提供:Ukrainian Presidential Press Service/ロイター/アフロ 「ウクライナ戦争(Ukraine War)」という表現の問題 戦争とは、別の手段による政治の継続である、という有名な格言がある。本稿の後半では、「ウクライナ戦争」という表現が持つ問題を、国際関係・国際法の観点から検討する。しかし、「リアルポリーティーク(Realpolitik)」の観点からロシアのウクライナ侵略を見るなら、世論の問題に取り組まなければならない。 ロシア侵略の虐殺的な性質を考慮すると、ウクライナ国家が政治的にだけでなく単に物理的に生き残るためには、戦場で勝利することが必須である。しかし、戦争は多面的な事業であり、政治的文脈の中で行われる。したがって、ウクライナの国家を守る努力にとっては、政治的に勝利することが重要であり、そのためには世論の法廷での支持を求めることが、どうしても必要