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ブックマーク / ryojikaneko.blog78.fc2.com (20)

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 新産業民主主義への中長期の戦略

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 床屋政談は続く。 マシナリさんから素晴らしいご指摘をいただいたので、少し論点を深めて書きたいと思う。発端は濱口先生の『新しい労働社会』の第4章について私が反論を書いたところから始まる。 『新しい労働社会』の提唱する新しい産業民主主義について 濱口先生によるご紹介 濱口先生のところにコメントを書いたように、私の意図は両方の極を作ることだった。マシナリさんが最初に書いてくださった記事は、まさにその点を正確に捉えてくださっている。第一段階において、私が考えたように二人でキャッチボールができたことをマシナリさんが評価してくださった形になったわけだ。そして、今やマシナリさんから頂いたコメントによって議論は第二段階に入る準備が整ったと考えている。 実は

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    gruza03 2013/07/02
    まったくの山勘だが、一般に利益配分よりも不利益配分の方が、利害対立が激しくなるのではないか。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 生産性基準原理と逆生産性基準原理の行方

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 「経済成長は七難隠す」というのは飯田さんからよくきいたセリフだけれども、たしかに、この失われた二十年において日経済に足りなかったのはマクロ経済政策であったと思う。最近、POSSEの台頭が目立つようになるたび、その筋の人たちがマクロ経済政策がまったく抜けていると指摘している。まあ、彼らが左派系の労働関係研究者の薫陶を受けているのだから、それはそうなるでしょう。しかし、僕はそれでも別にいいと思っている。 労使関係の分野でマクロ経済政策と結びつけた最後の議論は佐々木孝男による1984年の逆生産性基準原理であったといってよいだろう。佐々木さんは知る人ぞ知る、というか、労使関係界隈の人であれば、おそらく知らない人はいない大立者である。日に労働生産

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    gruza03 2013/02/26
    物価が安定しているんだから、賃金上げて、消費を増やして、内需拡大しないといかんというのである。この背景には貿易黒字が外交問題になっていたということもあり、そこから内需拡大型への転換への必要が訴えられた
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 労働問題の基本書成る:『ブラック企業に負けない』によせて

    著者であるPOSSEの今野さんと川村さんから『ブラック企業に負けない』旬報社をいただきました。ありがとうございます。就活中の大学生はもちろん、大学の就活関連の部署(キャリア支援課等)、それから高校までの進路指導する先生方は必読でしょう。ただし、1-5章まで読めば十分です。 このはいわゆるマニュアルです。といったら、けなし言葉と受け取る人がいるかもしれないけれども、そうじゃないんです。これはとてもよいマニュアルです。よいという意味は二つあります。具体的に何をどうすればいいかということがちゃんと書いてある。もうひとつは、単なるノウハウにとどまらず、そのメカニズムをきちんと考察しています。古い言い方だと、底が入っている、というのでしょうか。 個人的に一番、驚き、かつ納得したのは自己分析のアリ地獄です。キャリアカウンセリングで立派に仕事をなさっている方もいらっしゃるのも知っていますが、日

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    gruza03 2012/06/11
    権威化すると、その権威に寄り掛かって一部で堕落して行く人たちがいるのも当然の成り行きです。ある種の弱っている相手に高圧的に接する、そのときに専門職としての権威が効果的に作用する。恐ろしいことです。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 CFW-Japanを振り返って(2) キャッシュ・フォー・ワークの種類

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 キャッシュ・フォー・ワークといっても、実は理論的にちゃんと考えている人は、私の見る限り、当初から今に至るまでほとんどいない。特に、従来の雇用(労働)問題とキャッシュ・フォー・ワークの違いが何であるかということを説明できる人はほとんどいないのではないか。 現実に起こった、キャッシュ・フォー・ワークを見ると、いくつかのパターンがある。統計の取りようがないので、割合は私の勘であるが、次のような5種類がある。私のメイン・フィールドの釜石市・大槌町の例をあげてみよう。 第一は、純粋に地元の人たちが立ち上げた団体である。たとえば、復活の薪を作っていたNPO法人吉里吉里国である。今は第二弾の復活の薪を作ろうと色々と準備をしているところである。ただし、彼ら

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    gruza03 2012/03/04
    結果として「新しい公共」の理念を体現すると思われているNPOに金が流れやすくなっている。岩手で言えば、@リアスや遠野まごころネットワークである。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 CFW-Japanを振り返って(1)

