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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (8)

  • 日本企業はなぜ敗れたのか - 池田信夫 blog

    竹森氏のを読んで、なぜこんなに現状認識が違うのか考えたが、ふと思い当たった。彼が、かつてリフレ派として「不況期に構造改革をするのはバカだ」という論陣を張っていたのは、日経済の「構造」に問題がないと思っているからなのか。90年代以降の「失われた20年」は超長期の景気循環で、その原因はマネタリーなものだから、金融政策を適切に運営すれば日経済の成長は回復する――という趣旨のことを彼は何度か書いている。 率直にいって、これは認識不足といわざるをえない。長期停滞の最大の原因は、TFP上昇率の低下によって潜在成長率が低下したことだ。生産性の低下は80年代から始まっていたが、バブルによって隠れていた。90年代のバブル崩壊によって、それが顕在化しただけなのだ。これはHayashi-Prescottのような一部門モデルではわからない、戦略産業であるIT部門で起こった構造的な変化である。 その分水嶺

    guerrillaichigo
    guerrillaichigo 2009/08/11
    「構造」問題はたくさんあるが、マネタリーな問題もかなりあると思う。 デフレ期待による消費不足は「構造」問題の解決に逆風として作用するのではないか。 TFPは原因でもあり結果でもあるのでは?
  • アニマルスピリット - 池田信夫 blog

    Akerlof-Shillerの訳が早くも来週、出るようだ。ケインズの「アニマル・スピリッツ」という言葉をいささか広義に使いすぎているきらいもあるが、経済危機を克服するには「信頼」の形成が重要で、それが乗数効果(外部性)をもつという議論は、現状を考える上で役に立つ。記述も専門的でなく、おもしろく書けているので、ビジネスマンにもおすすめできる。 今の日に必要なのも、投資家や起業家のアニマル・スピリッツだろう。それを高める上で重要なのは財政・金融などの物量的な政策ではなく、書もいうように人々...

    guerrillaichigo
    guerrillaichigo 2009/06/07
    買って読んだ。 血気としてのアニマルスピリットではなく、新古典派がモデルに組み込めていない人間の非合理性が経済に大きく影響しているという話がテーマ。
  • 日本はいかにして不況から脱却したか - 池田信夫 blog

    小林慶一郎氏の「日が不況から脱却した原因は不良債権の処理だ」という批判に対して、クルーグマンが「そういう証拠はあるの?」と反論している。全体として小林氏の論旨は正しいと思うが、クルーグマンが当惑しているように「不良債権問題を軽視している」という批判は正しくない。 最大の問題は、2003年以降の景気回復は何によるものかということだ。これは先日の記事でも書いたように、非常にむずかしい問題だ。DSGEのフレームワークでは不良債権という問題は存在しえないので、銀行のバランスシートが成長率に影響を及ぼすことは考えられない。しかし現実にはそういうことが起こったので、現実と理論がい違う場合には現実のほうが正しい。たとえば日銀の貸出態度DIをみると、図のように明らかに2003年から融資が拡大している。 この最大の原因は、不良債権処理の進展によって銀行の貸出余力が出てきたことだろう。他方、財政支出と

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    guerrillaichigo 2009/04/28
    CPIはデフレでも資産価格は上昇していた。円安 → 労働・モノ・サービスを売る立場が有利になる → 土地・株価上昇 → 資産効果 → 消費・投資の活性化
  • 希望を捨てる勇気 - 池田信夫 blog

    昨今の経済状況をめぐる議論で、だれもが疑わない前提がある。それはこの不況が、いずれは終わるということだ。日経済にはもっと実力があるので、政府が景気対策で「GDPギャップ」を埋めて時間を稼いでいれば、「全治3年」で3%ぐらいの成長率に戻る――と麻生首相は信じているのかもしれないが、昨年の経済財政白書は次の図のような暗い未来像を描いている: これは秋以降の経済危機の前の予測だから、潜在成長率は1%弱だが、今はマイナスになっている可能性もある。90年代の「失われた10年」と現在はつながっており、そしてこの長期停滞には終わりがないかもしれないのだ。これを打開するには、生産性を上げるしかない。特に雇用を流動化して労働の再配分を行なう必要があるが、それには非常に抵抗が強い。日の産業構造が老朽化しており、これを再編しないと衰退する、と多くの人が90年代から警告してきた。20年間できなかったことが、

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    guerrillaichigo 2009/04/19
    労働や設備がフル稼働した時の潜在成長率と、デフレでフル稼働していない結果の現象とを、ごっちゃにしてはいけないと思う。
  • 縮小均衡の始まり - 池田信夫 blog

