今年デビュー25周年を迎えた高野寛と、ハナレグミこと永積崇。この二人の関係性で思い出されるのは、やはり永積がかつて活動していたSUPER BUTTER DOGの“サヨナラCOLOR”だろう。高野が「僕がこれまで手掛けた曲の中で、トップ3に入ると思う」と語る大名曲は、プロデューサーの高野と、永積をはじめとしたバンドメンバーとの相互作用がなければ、決して生まれなかった一曲だったと言っていいだろう。その後二人は、竹中直人監督の映画『サヨナラCOLOR』のサントラ制作などでさらに交流を深め、今ではプロデューサーとミュージシャンという立場を超えた信頼関係を築いている。 そんな高野の通算18枚目となるオリジナルアルバム『TRIO』は、初のブラジル録音で、さらには25年目にして初めての一発録りを行った意欲作。一方、同時発売される高野のトリビュートアルバム『高野寛 ソングブック~tribute to HI