研究者が転職する際、特許の取り扱いを確認して――。特許などの大学が保有する知的財産を巡っては、発明につなげた研究者が転職する場合について明確な取り決めがなく、両者で紛争に発展するケースがあることから、内閣府は初めて取り扱い指針を策定した。特許を「死蔵」させず、実社会での活用を進める狙いもある。これまで大学より研究者の方が立場が弱いと指摘されてきたが、「研究者本人への返還」を含め、具体的な選択肢を示した。 大学の研究者が取得した特許は、大学の内規に沿って原則として大学が持つ。だが有期雇用のために別の研究機関に転職する研究者は多い。 こうした場合の知財の扱いについて規定を設けている大学は、約3割にとどまっている。新たな職場に知財を持ち込めずに研究が続けられない事例が起きている。iPS細胞(人工多能性幹細胞)関連の特許を巡って、元理化学研究所の高橋政代氏が退職後に特許使用を求めて紛争になったケー