    経済学の「均衡」という概念はいい加減なもので、あす実現するか10年後に実現するかはわからない。特に経常収支は、どこの国でも不均衡が常態だ。日の場合、貯蓄が投資を上回る部分を純輸出で埋めてきた。しかしこの状況も急速に変わっている。図のように日の貿易収支は赤字になり、遠からず経常収支も赤字になろう。 何度も書いたように、日経済の最大の懸案は、貯蓄が慢性的に投資を上回るISバランスの不均衡だ。これを解決する方法は、二つしかない。貯蓄に見合う水準まで投資を上げる拡大均衡か、投資に見合う水準まで貯蓄を下げる縮小均衡かである。しかし前者を実現する政策はとられず、公共投資や金融緩和でGDPギャップを埋める場当たり的な政策が続けられた。その不均衡がグローバル・インバランスの崩壊によって是正され、めでたく日の宿題は解決するわけだ。 Economistも指摘するように、この傾向は一時的なものではな

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    guerrillaichigo 2009/03/07
    ISバランス不均衡の解決方法は、二つしかない。貯蓄に見合う水準まで投資を上げる拡大均衡か、投資に見合う水準まで貯蓄を下げる縮小均衡か。 ... 消費増で貯蓄を減らせば縮小均衡しなくても済むと思うが...。
  • 雇用問題についてのまとめ - 池田信夫 blog

    雇用問題についての取材は、まだまだ続く。きのうは地上波テレビ局から出演の要請があったが、「私の名前はブラックリストに入ってますよ」と答えたら、さすがにNGになった。しかし地上波局まで「正社員の既得権」というアジェンダを意識し始めたことは、大きな前進だ。次のでもテーマの一つにする予定なので、ジャーナリストのために経済学の基的な考え方を紹介しておこう。短期の問題だけを考えてはいけない:「解雇規制を緩和したらクビを切られる社員がかわいそうだ」という同情論は、桜チャンネルの司会者からリフレ派まで広く分布しているが、これは短期の問題だけを見ている。長期的な自然失業率への影響を考えると、サマーズも指摘するように、「労働者保護」の強化は必ずしも労働者の利益にならない。 解雇規制を強めることは失業率を高める:ゲーム理論で考えると、解雇規制を強めることは正社員の雇用コストを高め、失業率を高めるのは自明

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    guerrillaichigo 2009/02/01
    1~11には同意するが、ここには納得できない、「一時的に「需要を喚起」しても、潜在成長率が上がらなければ、景気対策をやめたら元の木阿弥だ。本質的な問題は、生産性を高めてGDPを引き上げ、雇用を創出すること。」
  • マクロ政策についてのまとめ - 池田信夫 blog

    ダイヤモンド・オンラインには、上杉隆氏に続いて保田隆明氏も、定額給付金が「マクロ経済学の大原則」だとかいう記事を書いている。こんな初歩的な間違いを編集部がチェックできないのは、ジャーナリストにマクロ経済学が理解されていないからだろう。こうした誤解が国会の混乱した増税論議の原因にもなっているので、現在の経済学の通説を簡単にまとめておこう:財政政策の効果は疑わしい:保田氏が信じている1960年代の経済学とは異なり、現代のマクロ経済学では、財政政策の乗数効果はきわめて低いというのが実証研究の結果である。特に大恐慌については、ケインズ的な財政政策の効果はゼロに近かったというのがChristina Romerなどの結論だ。 今年の減税を2年後の増税でファイナンスするのは無意味だ:自民党の財政タカ派は、なぜか増税の時期を明記することが政治家の「矜持」だと思っているようだが、2年後に増税するという条件

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    guerrillaichigo 2009/01/23
    成長率がマイナスになった主要な原因は輸出の急減。この原因は一時的なGDPギャップではなく、円安バブルと世界的インバランスの是正による潜在GDPへの復帰と考えられ、マクロ政策によって変えることは困難。????
  • 新たな「失われた10年」が始まる - 池田信夫 blog

    トヨタが半世紀ぶりの赤字に転落する見通しになった。これはさほど驚くにはあたらないが、問題はトヨタやソニーがこけると、日経済全体が沈没する産業構造だ。つまり現状は一時的な景気後退ではなく、1990年と似た輸出バブルの崩壊が起こったと考えたほうがいい。利下げは、そのショックを緩和する「痛み止め」の意味はあるが、いくら麻酔を打っても病気は治らない。 輸出産業の大幅な業績下方修正は、長期的な水準からの一時的な乖離ではなく、むしろ為替が均衡レートに戻り、アメリカの消費バブルが剥げ落ちて、これまで上方に乖離していた業績が長期トレンドに水準訂正されたと考えたほうがいい。したがって今後の不況は、残念ながら麻生首相のいう「全治3年」といった短期的なものではなく、90年代のような「失われた10年」がまた始まるおそれが強い。 ただ今回の長期不況が90年代と違うのは、金融システムはあまりいたんでいないことだ

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    guerrillaichigo 2008/12/21
    猫の手を借りたいほど忙しいのに豊かになれないのは生産性の問題だと思うが、輸出がダメになって雇用が余るのは国内の需要不足なのではないか。
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