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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/reizei (41)

  • 2016年大統領選で「ヒラリー大統領」は誕生するか?

    今はまだ2013年で、前回の大統領選が終わって1年も経っていません。次回の選挙は2016年11月で、まだ丸々3年以上の時間があります。その前に2014年の中間選挙を経ないと、格的な2016年への「政治の季節」は始まらないとも言えます。 ですが、そうは言っても政治の世界では3年というのはアッという間です。その「3年後」へ向けての政局談義をするならば、今現在の「話題の中心」はやはりヒラリー・クリントンでしょう。「次はヒラリー」という漠然とした待望論は、民主党支持者の間には強いからです。 例えば、予備選序盤のカギを握るニューハンプシャー州では、既に何度も「次回大統領選の候補」に関する世論調査が行われています。その調査では、民主党の候補の中でのヒラリーの支持率は圧倒的であり、コンスタントに60%前後を維持しています。ちなみに、2位以下はバイデン現副大統領、エリザベス・ウォーレン上院議員(マサチュ

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    gauqui 2013/09/24
  • 「国家戦略特区」構想で日米の株が暴落した理由

    6月5日に「内外情勢調査会」で行った講演で安倍首相は「成長戦略第3弾」を発表しました。ちなみに、既に発表された「第1弾」では「先端医療技術開発」に加えて、評判の悪い「3年育休」、第2弾は「農地集積で農業の競争力アップ」であるとか「クールジャパンのコンテンツ輸出促進」といった内容のものでした。 この第1弾と第2弾の内容は、規模的にも小さく、また説得力に乏しかったことから、今回の第3弾が期待されたわけです。ですが、結果的に東京市場はこの内容に対する失望売りとなり、時差の関係で後になったNY市場でも「アベノミクスへの失望と世界経済への悪影響」という材料から売りの口実にされてしまいました。 ロイターのリチャード・ハバード氏のコラムでは「成長目標だけが示されて、実行計画の中身がゼロ」。デジタルメディア「クォーツ」のマックスウェル・ワッツ氏は成長戦略の内容は「ひたすら退屈」。ヤフー金融面のビデオ、ダニ

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    gauqui 2013/06/06
  • 右派政権の方が国際協調が進むというパラドックス

    26日に発足する安倍政権のイデオロギーについては、「戦後レジームからの脱却」であるとか「改憲」といった右派的なものがあるのは明らかです。今回の総選挙の結果も、そうしたイデオロギーの匂いへの漠然とした承認と我慢というのが一応は前提になっていると言って良いでしょう。 民主党政権に比べるとイデオロギー的に相当に右に寄っている印象の次期安倍政権ですが、それでは、問題になっている中国韓国との関係は、更に日側として強硬になり、対立がエスカレートするのでしょうか? どうも違うようです。 少なくとも、韓国に関しては朴槿恵(パク・クンヘ)次期大統領との「新政権同士」での「関係改善」が模索されるというのは既定路線になってきているようです。懸念された、韓国の新大統領就任式(2月25日)の直前にカレンダー上「竹島の日(2月22日)」が避けて通れないという問題も、今年については、この「竹島の日」の行事をトーンダ

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    gauqui 2012/12/21
  • サービス業の日本語はどうなってゆくのか? | 冷泉彰彦 | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    "finalvent" さんの執筆している「極東ブログ」はいつも更新が楽しみなブログの1つですが、今回の『夕涼みにマクドに立ち寄る』というエッセイも味わいがありました。お話はそんなに複雑なものではなく、「マクドナルドで、注文の順番待ちの割り込みをされたと思ったら誤解だった。その人は、こちらが注文済みで出来上がりを待っていると勘違いして割り込んだことが判明した」というエピソードです。 オチについても「そういうことなら割り込みへの苦情を言わなくて良かった」という感想と、「事態を見ていたはずの店員はもう少し何とかならなかったのか」という提言で締めくくられており、どちらも極めて妥当なものだと思われました。ただ、その後で筆者が加えた独り言めいたコメントには、色々と考えさせられたのも事実です。 「教訓は......、うーん、なんだろ。まあ、些細だけど教訓に飛んだ経験ではあったなと思うが、うまくまとまら

