ひかりをすくう 作者: 橋本紡出版社/メーカー: 光文社発売日: 2006/07/21メディア: 単行本 クリック: 10回この商品を含むブログ (64件) を見る 「ひどすぎます! 期待させるだけさせて終わりだなんて!」 美味しそうな食べ物があって、川があって、猫がいて、意味のないやりとり。やわらかくて、あったかくて、穏やかながら拍子抜けするほど物語の無い物語は、まさに劇中の女子中学生がそう叫ぶとおりの、橋本紡らしい、眩しくて眼を細めているうちに意味あるものが散り散りになってゆくような、それはそれでまあいーやーみたいな、のんきで無頓着な世界が佇んでいるというだけの。なんでもない小説。読んで浸る、浸るように読む。つまり食べるようなものなんじゃないですかね。そういう意味では、橋本紡のテキストは、パスタやサラダが美味しそうに描写されているよりも、実際美味しいのであります。だって、僕は本当に食べ
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