混同しやすいが、「おざなり」と「なおざり」は意味を異にする。 「おざなり」は、意識的にいい加減な発言・行動で、その場を取り繕うとすること。 いい加減な取り組みであれ、行為が伴う。 「なおざり」は、注意力が欠落しており、意識せずおろそかな結果になってしまうこと。 行為そのものがなされていない。 国語辞典や語源辞典のある棚をブラウジングした結果、次の資料が見つかった。 『新明解語源辞典』 小松寿雄/編 三省堂 2011 (自館請求記号:R812) p165に「おざなり」の項目があり、記述には、「誠意がなくいい加減なこと。(中略)その雰囲気の流れのままというのが「お座なり」のもとの意味だろう。そのままで努力しないというところから、現在の意味になったものと考えられる。」とある。 p682に「なおざり[等閑]」の項目があり、記述には「いい加減。(中略)「なお」が「なほ(直)」であることについては諸説