  • 五輪開会式に見る「国の自己紹介」の難しさ

    先週の金曜日に開幕したロンドン五輪では、映画監督ダニー・ボイル(『トレインスポッティング』、『スラムドック$ミリオネア』)が演出した「英国の自己紹介」が話題になりました。構成としては英国の長い歴史を概観したものですが、内容にはボイル監督による一種の「穏健左派の視点」がハッキリ入っており、なかなか興味深い「ショー」でした。 まず、ボイル監督は英国の原点を「農村」に置きました。豊かな緑と穏やかな気候に守られた農村が国の原点という見方です。続いて産業革命が大きく国家のありようを変えますが、その主役はあくまで労働者という描き方がされます。更に二度の世界大戦での勝利ということも描かれますが、これも無名の兵士への賞賛という視点、そして戦後に達成した「福祉国家」英国の誇りとして国民皆保険制度(NHS)が大きく取り上げられます。 その後も、ボイル監督の「視点」は随所に感じられました。エリザベス女王が「00

  • ハリウッドが女性主人公のアクションを作り続ける理由

    アメリカ社会での女性の地位が向上する一方で、ハリウッド映画の世界では、アクション映画の主人公は男性という構図はずっと続いていました。 中には、アンジェリーナ・ジョリーの『トゥームレイダー』シリーズのように、完全に女性が主役というのもありましたが、これとか往年の『チャーリーズ・エンジェル』シリーズなどは、男性客を意識した特殊なジャンルと言えるでしょう。20世紀末のシャロン・ストーンなどもそうした性格の役で売れていったわけです。 例えば、クエンティン・タランティーノ監督が女性のヒロインに激しいアクションをさせていますが、彼の場合は、フェミニズム的な香りが残るのを厭わず、被害者側の復讐劇にジェンダーを絡ませて、それをスタイルにしてしまっているわけです。 ミラ・ジョボビッチなんていう人もいますが、『バイオハザード』シリーズなど、アクション映画での彼女のキャラというのは、アメリカの視点からすれば、や

  • 昭和的「クラシック音楽の教養」を埋葬する

    ドイツのクラシックの名歌手ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(DFD)氏の訃報に続いて、日での声楽界の重鎮であった畑中良輔氏の訃報、更には評論家の吉田秀和氏の訃報にまで接するとは思いませんでした。 思えば1970年代から80年代にかけて、DFD氏は何度も日にやってきてシューベルトの『冬の旅』に代表されるドイツ歌曲を紹介し、声楽の専門家であった畑中氏がそれを批評し、文学的な表現を加えた吉田氏が加えた評論は更に幅広く読まれるという時代があったわけです。そうした時代は、この3人の訃報によって遠い過去となりました。 DFD氏について言えば、氏の歌唱は理知的に過ぎて冷たいなどと言う人もいますが、例えば『冬の旅』のように絶望的にレベルの低い歌詞と、絶望的にレベルの高い作曲に断裂した楽曲の場合、あそこまで表現の幅を広げていってフィクション性を高め、純粋なアートにしてしまうという行き方は「あり」

  • 鴻海精密によるシャープ買収をどう考えるのか?

    それにしても、このニュースの伝わり方がそもそも気に入りません。まず、資提携だとか苦渋の選択だという見出しで「ボカして」いますが、実質的には台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業グループによるシャープの買収であり、日の大規模なエレクトロニクスメーカーの一角が、外資の軍門に降ることを意味します。 鴻海は、まずシャープ体の筆頭株主になる(報道によれば比率約10%)ことに加えて、主力の液晶事業の中でも重要なカラーフィルター技術を保有した堺工場は、子会社のSDPに移管した上で鴻海のオーナーや関連会社が46.5%を支配するというのです。SDPに関しては、シャープ体が46・5%、鴻海側が46・5%という報道資料もありますが、シャープ体については10%弱を鴻海が持つのですから、実質はSDPの51・2%は鴻海のものになります。 こうした買収劇を「資提携」とか「共存共栄策」などという曖昧な言い方で報道する

