文部科学省の佐野太前科学技術・学術政策局長(59)が受託収賄罪で起訴されたことを受け、同省の中堅職員らの有志が25日、信用失墜した組織の立て直しに向けた改革案などを戸谷一夫事務次官らに提出した。今回の汚職事件に加え、昨年発覚した違法な組織的天下り斡旋問題など度重なる不祥事への危機感が噴出した形で、中央省庁の上層部に対する内部からの改革申し入れは異例とみられる。 文書では「国民から厳しい声が届いており、一人一人の職員が透明性や公平性を意識し、職務に取り組むことでしか信頼回復の糸口は見いだせない」と強調。 具体的な改革として若手や専門性の高いベテランが活躍できる環境の整備や人事システムの改善、働き方改革の推進-などを提案した。事務次官ら上層部には「提案には痛みを伴うものが含まれる可能性もあるが、思いを受け止めてほしい」と求めている。 文書には課長補佐級ら40人が署名。今後も広く賛同を募るとして