認定こども園のカリキュラムに関する研究の動向をシステマティック・レビューし、その課題や展望について考察することが目的である。1963年から2023年に発表された「論文」に分類される国内の機関で発行された先行研究を検索し、認定こども園固有のカリキュラムについて論じている48件を分析した結果、第一に、保育・幼児教育の分野で従来論じられている点に加えて、認定こども園を取り巻く法制度や社会状況、地方自治体の在り方を踏まえ、目指す方向性と概念整理、保育時間への考慮について論じる研究が蓄積されている。第二に、3要領・指針の同時改訂(定)を契機として、幼稚園・保育所も含めた乳幼児教育・保育施設のカリキュラムとして整合化を図られたカリキュラムであることを前提とした研究が増加傾向にある。これらを踏まえ、今後は、更なる教育・保育の質の向上を目指して、認定こども園独自の課題に着目した固有のカリキュラムについて検