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 皆さま、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。年末年始と2週間ほど釜石、大槌に入っておりまして、あまりにもなじんでしまい、あれこっちに住むんじゃないのと言われる始末でした笑。有り難いことです。でも、しっかりいろんな方にもお会いしてきましたよ。そんなわけで、今年は年賀状を書く時間もなく、欠礼しております。もう少し余裕が出来たら、お手紙を書かせていただきたいと存じます。ごめんなさい。 刺し子プロジェクトの吉野さんが、震災以後に会う人とそれまでの友人とは全然、濃さが違うというような話をされていて、私もまったく同感でした。被災地、あるいは支援活動で会う人は、一瞬で、普段の人間関係なら考えられないようなことまで、深く付き合うことになったりし

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    gruza03 2012/03/04
    地域通貨の重要性は僕は今でも疑っておりませんし、実現に向けての道筋もないわけではありません。それはもう少し形になったらお話しします。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 東日本大震災と職業訓練討論会 初日

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 仙台に来ています。東日大震災と職業訓練討論会に出席しました。手弁当です。 スピーカーの方のお話しは体験に基づくもので、とても参考になりました。とりわけ、飲み会の席で伺ったお話しがとても勉強になりました。日的デュアルシステムはすごく役に立つ。その内容を詳しく伺っていると、まったくもともとの制度設計とは関係ない次元で役に立っているということなんです。つまり、中小企業と訓練生のマッチングになる、と。当は中小企業のおやじさんたちもよい人材がいれば欲しい、でも職安に求人を出して失敗したりすると、出さなくなってしまう。その彼らの潜在的ニーズを引き出すのにはデュアルシステムが重要だというのです。 それはどういうことでしょうか?デュアルシステムは教科

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    gruza03 2011/08/13
    今、(津波)被災地の若者が流出している。若者は決断が速い。彼らがどこに行くかと云うと、北上とか盛岡、そして仙台です。動した両者ともに元には戻らない。彼らがいなくなると、被災地は本当に再建が難しい。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 個人から地域へ

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 私は「日における社会政策の概念について」(『社会政策』第2巻第2号、2010年12月)において、黎明期(1950年代から60年代)の社会福祉研究の検討を行った。そのときの私の問題意識は、1970年代後半から綜合社会政策としてソーシャル・ポリシーが輸入され、その流れの中でなし崩し的に社会政策の定義が読み替えられていったプロセスを総括しなければならない、というものだった。この中心になったのが結果的に武川正吾であるというのが私の認識である。だから、私は武川さんには厳しい。私も大河内一男流の資制社会(賃労働関係と読み替えてもよい)を軸とする社会政策論を相対化する必要があるという認識は共有しているのだが、それを乗り越えていくためにはいくつかの作業

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    gruza03 2011/05/08
    今回の震災はそういう意味では、今までの枠組みを変えていく可能性を秘めていると思う。
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 CFW(Cash-for-Work)構想の先にあるもの:復興から地域振興へ

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 CFWJapan用に書き下ろした原稿です。元々はこちらで発表しました。こちらにも全く同じ文章を残しておきます。元の原稿は先週の木曜日(2011年3月24日)にあげて、少しだけ書き直しました。以下、文です。 東日大震災で多くの方が犠牲になり、未だその全容を把握できないほどの状況になっている。今は被災者も彼らに思いを寄せる者も現実を受け容れつつ、事態のあまりに大きな流れの中でもがき、それでも必死に自分のできることを探している。私の意見は、完全な復興は必ずしもすべて早急に達成されるべきとは限らないという前提に立っており、その点では少数派かもしれない。ここではそういう中でCFWを位置づけたいと思う。 日全体の一体感 与党・民主党は挙国一致体制

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    gruza03 2011/04/24
    私がもっとも気になっているのは、復興を声高に唱える声が被害の大きかった東北地方というより、その他の地域でまず起こったことである。/被災者の多くは新たなものは望んでいない。外の発言はさらに全てを無くす
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 もうひとつの女工の歴史

