昔懐かしい銭湯が全国で減り続ける中、今年、創業100年を迎えた「平田(へいでん)温泉」(名古屋市東区)が、アイデア勝負で巻き返しを図っている。若者との連携、イメージの向上、流行の取り込み。老舗を支える常連を大切にしつつ、新たな客の獲得に知恵を絞る。 大型連休中の5月4日の昼過ぎ、営業前の平田温泉の女湯脱衣場がイベント会場に変わった。主催は、近くにある愛知商業高校の女子生徒たち。原料や産品を適正価格で売買して途上国の生産者らを支援するフェアトレードを推進しているクラブ活動の一環だ。生徒の一人が「常連」だったことから平田温泉と連携することになった。 題して「銭湯×フェアトレード×女子高生」。女性限定で約20人が参加し、フェアトレード品を使って生徒たちが開発したアイスクリームを味わいながら、大浴場で足湯を楽しんだ。平田温泉の女将(おかみ)、八木佳子(よしこ)さん(49)も登場し、銭湯の良さをトー