「なんだか別の会社になっちゃったみたいだね」―5月29日にNECが開催した、矢野薫社長による経営戦略説明会の終了後。同会見に出席したベテランIT記者の間からはこんな声が漏れていた。 彼らが、なぜそんな感想を持ったのか。 それを象徴する言葉が、矢野社長がNGN(次世代ネットワーク)の説明の際に語った、このひとことだった。 「NGNとは、ネットワークのなかにITが深く入り込んだ、新しい情報通信のインフラである」―。 ■ 主役はネットワーク? ここ数年、NECにおける事業の主役はソリューションだった。 西垣浩司氏、金杉明信氏と2代続けて、ソリューション畑から社長が就任したことや、経営方針のすべてがソリューションを軸に展開されていたことからもそれは明らかだ。 西垣氏、金杉氏が掲げた、ITとネットワークの融合戦略も、その言葉の最初に「ネットワーク」よりも「IT」が来ていたこと、そして、融合といいなが