に属します。 クワガタとウミクワガタの似通った大あごは収斂進化*1の結果だと思われますが、ウミクワガタの大あごの役割はよくわかっていないようです。やっぱりオス同士で戦ったりするために使われるのでしょうか。ウミクワガタの研究者は少なさそ

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  • 生命活動のオンとオフ:やっぱり重要だったトレハロース - クマムシ博士のむしブロ

    地球上の生物にとって、水は生命活動を営むために必須な要素です。生物の体から水分のほとんどが失われると、代謝が正常に働かなくなったり、体を構成する要素—器官・組織・細胞・分子などーの来の構造が崩れて機能を失ってしまい、最終的に死に至ります。 しかし、クマムシをはじめとする一部の生物は、ほぼ完全に脱水して「乾眠」という状態に移行することができます。乾眠状態の個体では代謝が止まっており、その後水が与えられると復活します。 クマムシの乾眠移行と復活 ©Daiki Horikawa ・トレハロース 乾眠動物のセンチュウ、アルテミア、ネムリユスリカなどでは、乾眠中に多量のトレハロースという糖を蓄積することが知られています。このため、トレハロースは乾燥した生物体の構造を保持する機能があると考えられてきました。*1 実際に、トレハロースは血小板の乾燥保存にも使われており、乾燥した生体材料の保存効果が実証

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  • 進化したサイボーグみたいな細菌 - クマムシ博士のむしブロ

    ドイツの研究チームが、DNAの一部を人工物で置き換えた細菌を実験室内で作ることに成功したことを発表しました。 Chemical Evolution of a Bacterium’s Genome DNAは、細菌でも植物でも動物でもその構造は同じで、糖、リン酸、塩基からできています。塩基にはアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)の4種類があり、アデニン(A)とチミン(T)、グアニン(G)とシトシン(C)がDNAの鎖と鎖の間で対になり、二鎖構造を形成しています (下図)。 DNAを構成するこのような物質の組み合わせは、普遍的なものなのだろうか?もし、これらの物質を物理化学的に似た性質をもつ他の物質に置き換えても、生物は生きていけるのだろうか? このような疑問は、生命の成り立ちの謎を解く鍵に関わります。また、合成生物学という比較的新しい学問分野において、大きな命題にもなっ

    進化したサイボーグみたいな細菌 - クマムシ博士のむしブロ
  • あなどれない子ども向け図鑑 - クマムシ博士のむしブロ

    この度、「ねぇ知ってる?大図鑑」という子ども向け図鑑にヨコヅナクマムシの画像を提供したのですが、この図鑑の出来映えが素晴らしいです。東京大学の國枝武和さんも魅力的なクマムシの画像を提供されています。 ねぇ知ってる?大図鑑 私は今までに様々な媒体に自分が撮影したクマムシの画像を提供してきましたが、この図鑑は私がこれまでに関わった媒体の中でも最高レベルの出来です。 図鑑の内容は人体、生き物、宇宙、テクノロジーなど幅広く扱っており、各豆知識について、ゆるキャラの豆しばが「ねぇ知ってる?」とナビゲートする流れにになっています。例えば、クマムシの項目では「ねぇ知ってる?電子レンジでチンしても死なない生き物がいるんだって。」といった具合です。 この図鑑、まず感心するのが、子どもの関心を惹き付けるように各項目のタイトルを工夫しているところです。上のクマムシの項目であれば、「地球上で最強の生き物、クマムシ

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  • うんこになって飛行移動するカタツムリ - クマムシ博士のむしブロ

    小さなカタツムリは、鳥にべられた後、消化されずに生きたまま糞と一緒にばらまかれて移動する—このような説を裏付ける研究成果が、東北大学の大学院生・和田慎一郎さんらによって発表されました。 Tiny snails survive digestion by birds: BBC Snails can survive passage through a bird’s digestive system: Journal of Biogeography 果物をべた鳥が、その種を糞とともまき散らす事で、植物の分布を広げるのに一役買っている事は良く知られています。これを被型の動物散布といいます。 しかし、動物が鳥にべられて散布される現象は、広く知られていません。 今回、和田さんらは、鳥にカタツムリの一種のノミガイをべさせたところ、糞と一緒に排泄された一部のノミガイが生存できる事を発見しました。

    うんこになって飛行移動するカタツムリ - クマムシ博士のむしブロ