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 Kousyouさんとお約束したのでなぜ女工哀史的史観が一面なのかということをお話ししたいと思います。たしかに、残酷物語がなかったわけじゃありませんよ。実際、非常にキツイ話があったのも歴史的事実だと思います。でも、それはやはり、歴史の一面なんです。 まず、学術論文ではないので、イメージの話をしたいと思います。なぜ、こういう残酷物語、とりわけ左翼史観が優勢になったかと言えば、昔はこういう話が好まれたということと、何より左翼の人は筆が立った。細井もそうですけど、プロレタリア文学というのは、近代日文学史を語る上でも外せません。中野重治や林房雄なんかもみんなそうですね。全体的に右の人が書くのは勇ましいというか難しい。もちろん、左翼もそういう層の方が

  • 大卒の就職が厳しいのは景気と労働市場の需給で説明できるんじゃないか :社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 濱口先生から前のエントリを紹介していただいたのですが、後半の論旨がやや誤解が入っているというか、意図的にそうされているのかな、という感じがして、真意がどうも掴めない。 私はあえて言えば、偏差値が低い大学でも優秀な子はそれなりに就職を見つけていると思うので、その点はあまり心配していません。そりゃ名の通った一流大企業には行けないかもしれませんが(行く子もいますよ)、別にいいじゃないですか、それでも立派に働いて生活が成り立てば。偏差値が低くても、ちゃんと就職活動をやっている子の内定率がいい大学ってありますよ。宣伝していいかどうか聞いてないので、あえて名前も数値も出しませんが。そういう意味ではちゃんと人を見てくれなんて言いません。ちゃんと会社によ

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    gruza03 2010/09/04
    私が本田由紀さんをきつく批判しているのは職務給と職能資格給を対立的に捉えて議論している点です。基本給がクリティカルだということが分からない人に「日本的雇用システム」論について理解も批判もできるわけない
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 戦前日本の「よき教育」は学校では完結しない

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 森班長(以下、紛らわしいので班長)と稲葉さんが立て続けに刺激的なエントリを書かれたので、それに便乗しましょ。稲葉さんの森重雄批判は面白い。面白いんだが、何か違うという感じを持っている。森論文を読んだら、やっぱり、近代教育をどうやって西洋から摂取したのか、その輸入元の西洋では近代教育がどのような経緯で輸入されたときの状態になっていたのか、という問題意識が強い。 一番の問題点は子どもが基軸になっている点だと思う。まず、やっぱりなぜ学校に子どもを放り込むのか、という点が目につきやすい。これは堀尾御大のテーゼが分かりやすいが、子どもの教育から労働者教育という発展経路が想定されている。たぶん、アリエスを引いている点で、森さんも近いと思う。で、そこでは

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 労務者講習会の役割はまだよく分からない

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 宿題:『コンクリートから子どもたちへ』を読む

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 明日の理論科研の全体会での宿題(森班長からの依頼)。そもそもはいろんな角度からつっ込みどころがあるから、議論が活発になるだろうという広田先生の発案。このは民主党のスズカンこと鈴木寛文部科学副大臣とゆとり教育で勇名を馳せた寺脇研氏の対談。それにしても、教育の人はみんな自分のことを語りたがるんだな(笑)。ちなみに、私は政治的にはニュートラルで、ぜひ民主党がいいとも思わないし、ぜひ自民党がいいとも思わない。いい政策を出せば、その限りでは党派を超えて応援すべきだと考えている。 スズカンと寺脇さんはカタリバ大学の同志でもあるらしい。教育理念や何かでは結構通じるものがあるのだろう。理念、思想のレベルでは、私は彼らが考えている方向に大きな違和感を持って

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    gruza03 2010/06/02
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 田中萬年先生の非教育の論理について

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 田中萬年先生から著書『教育と学校をめぐる三大誤解』と『働くための学習』をいただいた。一度、田中先生の議論を勉強したいと考えていたので、この一週間、この二冊を真剣に読んだ。しかし、私にはやはり「非教育」の論理というのは、論理として成立していないし、職業訓練及び職業教育の地位を向上させる、という大戦略への戦術としてもあまりうまくないと思っている。 この二冊の中の白眉は『教育と学校をめぐる三大誤解』における「教育」の形成過程についての考証であろう。私は残念ながら、この考証が正しいかどうか、判定する能力はないが、とても面白く読んだ。ここは田中先生のこの部分の考証を全面的に信頼した上で、以下の批判を書きたいと思う。 まず、田中先生ご自身の考証にあるよ

