amazonのあるレビューに「学者は呪われよ、衒学者は嘉されよ。ディレッタント万歳! 」とあった。この本のレビュアー「編集素浪人 "ディオゲネス"」は(明記されていないが)編集者の二宮隆洋氏だろう。「「中間的」な著者・翻訳者や読者を馬鹿にしてはいけない」という指摘は確かにその通りだと思う。だが、それ以前に中間層を形成する媒体の弱体化が危機的だ。 建築の教育を受けていたり実践していなければ語れないことがあるのは当然なので、こちらには何も競合する気などなかった。建築や作品をめぐって異なる種類の言説が交差して何がいけないのか。排他的になったりせずに、それぞれが学び合えばいいだけのことではないか。『10+1』でもこの種の不毛な批判を何度か受けた。Web上で公開されているテクストをたどればわかるはずだ(連載を書物にする過程で、批判に対する反批判の類はすべて削って捨てた)。まあ、そうした軋轢は別にあっ