世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係は断つ—。自民党総裁の岸田文雄首相はそう宣言したが、本当にできるのか。壁になるのは、接点を持つ議員の多さだけではない。関係の深さもだ。教団側の古い文書を読むと、名の知れた世襲議員に関しては、父や祖父も接点を疑わせる記述が見つかった。地盤や看板のみならず、教団側との関係も世襲されるのだろうか。世代を超える関係は清算する術があるのか。(特別報道部・岸本拓也、山田祐一郎) 教団と政治家の関係を巡り、共同通信が8月に行った調査で無回答だった1人、細田博之衆院議長。NPO法人「日韓トンネル研究会」の顧問だったと報じられている。このトンネルは教団の創始者の故・文鮮明氏が唱えたとされる。研究会の会報を見ると、細田氏は2019年6月の総会で顧問に就任したとあった。法人側に事実確認のメールを送ったが、6日夕までに回答はなかった。