  • 「アフガンの米兵銃乱射事件」で窮地に立ったオバマ政権

    アフガン派兵軍の米兵がアフガンの住宅に押し入り、非戦闘員に対して銃を乱射し女性や子供など16人を殺害したというニュースは、アメリカでは連日大きな扱いで報道されています。TVの各局はトップ扱い、新聞も一面トップが続いています。 現時点での報道は、基的には単発の犯罪だとしながらも、PTSDを発症した兵士について十分な治療もなしに戦線へ戻す中で起きた事件であり、そこには軍の構造的な問題があるというトーンの報道が大勢です。中でも、この犯人が所属していた米土ワシントン州にある「ルイス=マコート連合基地」が事件のカギを握っているのではないかと言われています。 この「ルイス=マコート連合基地」に関しては、CNNが軍人向けの広報紙『スターズ・アンド・ストライプス』による報道を調べたところ、PTSDに関しては285名の重症者を数える一方で、近郊のシアトル地域で乱射事件を起こしたケース、基地内での不審死な

  • アメリカの宗教保守派と、日本の「夫婦別姓反対論」の異なる点とは?

    アメリカの宗教保守派は妊娠中絶反対に異常にこだわっているわけですが、その背後にはヨーロッパやアジアと結託して稼いでいる東北部やカリフォルニアのリベラルへの反感があるわけです。中絶問題だけでなく、例えば同性婚への反発や、進化論への反対なども同じことです。 どうして21世紀の今日に「進化論否定」なのか、どうして同性婚の合法化にあそこまで反対するのかというのは、文字通りの信念と言うよりも、それだけ宗教保守派の中には「グローバリズムから置き去りに」され「価値観として見下された」ことへの怨念が強いと理解すべきでしょう。 では、こうしたアメリカの保守派が持っている社会価値観の背景にある心情は、日の同種の主張を理解する上で手助けになるのでしょうか? 例えば、日の場合ですと「夫婦別姓論」への反対論というのがあるわけですが、別姓にするかどうかは、その夫婦当人二人の勝手であるわけです。にも関わらず「絶対反

  • リック・サントラムの「宗教保守主義」はどうして支持を集めるのか?

    11月の大統領選へ向けた共和党の候補者レースは、来週28日にミシガン州とアリゾナ州という大きな州での予備選が控えています。その翌週が「スーパーチューズデー」ですので、その前哨戦という意味でも28日は重要です。 それ以上にロムニー候補に関して言えば、この2つの州の意味合いは非常に大きいのです。まず、ミシガン州というのはロムニー候補の故郷であり、父親が有名な州知事であったという大事な場所です。またアリゾナ州というのは、ユタ州、カリフォルニア州、アイダホ州などと同様に、モルモン教信者の多い地域で、ロムニー候補にとっては絶対に落とせない重点州だと言えるでしょう。 ですが、ここへ来てライバルのサントラム候補が猛烈なチャージをかけてきています。世論調査の数字としても、ミシガンではサントラム候補がやや先行、ロムニー候補の強かったアリゾナでも、サントラム候補は猛追しており、最新のCNNなどでは互角になった

  • 米ジョージア州「ヴォーグル原発」増設認可の背景

    先週木曜日、2月9日に米国のNRC(原子力規制委員会)は、ジョージア州のヴォーグル原発における原子炉2基の増設を認可しました。このニュースに関しては、様々な議論が可能と思いますが、そのための論点を整理しておきたいと思います。 まずこのヴォーグル原発ですが、既に2基が稼動しており、今回の認可はその3号機と4号機の追加が許可されたということになります。スリーマイル島原発事故(1979年)以降は凍結がされていた新規の原子炉の認可が今回初めて下りたというのは事実ですが、新たな原子力発電所が増設されたのではありません。 では、福島第一の事故を受けてという状況の中での今回の認可については、どのように評価が可能かといえば、まず政治的な背景としてはオバマのエネルギー政策との関連で考えるべきだと思います。 福島の事故の直前には、この新規の2基に関しては認可の直前まで行っていたのですが、日の事故を受けてNR

  • 「フジ子・ヘミング現象」の何が問題なのか?

