【ワシントン=古森義久】米国大手研究機関「ヘリテージ財団」のアジア専門家のブルース・クリングナー上級研究員は日本での米軍基地問題を調査した結果として10日、日本政府内部では普天間基地移転問題に関して政策決定プロセスが機能しておらず、アジアでは韓国が最も信頼のできる米国の同盟国となった、などと述べた。 同研究員は4月下旬に訪日し、東京と沖縄でそれぞれ4日を過ごして、普天間基地移転問題を主に、日本側の関係者多数と接触した。その際の考察の総括を10日の日本記者らとの会見で明らかにした。 クリングナー氏は日本の鳩山政権の対応について(1)首相と外相、防衛相の言明が相互に矛盾しており、正常な政策決定プロセスが機能していない(2)普天間基地移転問題では住民の抗議だけが決定要因とされ、軍事的、戦略的な要因はまったく考慮されていない(3)5月末までに日本政府が米国も受け入れ可能な解決案を提示するという見通