太平洋やフィリピン海から西に動いてきた海底、つまり海のプレート(岩板)が、日本が載っている陸のプレートの下に潜り込む境界付近では、しばしば巨大地震が起きる。2011年3月の東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震もそうだった。海のプレートが潜り込む際に地盤が変形して徐々にひずみがたまり、それが限界に達したとき、急にずれて大地震になる。ずれてしまうと、地盤のひずみは解放されて小さくなる。 図 陸のプレートの下に潜り込む海のプレート。図の向こうから手前に潜り込んでいる。上側の陸のプレートは描かれていない。海のプレートが潜り始める場所が「海溝軸」。「津波発生領域」の南端(図の右)からずれが始まり、北(図の左)へずれが移動していく。ずれの終わる水色の領域で発生する低周波微動が、潮位と密接に関係している。(片上さんら研究グループ提供) この岩盤のずれが、急にではなく、ゆっくり起きる場合がある。
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