    ピアニストのフジ子・ヘミング女史のリサイタルを聞く機会がありました。場所は、ニューヨークのリンカーンセンター内のアリス・タリー・ホール。東日大震災のチャリティーという主旨もあって、多くの聴衆が集まっていました。その聴衆ですが、ザッと見渡したところ95%は日人のようで、場内のアナウンスも日語だけであったり、在米日人コミュニティーのイベントということは明らかでした。改めて日でのフジ子人気の凄さを感じさせられました。 リサイタルの内容ですが、一部で言われているような「超スローテンポ+旋律の濃厚な味付け」のユニークな演奏というのではなく、端正でロマンチックな普通の演奏でした。確かにテンポに変化をつける部分はありましたが、一小節内のリズムは良くも悪くもメトロノームを刻むような正確さがあり、節度を崩した演奏という印象はありませんでした。 メカニックにしても解釈にしても最近のピアノ界の様々な「

    gauqui
    gauqui 2011/09/28
    業界(楽器メーカー、レコード会社、教育機関等)広告部門の怠慢、プレゼンの出来てなさ。
  • 時間をかけた妥協として完成した「9.11メモリアルパーク」

    11日の日曜日は、9.11のテロ事件からの10年目ということで、アメリカではニューヨークをはじめ、各地で追悼の行事がありました。特にニューヨークの「グラウンドゼロ」では、オバマ大統領夫、ブッシュ前大統領夫が列席する中、弔鐘によって示される黙祷の時を6回はさんでお昼まで犠牲者氏名の読上げが行われました。その間に挿入された、音楽と詩の朗読も効果的でした。 ブルームバーク市長は個人的な信念に基づいて、この10年間、式典から宗教関係者と政治的演説を厳格に排除してきており、今回はその点がずいぶん議論になりましたが、式としてはやはりこれで良かったと思います。オバマ、ブッシュの「朗読」については、オバマの方にはやや不自然な宗教色があり、ブッシュの方は実は詩ではなくリンカーンによる戦没者遺族への手紙を朗読するというものでしたが、この両者に関しては許容範囲だったのでしょう。 追悼式の会場となったのは、こ

  • 債務上限論争に勝者はあるのか?

    いかにもアメリカ政界らしい動きでした。8月2日という期限ギリギリになって、上下両院共に「最終合意」を可決、史上初の米国債の「デフォルト」は発生せずに済みました。では、これで危機が回避されたのかというと、どうもそうでもないようなのです。合意に安堵するワシントンを「せせら笑う」かのように景気の先行き不透明感が広がり、NY市場での株は下がり続けました。金は相変わらず上昇しドル安は続いています。 混沌としているのは政界も同じです。一連の政争は様々なドラマを生みました。しかし、そこには勝者はないように思います。当面は1兆ドル(77兆円)の財政赤字削減、これに加えて、超党派委員会で11月までに2兆ドルの更なる赤字削減を行う、委員会の合意形成に失敗した場合は、共和党の嫌う軍事費削減と民主党の嫌う高齢者医療保険削減の双方を自動的に実施、という合意は、正に折衷案としか言いようがないものです。 では、この間の

  • ストラス=カーン事件、急展開したドラマに落とし所はあるのか?

    それにしても正に「小説より奇なり」としか言いようがありません。ニューヨークの高級ホテル「ソフィテル」のスイートルームで、客室係の女性をレイプした容疑で逮捕されていた、IMF(国際通貨基金)の前専務理事、ドミニク・ストラス=カーン(DSK)氏に対する容疑は、逮捕の根拠となった「被害者証言」の信憑性が崩れる中で、ドラマは全く逆の方向になりつつあるのです。 稿の時点では、DSK氏は完全に無罪放免とはなっていません。ですが、各テレビ局が雇っている法律の専門コメンテーター達は、一斉に「容疑は完全に崩れた」と断じていますから不起訴は時間の問題とみなされているようです。既に「自宅軟禁」は解除され、保釈金は全額返還、アメリカからの出国は認められていないものの国内の移動の自由は保障されている、そう報道されています。 というのは、「被害者」の客室係が「レイプ被害に関するウソの親告」を行った前科があること、麻

