大場 正明(おおば まさあき 1957年 -)は、日本の映画評論家。横浜市出身[1]。中央大学法学部卒業。『SWITCH』、『エスクァイア』などを主な執筆の場とする。アメリカ文化に詳しく、サバービア(郊外)についての考察を絡めた映画評が出色である。映画以外にも、ブルース関連書の共訳、フィリップ・ディックについての研究書の共訳、フリークスについてのレスリー・フィードラーの著書の伊藤俊治らとの共訳もある[2]。 趣味は、登山、写真、料理[3]。
テレンス・マリックという人は、その数少ないフィルモグラフィーの中で、決して単純な映画を撮る人ではないけど、未整理のプロダクツを観客に丸投げしてしまうような人でもない、と思っていた。 「地獄の逃避行」も「天国の日々」も「シン・レッド・ライン」も「ニューワールド」も、どれも内省的な作品ではあるが、作家の独りよがりのようなものは感じたことはあまりなかった。 しかし、マリックの最新作「ツリー・オブ・ライフ」は、天地創造とサヴァーバンライフが綯い交ぜになったような難解な作品として、観客の前に放り出されてしまった。映画監督としては70歳にさしかかろうというますますの円熟期に、何故このような映画が出来上がってしまったのか? 歴史の浅い国で無謀にも神話を築こうとするには、作品に含みを持たせて、観客に論争を巻き起こすような作風にしてみるのが吉なのではないか。ファンダメンタリストとエイシストの両方を納得させる
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