『ルーミー詩撰』 著:メヴラーナ・ジェラールッディーン・ルーミー 訳・編ならびに解説:R.A.ニコルソン last update 2013.06. 序 1945年8月、R.A.ニコルソン教授はこの世を去った。彼の後には、「スーフィーの教義ならびに経験 — イランの偉大なる神秘詩人ジャラールッディーン・ルーミーの作品翻訳を通じて」と題された原稿が絶筆として遺された。原稿の本文は完成しており、ただ序文だけが未完のままであった。 この遺作に眼を通す作業が、出版社から私の許へと巡ってきた。栄誉あるこの義務を遂行するにあたり、私は我が師にして最愛の友人に対する忠誠心と共に、序に相当する箇所を現在の形に整え直したが、その原文の大半は生前の彼自身が既に執筆していたものである。また、結語として添えた2つのパラグラフを除いて、私個人の見解を述べる自由を私自身に許すことは断じて避けた。 1950年 A.J.