    gauqui
    gauqui 2011/07/04
  • ずいぶんと忍耐強くなった「オバマのアメリカ」

    今年のアメリカは春先からずっと異常気象が続いています。5月には全米で竜巻が猛威をふるいました。アラバマやミズーリでの惨状は、規模はともかく個々の被災地では日の三陸と同様の無残な光景を現出させています。竜巻が収まったと思ったら、まだまだ被害が続いているのが洪水です。特に、中西部の多くの州を流れる大河ミズーリ川は、昨冬のワイオミングとモンタナでの記録的豪雪の雪解け水と長期にわたる降雨のせいで、全体的に増水しています。 モンタナ州からダコタ、ネブラスカという上流では、増水したとはいえ流れが急なことから何とか洪水は避けられる箇所も多いのですが、仮にこうした上流の州でどんどん増水したままで放置すると、下流の大平原で破滅的な規模の洪水になる危険が出てきました。そこで、政府の判断で、陸軍工兵部隊などが動員され、下流の大災害を防止するために、上流の一部の堤防を決壊させて計画的に洪水を起こし、部分的に増水

  • 国防長官交代で、アメリカの軍事外交はどう変わるか?

    ロバート・ゲーツ米国防長官が、この6月で勇退します。見方によって、様々な評価ができるとは思いますが、1つの時代の終わりであることは間違いないでしょう。それにしても、このゲーツ長官の4年半というのは異例ずくめでした。国防長官といえば、重要閣僚ですが、オバマ大統領は2009年の政権発足に当たって、前任のブッシュ政権の国防長官であったゲーツ長官を留任させたのです。これはアメリカ史上初の人事だそうです。 そのブッシュ大統領がゲーツ長官を任命したのは、更に2年近く遡った2006年の12月で、これも「訳あり」でした。というのも、この年の11月に行われた中間選挙では、ブッシュの共和党は大敗を喫しており、その原因としては、ハリケーン・カトリーナ上陸時の危機管理失敗と、イラク戦争の戦況悪化にあったからでした。選挙後に、その責任を取る形で、ブッシュの片腕と言われたラムズフェルド国防長官は辞任に追い込まれていま

  • 2011年「保守政治」に可能性はあるのか? | プリンストン発 新潮流アメリカ | コラム&ブログ | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    アメリカの景気は拡大スピードが鈍る中、雇用統計も一向に改善しないことで、雰囲気的には相当にブレーキがかかってきたようです。そうなると、俄然活気づくのが共和党陣営です。オバマが経済政策で信を失うようですと、無理と思われていた「再選阻止」ということも、全く非現実ではないからです。 その大統領選の候補者選びということでは、ここへ来て少し動きが出ていました。ハッカビー、トランプの撤退と、ギングリッチ陣営の混乱を受けて、実務型の候補としてはロムニー前マサチューセッツ州知事が浮上、その一方でペイリン前アラスカ州知事も虎視眈々とチャンスを伺っています。 前にも述べたように、ペイリンが「再び副大統領候補」というのは非現実的なので、可能性としては「ペイリン+ロムニー」あるいは「ペイリン+ポウレンティ」「ロムニー+バックマン」などという組み合わせになってゆくのではと思われます。 問題は2011年の今日、果たし

  • トランプ「大統領選撤退」に見るティーパーティーの凋落

    そう言えば、ティーパーティーという言葉をあまり聞かなくなりました。2010年11月の中間選挙で、保守系の候補を多数当選させて共和党躍進の原動力となったのは、つい昨日のことに思えますが、その後のティーパーティーというのは、ズルズルと失速しているのです。 何といっても、ティーパーティーの看板といえば、前副大統領候補のサラ・ペイリンでしょう。オバマ政権誕生後の政局にあって、「白人+保守+反エリート」という正にオバマの対極のような「キャラ」全開の姿勢は確かに存在感がありました。中間選挙では、応援演説で全国を駆け回って集票能力を発揮、その勢いは2012年の大統領選への待望論になっていたのです。 ですが、ペイリンの人気は長続きしませんでした。 年明けの1月8日にアリゾナ州で発生した女性下院議員狙撃事件を契機として、人気が下降し始め、以降は全く立ち直りの気配もありません。ペイリンのコピーと言われたミシェ