中畑英信 1961年生まれ。83年、九州大学法学部を卒業後、日立製作所に入社。日立アジア社人事部ゼネラルマネジャー、グローバル事業本部経営企画部長などを経て現職。 従来、企業は大学に「即戦力」を求めてきた。ビジネス競争の激化で、時間やコストを人材育成にかける余裕がないからだ。これに対し、「即戦力という言葉はもう口にしていない」と話すのは、日立製作所執行役常務CHRO兼人財統括本部長の中畑英信氏。むしろ「ダイバーシティ(多様性)」や「自ら問題を見つけ、解決する力」が大事と話す。企業の採用・育成の姿勢が変わろうとしているのだろうか。(聞き手・読売新聞専門委員 松本美奈) ■"現場の神様"が競争力の源泉 ――企業人は、二言目には「即戦力がほしい」と言います。 中畑 私はもう、「即戦力」とは口にしていません。理由の一つはグローバル化。新卒で「即戦力」は無理です。うちのようにグローバルに打って出る
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