11月27日付、NHKの報道によると、法務省の法制審議会の部会は、相続する際の登記の義務化や、遺産分割の手続きがなく10年が経過すれば、法定相続分に応じて分割できるようにするなどとした中間試案をまとめることにしたという。 これは、各地で社会問題化している所有者不明土地を減らすための制度づくりの一環だ。土地の所有者が不明になる原因は、相続時に土地の所有権移転登記が適切に行われないことが主な原因であるため、相続時の登記は以前から義務付けすべきだという声があった。 そもそもなぜ相続時に土地の登記名義を変更しないのか。自宅など自己使用の土地は別として、相続時に登記が行われない根本的な理由は、その土地に経済価値を見いだせないことにある。その土地を相続した人間に何の恩恵もなければ、登記費用(登録免許税や司法書士の報酬など)をかけて登記を行う意味など何もないのである。 逆に、相続した土地がその利活用(賃