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 稟議という民主主義

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 今週に入ってどうやら、アスペルガー症候群の話に縁があるらしく、職場でも何度か話題になり、そして、濱口さんのブログでも話題になっている。というか、月曜に聞いた話、新書とは聞いてたけど、こんなところでネタ元が分かるとは(驚)。この引用箇所とまったく同じ話でした。 歴史研究者として言うと、濱口さんがご紹介されたお二人は単純に事実をご存じないんだろうなという感じがあるので、念のためにその点について書いておきます。濱口さんが書かれている日型雇用システムというのはかなり労働研究オリエンテッド、ブルーカラーに傾いた理解による議論です。専門的に言えば、氏原正治郎=兵藤という研究者のルートですね。でも、一般に日的経営と言われてきた日企業の特徴はむしろ

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 ジョブ型正社員の意味

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 あ、なるほど、そういうわけなのね。濱口さんの「ジョブ型正社員のメモ」を読んで、その真意がよく分かりました。 濱口さんの議論は別に学問じゃないから、現実を正しく理解するために、否、正確に言えば、正しく理解しあう(と思いたい)ための精密さということは必ずしも求めていない。第一に、政策対象があって、この場合、大量に生活に困った非正規をどうしようということが解決すべき問題なのである。第二に、そのためには、現在うまくいっている、職人的な技能をもっているデザイナーだとか、メチャクチャスキルの高いソフトウェア技術者だとか、そういう人々は実際にはジョブ型に近いわけだが、断然、捨象して構わないわけである。また、正社員の転職、中途採用は基的には前職の仕事内容

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 広田理論科研に参加

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 松井慎一郎『河合栄治郎』に思うこと(2):学生自治の崩壊について

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 学生自治が衰退したとしても、自分達の不勉強を糊塗するために試験を中止させるがごとき不逞の輩がいなくなるのは結構なことである。実際、その政治的立場を問わず、学生運動における政治活動はそれ自体がフーコー的な意味で真に権力的であった。この場合、私が使うフーコー的意味での権力とはすなわち暴力である。看板に大学当局やときの政権、あるいはアメリカ帝国などを名指しして権力打倒を掲げていても、所詮、自分達の言説が一部にでも受け入れられるのは、社会が大学に対して自治原則を容認しているという事実を担保にしたからに過ぎない。それでも自分達が気で使命感に燃えて運動をしている限りは、たとえ権力的であろうと、まだ救いようがあると思うが、人間の営みというのはおそらく必

  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 理論の摂取と社会的事実の関係(2):国家、社会、中間団体

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 いやぁ、松田さんの論文を改めて読むと、すごい人だなということがひしひしと伝わってくる。この論文からは国家と社会の関係を考えるときに、非常に大きな示唆を得ることが出来ると思う。 普通は国家と社会の関係を一足とびに考えるんだけれども、ここでは中間組織、すなわち「団体」がその間の媒介項になっている。社会っていったとき、実はとらえどころがない。実際の社会は境界が曖昧だからだ。ところが、形式的な社会、つまり、クラブのようなものであれば、境界がはっきりしている。それが団体である。たとえば、友愛会はfriendly societyの訳である。つまり、社交クラブもまた社会の一種である。 社会を有機体と捉える見方には、簡単に反対を唱えやすい。そんなもの実体が

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    gruza03 2009/11/09
    社会有機体論
  • 社会政策・労働問題研究の歴史分析、メモ帳 真面目にマージナル

    社会政策・労働問題研究について歴史的なアプローチで研究しています。ここではそのアイディアやご迷惑にならない範囲で身近な方をご紹介したいと考えています。 あんなにもひどいエントリにかかわらず、稲葉さんからコメントいただき、さらに、濱口さんに取り上げていただき、大変恐縮してます。というわけで、反省文を提出したいと思います。 まず、社会政策の源流ともいうべき貧困問題、家イギリスで花開いたのは正に数量的な意味で無視し得ない存在であるということが19世紀末に暴露されたからです。では、日でも同じ問題意識で捉えられたかというと、やや違う気がします。内務省の役人たちは自分の仕事との関係から注目していったわけだし、金井延なんかはヨーロッパで起きている事実が日にもやがて起こる、そして、その兆候は現にスラムやなんかで起こっているという問題意識で、自分で探してきたわけです。私の感覚では、やはりスタートでは少

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    gruza03 2009/08/19
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