漆黒の体に、乱杭歯とガラスのように目と光る目、今にも飛び出してきそうな顎。まさにエイリアンのような5匹のサメが深海から引き揚げらた。 これらは台湾沖の定期調査でとらえられたもので、ワニグチツノザメ(Trigonognathus kabeyai)であることが判明した。 4匹は引き揚げられた直後すぐに死んでしまったが、1匹は24時間生存したという。 ワニグチツノザメがが最初に発見されたのは日本 ワニグチツノザメが人の目に触れることは滅多にない。その生態についてはほとんど知られておらず、IUCNもこれを絶滅危惧種に分類すべきかどうか決めあぐね、「情報不足」に分類した。 ワニグチツノザメが発見されたのは日本である。1986年のことだ。愛知県蒲郡市の深海底引き網漁船「精漁丸」が潮岬沖の水深330mで、体長22cmの未成熟オスを捕獲した。第2の個体は徳島県日和佐町沖の水深360mより採集された37cm